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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
大都市ヴィータ編

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勇者はギルドに行く

アギトが、屋敷を出た後エリスはティファを探していた。


ティファは、嫌なことがあった時に行く所は大体決まっていた。その場所に向かうエリス。


そして、案の定ティファはそこに居た。街中全体を見渡せる塔。この街のシンボルでもある。


「ティファ?落ち着いた?」


街を観ながら啜り泣くティファ。


「お姉ちゃん・・・・・・。」


ティファは、振り返り姉のエリスを見る。その目は赤く腫れていた。


「ねぇ、ティファ。アギト様の事好き?」


エリスの問いかけに、小さく頷くティファ。


「うん。大好き。私の初恋の人。」


「そう。ようやくティファにも初恋の人が出来てお姉ちゃんも嬉しいわ。でもね、アギトさんの事が大好きならアギトさんの事も考えてあげないとね。」


「わかってる。わかってるよそんな事。アギトさんには、幸せなってもらいたい。別の世界で、病に苦しむアギトさんなんて見たくない。でもね、寂しいの。アギトがいなくなっちゃう事が。いざ、その時が来たら私どうしたらいいのかわからなくて。」


「そうよね。別れって言うものは辛いわよね。でも、いいの?アギト様がいざ、別れの時にティファがそんな悲しい顔をしていたら、きっとアギト様は元の世界に戻ってもティファの事が気になって、きっと幸せになれないとお姉ちゃんは思うな。」


「・・・・・・・・・・・・・・・。」


「だからさっ、アギト様がこの街に入るまでの間は、笑っていてあげようよ!そうすれば、元の世界に行っても

ティファは元気かなっ?風邪引いてないかな?冒険者として一人前になれてるかな?って考えてくれると思うよ。そんなふうに考えてもらえるなんて、幸せだと思わない?」


「それは・・・・・。」


「だからさっ、私達はアギト様の事を笑って送り出してあげようよ?悲しさしか残らない別れなんて、ティファも嫌でしょ?」


「うん。そうだね。アギトさんには幸せな顔をして帰ってもらいたい。」


「じゃ、決まり!明日からは、ちゃんと今まで通りに接する事!いいわね?約束出来る?」


「分かった。約束する。」


「よし、それでこそ我が妹!元の世界に戻ったアギト様に、ティファと結婚してれば良かったって思い知らせてあげましょう!」


「あはははははっ。それじゃ、言ってる事とやってる事がまるで違うよお姉ちゃん!」


「いいのよ!こんな可愛い可愛い私の妹のティファを振ったことを後悔させてあげるんだから!じゃないと、お姉ちゃんも納得出来ない!」


「「あははははははははは」」


「じゃ、帰ろっか!」


「うん。」


その頃アギトはというと、エリスに紹介された宿屋へと来ていた。そして、部屋へと案内され荷物を置いてこれからの事を考えていた。


「うーん。いつまでもここには居られないな。ここに居れば居るだけティファを悲しませることになるしな。明後日にはこの街を出て次の街へと向かおう。その為にはもっと大きな地図が必要だ。仕方ない、買い物がてら街にくりだすか。」


そして、アギトはまず初めにギルドへと向かった。目的は2つ。


まず、冒険者登録の為だ。生きていくにはどうしてもお金が必要だ。もちろん、アギトの作った薬を売ればいいのだがどーいうわけか、アギトの作る薬は特別でこの世界には存在しない物らしい。


例えば解毒薬Aを例に挙げよう。一般的にものに対する基準で〇〇Aなど存在しない。解毒薬は解毒薬。回復薬は回復薬。


しかし、これも勇者だからなのかアギトが作ると必ず〇〇Aなどが出来る。もっと上質な素材を使うともしかしたらSなど出来るかもしれない。


そして効果だが、解毒薬は主に毒のみを回復する物。だがアギトの作る解毒薬Aは麻痺をも回復してしまう。


さらに、毒や麻痺に侵されてないときに飲めば、10分程度それらの攻撃を受けても、症状が発症しないというチートアイテムなのだ。


なので、この世に存在しないものが流通したとしたら、この世界の物価が崩壊するだろう。


このことはアギトを含めハツネしか知らない。まぁ、ハツネの事だこの事は誰にも言わないだろうと思っていた。


だから結論から言えば、絶対に売れない。だとしたらどうやってお金を稼ぐ?答えは簡単だ。冒険者になって皆と同じくクエストをこなせばいい。


2つ目は、冒険者に登録しないとクエストを受けられないうえに、魔石などのアイテムも引き取ってはくれない。なので冒険者になる事はアギトにとって必須なのだ。


以上をふまえ、アギトは冒険者に登録することを前から決めていた。


アキサリ草を取りに行った時にドロップした魔石や、ティファを助けた時に倒した魔物の魔石が少しあるからこれらを換金して少しでも多く所持金を増やす。


そして、装備を整えて次の街に向かう。ギルドの受付までやってきたアギトは受付の女性に冒険者登録をしてもらうため話しかける。


「こんにちは。すみません、冒険者になりたいのですがどうしたらいいですか?」


「はい、こんにちは」


女性は優しくアギトに対応する。


(え!?何、このイケメン!超タイプなんですけど。見ない顔だけどこの街に来たばかりなのかな?だとしたら、私が色々教えてあげないと。デートで街を散策したり、一緒にお食事とかもいいわね。絶対に、私の顧客にして見せる!頑張れ、私!)


