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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
大都市ヴィータ編

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勇者は見習い剣士を気絶させる

アギトは、エリスのクランハウスから出て何処か人気のない所に移動して、拷問で受けた傷の手当てをしなければならないと思い街中を彷徨っていた。そして、ようやく落ち着けそうな路地裏までやってきた。


「いててててて。流石に勇者だけあってHPはギリギリ残っているな。普通の人間ならとっくに死んでたぞ。クソっ!何で人助けをしたのにこうなるんだ。」


アギトは、自分に対してスキルを使って自分の状態を調べていた。そして、死に至る可能性◯の表示がある事に気づいてどうにかして手当てをしないといずれは死んでしまう事に絶望していた。


何も持たずに屋敷から出てきてしまったため、回復薬はおろか、ハツネに貰った薬研なども置いてきてしまったのだ。


「はぁ、参ったな。どうにか手当てをしないと。ただまぁ、あれで良かったんだよなぁ。あのままエリス達を問い詰めたら、冤罪の俺を勘違いで拷問したと街中に広まればエリスの面目が丸潰れだ。ティファだって、元気になったし言う事なしだ。ただ、せめて女神様から貰ったバックだけは持ってくれば良かった。はぁ。」


大きなため息をついたアギトの後ろで聞き覚えのある声がした。


「女神様から貰ったバックってこれのことですか?」


アギトは、慌てて後ろを振り向く。そしてそこに居たのは、アギトのバックと自分に着せたコートを大事そうに持っていたティファだった。


「げっ!ティファ!?何で君がここに?」


「何でここにじゃないですよ!街中探したんですからね!それに、何があれで良かったですか!全然良くないです!こっちは、勘違いで命の恩人にとんでもない拷問したんですよ、何のお礼も出来ないままで!少しは私の気持ちも分かってください!」


「あ、いや、あの場面だとあーするのが1番良かったと思い・・・・・。」


「自分は良くても、私達は良くないのです!あの後、酷かったんだから!ジェニス達を問い詰めたら、本当の事を言い始めてその言葉を聞いた途端、お姉ちゃんは死んで100日にぐらいした魚の目のようになっちゃって、ずっと「私はティファの命の恩人になんて事を・・・・。」しか、言わなくてなっちゃったんですから!どう責任をとってくれるんですか?」


「それは、すまない事をした。」


「本当ですよ全く。さっ、とっととそのボロ雑巾みたいな服を脱いで下さい。私が手当てをしますから!ちゃんと、あなたの持ち物も持って来ましたから。さっ、早くこのバックから回復薬を出してください。ほら、早く!」


「いや、自分でそれくらい出来るよ!」


「ダメです!今度は、私にやらせてください!あの時みたいに!」


ティファは、顔を赤くしてそんな事を言った。


「じゃ、そこまで言うならお願いするよ。まずは口移しで薬を飲ませてくれ。」


「!!!」


ティファの顔がさらに赤くなる。言い出したのは自分だけど、いざやるとなると心臓がものすごい速さで鳴っているのがわかる。


「しょ、しょうがないですね。やりますよ!やらせてもらいますよ!」


ティファは、アギトから薬を受け取り、砕いて自分の口に水と一緒に含んだ。その瞬間、アギトが笑い出す。


「あははははははっ!ちょっとストップ!何も本気にしなくてもいいよ!それに、その薬は毒や麻痺を回復させる為の薬だし!軟膏だけ、背中に塗ってくれればいいよ!」


ティファは、真っ赤な顔をして、口に含んでいた物をアギト目掛けて発射した。


「そー言うことは、最初に言ってください!思わず本当にやる所だったじゃないですか!まぁ、相手がアギトさんなら私は喜んでやりますけど。」


「ん?後半なに言ってるか聞き取れなかったんだが?」


「何も言ってません!薬を塗るから早く後ろを向いてください!」


「あぁ。わかった、すまない。」


「いいんですよ!何度も言うようですけど、こちらのミスでアギトさんを傷づけてしまったのですから。」


こうしてアギトはティファに薬を塗ってもらい、持ってきてもらった服を着る。その姿を見たティファは、はわわわわっと目を手で隠し(隠してる振りをしてしっかり見ている)見えてない振りをした。


「さてと、治療も終わったし行くか。」


「そうですね、屋敷でお姉ちゃんが待ってますし!」


「屋敷?いや、俺はギルドに行って登録してこようかと。」


「はぁ!?何言ってるんですか?私は、アギトさんを屋敷に連れて行くために来たんですけど!」


「いや、そんなの知らないし行きたくない。めんどくさそうだし。」


「ダメです!ちゃんとお礼をさせてください!」


「結構です。」


「させてください!お礼をさせてくれるまで私はここを1歩も動きません。あー、どうしよう。こんなに可愛くてスタイル抜群の少女が夜中もこんな所に居たらきっと襲われちゃうなぁ・・・・・。はぁ、困ったな・・・・・。」


