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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
巫女ハツネ編

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極星の精霊師と、巫女の記憶

【翌日】


グレイヴ達は村長の家に来ていた。そこにはレーナの姿もあった。


「この度は、モンスター退治なんとお礼を言ったらいいものか」


「えへへへっ。気にすんなよ、じいちゃん!俺達は依頼で来てたんだからよ!」


「お兄ちゃん!」


【ゴンッ】


「いてててっ。何すんだよメイ!いつもいつも杖で叩きやがって!こっちはケガ人だぞ!ちったぁ、労われよ!」


「フンッ!労わる必要なし!」


「何だよそれ!」


「して、そちらの女性の方も助かったわい。礼を言うぞ」


村長はグレイヴ達より一歩ほど下がった位置にいたレーナを見て言った。


「いえ、私はたまたまこの村に居合わせていただけであって…………」


「そーいやねーちゃんは、何でこの村に居たんだ?旅でもしてるのか?」


「………………」


レーナは自分の目的を聞かれるが答えようとはしない。


「レーナさん、もしよろしかったら教えていただけないでしょうか?私達は冒険者で、もしかしたら何かのお役に立てるかもしれないし…………」


「……………勇者」


「「「えっ?」」」


レーナの発した【勇者】という言葉に、ハツネ、ガイ、メイの三人が反応する。


「私は勇者を探しているの。そして、勇者の手助けをして自分の目的を成す」


「何だ、ねーちゃんはアギトの兄ちゃんを探してんのか!」


「!!!」


レーナは勢いよくガイの両肩を掴んで大きく揺らし尋ねる。


「き、君は勇者を知っているのか?会ったことがあるのか?何処に居るんだ?生きているのか?頼む、何でもいい私に勇者の情報を教えてくれないか!?」


「いててててっ。ちょ、ちょっと、ねーちゃんいてーよ!」


「ちょ、ちょっとレーナさん!落ち着いて………」


ハツネがレーナを静止させる。


「はっ!ご、ごめんなさい。つい我を忘れてしまったわ」


「あの………。レイナさんに聞きたい事があるのですがいいですか?」


ここで、メイが何か確信めいた顔でレーナに問う。


「レーナさんは、転生者ですか?」


「!!!」


「「…………転生者?」」


「………………」


ハツネとグレイヴはアギトが転生者という事を知らない。知っているのはごく一部の人間のみだ。


「答えてください!」


メイが力ずよく再度問いかける。


「…………転生者です」


「やはりそうでしたか…………」


メイは顎に手を置き考える…………。


「急にどうしたんだよメイ?」


「…………レーナさん、あなたは本当にただの精霊師ですか?」


メイの問いかけに、ガイ、ハツネ、グレイヴは困惑する。


「だ・か・ら!急にどうしたんだよメイ!?」


「どういう事だメイ。説明してくれ」


「わかりました。でも、その前にレーナさんには私の質問に答えていただく必要があります」


「………正解です。私の職業は極星(きょくせい)精霊師。この世界で一人しか存在しない職業です」


「…………極星精霊師」


「おっさん、聞いたことあるか?」


「い、いや、無いな。バイス王国にもそんな職業は存在しない。もちろん、ハツネの巫女も同じだ」


「やはり…………。私の考えが正しければ、今まで勇者様以外の聞いたことの無い職業の方々は恐らく転生者です!」


「!!!」


「もちろん、ハツネさんも転生者の可能性があります。この世界で巫女なんて職業聞いたことないです」


「私が…………転生者?」


「ハツネさんは、小さい頃の記憶はありますか?」


「いえ、あまり覚えていません。気がついたら今のお母さんと一緒に暮らしていただけしか…………」


「そうですか…………」


「まだわかりませんが、アギトさんに調べてもらう価値はあると思います」


「だとしたら、一回アギトの兄ちゃんの所に行くか!」


「そうだね、とりあえず今はお兄ちゃんの言う通りアギトさんと合流しましょう。レーナさんもついて来てください。」


「おっさんも行こうぜ!アギトさんに会ったことないだろ?すげーいい人だから会っておいて損はしないぞ!」


「………そうだな。俺も勇者という存在には興味がある」


「ってことでじいちゃん、俺達はこの辺で帰るわ!またな!」


【ゴンッ】


「いてっ!何すんだメイ!」


「お別れぐらいちゃんと出来ないのお兄ちゃんは!」


「はっははは!別に構わんぞ!小僧は、それぐらいが丁度ええわい!」


「本当にうちの兄がすみません」


「あっ!?そうじゃ、少ないがこれを持って行け!報酬とは別に心ばかりだが………」


村長は、籠いっぱいの野菜と果物をメイに渡した。


「こ、こんなに?いいんですか?」


「構わん、構わん!これぐらいしかやる物が無くてな。報酬の方は後でギルドで受け取ってくれ」


「ありがとうございます。大切にいただきます」


「達者でな!また何かあったらいつでも来てくれて構わんぞ!お主たちなら大歓迎じゃ!」


「はい!必ず!では、この辺で失礼します」


「………また会おう」


「おじいさん、ありがとう!また来ますね!」


「お世話になりました」


「じゃぁな、じいちゃん!また何かあったら俺達を指名してくれても構わねーぜ!」


「そうじゃな、是非その時はお願いするかのう…………」


「えへへへへっ」


こうして、ガイ達一行はアギトと合流すべく、ブレイブハートの屋敷を目指し村を後にした。

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