「あの――――――――。もしもし?」


「あ!失礼しました。お兄さんがもの凄くイケメンで、つい見とれてしまって。ごめんなさい。それで御用と言うのは何でしょうか?」


(あー、この人もティファと同じ反応してるな。転生して俺はそんなにイケメンになったのか?他の冒険者の女性達もこっち見てるし。あー、めんどくせー。)


「あの、冒険者登録したいのですが。」


「あ!なるほど、冒険者登録ですね!ちなみに、この街には来たばかりですか?よろしければ、私の仕事が終わったら、デートがてら・・・いえ、この街を案内いたしますよ?」


「まぁ、来たばかりですが案内は結構です。自分で何とかします。」


「そんなこと言わずに!この街は、とても広いので迷子になる方も多いのですよ!だから、私の事は気にせず頼ってください!いや、頼らせてください!お願いします!この通り!」


「え・・・・。あぁ・・・・じゃ、じゃそこまで言うならお願いします。」


「よっしゃー!言質取った!」


「はい!?」


女性は、自分の持ち場に『本日の営業は終了しました』と書かれた木製の看板を置いた。すると、アギトの後ろに並んでいた長蛇の列の男性陣から不満の声が上がる。


「えええええ!渚ちゃん、まだ終了には全然早い時間だよ?何で終わりなのさ!」


「渚ちゃんと話すのが楽しみで今日もクエスト行こうとしてたのにそれはないよー。」


「渚ちゃん、せめて俺だけでも対応してよ!頼むよ!」


「本日の営業は終了です!またのお越しをお待ちしております。では、また明日!」


「あのー、すごく後ろの方達からの殺気が凄いんですけど。」


「気にしないでください!冒険者同士の争いはご法度なので!もし破ったら、冒険者の証を剝奪なので。誰も喧嘩を売ってきたりしません。」


「はぁ・・・・・・。」


「ささっ、冒険者登録でしたね。では、まずこちらの紙に記入をお願いします。その後、水晶に手をかざしてください。かざせば、あなたの職業の適性が分かりますので。」


「わかりました。」


アギトは渡された紙に必要事項を記入した。そして、紙を渚に渡した後水晶に手をかざす。渚は、アギトから渡された手紙を見た後水晶を見た。


「えー、名前がアギトさん。19歳、男性。」


「ええええええ!19歳!私と同じ歳!」


「こ、これは運命だわ・・・・・・・。」


「あの・・・・・・・・・。」


「こほん。出身は・・・・。わからない?」


「はい、ちょっと記憶喪失で。すみません。」


「いえ、大丈夫ですよ。それと、結婚はなさってますか?」


「え!?結婚ですか?そんな項目なかったと思いますが。」


「いえ、これはとんでもなく重要な事です!お答えしていただけますか?お答えいただけないなら、冒険者登録は出来ない規則なので。」


「マジか。え・・・・・えっと恥ずかしながら、結婚どころか彼女も居ません。」


「よっしゃー!よっしゃー!よっしゃ――――――――!完全フリー!フリー、サイコ――――――――。」


「あの、とても傷つくのですが。」


「失礼しました。アギトさんが彼女募集中との事なのでつい、興奮してしまい。って、私なんてどうですか?私、こう見えても尽くすタイプで、まだ初めても済ませてない新品ですよ?今なら、毎日添い寝が付いてきます!」


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!渚ちゃん、初めてまだなのかよ!」


「渚ちゃん、そいつじゃなくて俺に初めてくれよ!そんな男より全然俺のが稼ぎ良いしさっ!」


「あっ!てめー、何抜け駆けしようとしてんだ!テメーなんてまだCランクだろ!俺はBランクだ!渚ちゃん、俺にしてよ!なっ!いいだろ!?」


「さっきからうっせーぞ、外野共!オメー等みてーな雑魚冒険者には用はないんだよ!自分の顔を鏡で見てから言え、1000回死んでから出直せ、ボケが!」


渚に振られた冒険者達が一斉に崩れ落ちる。


「ちょっと、言い過ぎでわ・・・・・。」


「おほほほほほほ。いいのよ、私目当てで冒険者になった下心丸出しの奴ら何て・・・。で、どう?私と付き合わない?」


「いや、別に募集していませんが。」


「こいつ、渚ちゃんの告白断ったぞ!死刑だ!」


「死ね!クズ野郎!渚ちゃんの気持ちも考えろ!」


「誰か、今すぐこいつを殺せ――――――――!」


「何で、こんなに物騒なんだよここは。すみません、さっさと終わらせてくれませんか?ここに居たら、本当に死にそうな気が・・・・・。」


「そうですね、では改めてアギトさんの職業の適性はというと・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「え!?勇者?」


「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」

【人物紹介5】

名前→渚 職業→平民 冒険者ランク→F アギトとの出会い→ヴィータでアギトが訪れたギルドで面倒をみる。武器→無し 年齢→19歳 性別→女 身長→165cm 体重→50kg 髪→茶色でボブ スキル→無し クラン→無所属 その他→ギルドの看板娘。いつも長蛇の列で、他のギルドの従業員やパーティに所属する女性から冷たい目で見られている。アギトがギルドに来ると、すぐに休憩中。や本日の仕事は終了しました。の看板を置き、アギト優先になる。アギトに好意をよせる1人。

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