「「・・・・・・・・・・・・・・・・。」」


「あー、もう!わかったよ、行けばいいんだろ!行けば!」


「はいっ!」


「くそ、してやられた感がすごいな。」


「何か言いました?」


「何も言ってない・・・・・・。」


「じゃ、とっとと行きましょう!レッツゴーです!」


こうしてアギトは行きたくもないエリスの居るクランハウスへと向かうのであった。


そして、2人は屋敷の前まで来た。


「なぁ、本当に行くのか?」


「もちろんです!ささっ、行きますよ!」


「へいへい。」


エリスのクランハウスはとても広い。門をくぐってから、膨大な広さの庭に入り立派な噴水や屋根のついた休憩所らしきものがいくつもある。


そこには数名のクランメンバーだろうか、お茶をしている者もいる。所々、メイド服を着たお手伝いさんの姿もあった。屋敷の入り口までアギトはティファに質問をしていた。


「なぁ、クランメンバーってどれぐらい居るんだ?」


「うーん、そうですね。はっきり数えたことないですけど500名位ですかね?前にお姉ちゃんが言ってました。」


「500人!?マジかよ。」


「まぁ、この辺じゃ1番大きなクランですからね。これでも、メンバーは厳選してるんですよ?中には、お姉ちゃん目当てで入ろうとする輩も居ますからね。」


「まぁ、確かにエリスさんは綺麗だしな。そーいうやつも居るか。」


「もう、私って存在が横に居ながらそんなこと言います?デリカシーなさすぎです、アギトさんは!」


「え!?何でそうなる?」


「知りません!自分で考えてください!」


アギトの事が好きなティファの前で、別の女性しかもティファの姉を綺麗だと言ってしまったアギトはティファを怒らせてしまった。


「なんか、ごめん。」


「フンッだ!まぁ、確かにお姉ちゃんは綺麗ですよ!それは認めます。けど、お姉ちゃんの職業を目当てで入ってくる輩も居るんです。」


「職業目当てとは?」


「聞いて驚かないでくださいよ!何と、お姉ちゃんは生まれ持っての才能がすごくて、この世でたった1人しか存在しない【剣聖】なんです!えっへん!」


「何でティファが偉そうにしてるんだよ。ってか、剣聖ってそんなにすごいのか?」


「えええええええええええ!剣聖の凄さを知らないんですか?100回位死んだ方だいいですよ!」


「勘弁して、そんなに死にたくないよ。」


「何にも知らないんですね!いいでしょう、私が無知なアギトさんに教えてあげましょう!この世界には、生まれ持った能力という物があるんです!その辺は分かりますか?」


「あぁ。何となく」


「何となく?アギトさんいくつ何ですか?」


「ん?俺か?俺は19歳だが。」


「19歳!?私の4つ上!年上バンザーイ!」


「何だよ、何がバンザイなんだ?」


「オ、オホンッ!いえ、こっちの話しです!」


(年上か・・・・。いいな大人の男性。アギトさん優しいし、強いし、カッコイイし、私のモロタイプだし・・・。)


「もしもし?ティファさん?」


「はい?」


「いや、はいじゃなくて、生まれ持った能力とやらがどうとか・・・。」


「そ、そうでしたね。私としたことがアギトさんが年上だという事でうかれてましたすみません。」


「意味が分からないんだが。」


「さて、生まれ持っての能力ですが、それは個々の職業に関係があります。私の場合は、剣士素質があり今はまだ見習い剣士ですが、最高位まで目指すと双剣士になれます。これは、ギルドランクで決まるのですが、ランクはF~Aそして最高位のSがあります。私で例えるならF~Dまでが見習い剣士C~Aまでが剣士そしてSまで行くと最高位の双剣士になれます。他にも剣士の場合は剣闘士(グラディエーター)や、魔法に適性があれば魔法剣士(マジックファイター)になれます。残念ながら私は魔法の適性が無いので魔法剣士にはなれません。だから、双剣士か剣闘士の2択になります。他にも、騎士から白騎士(ホワイトナイト)聖騎士(ホーリーナイト)などもありますよ!」


「ほう。中々奥深いな。」


「ちなみに、アギトさんの職業は何ですか?」


「俺か?【勇者】だ!」


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


「はぁい?」


「いや、だから【勇者】だよ!俺の職業は!」


「ええええええええええええええええええええええええ!」


「何だよそんなに驚いて。」


「い・・・・いや・・・・・べつに・・・・・ちょっとそこで待っててください。」


ティファはそう言うとアギトと距離を取り独り言を言い始める。


(え?何?何がどうなってるの?アギトさんが勇者?本当に?勇者ってあの魔王を倒すために生れたんだよね。お姉ちゃんの【剣聖】と同じでこの世界に1人しか存在しないと言われてる・・・・・。私って勇者様に助けられたの?マジ!?マジでか――――――!何が何でも、絶対に結婚して見せる!女の子皆が憧れる勇者様・・・・。今、目の前に居るイケメンが勇者・・・・。死にそう。)


「おーい!ティファ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「おーいってば!」


「は、はいただ今」


ティファは走ってアギトの元へと向かうのであったが、その途中で興奮しすぎて転んでしまう。


【ズテッ】


「大丈夫か?」


アギトは慌ててティファの元へ駆け寄り手を差し出す。その手を取ったティファは、


「は、破壊力・・・・・凄すぎ・・・・・ぐはっ」


両方の鼻から鼻血を出し気を失うのであった。

【人物紹介4】

名前→エリス 職業→剣聖(ソードマスター) 冒険者ランク→S アギトとの出会い→勘違いからアギトに拷問をする 武器→聖剣ラグナロク(両手剣) 年齢→21歳 性別→女 身長→168cm 体重→52kg 髪→薄いピンクでセミロング スキル→剣聖の加護 クラン→天使の宴 その他→この世界で1人だけなれる唯一の剣聖。天使の宴のリーダー。妹想い。強さは最強クラス。

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