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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
新たな仲間編

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勇者は処罰をうける

【1週間後】


アギトは今、冒険者ギルドの応接室にいる。自身の回復軟膏を塗り続け、通常では考えられない速度で左腕以外は元通りになったからだ。


勿論、ジャッジメントのリーダーである賢者のシエナによるエクストラヒールのおかげでもあるが、この世界には一瞬で傷が全て治る魔法やアイテムはまだ発見されていない。


そして、完全に回復したアギトはアリスに言われた通り冒険者ギルドで今回の件について事情聴取を受けている。


目の前に座るのは、元Sランクの冒険者で、今はライザのギルドマスターのアイザックである。


「さて、なぜここに呼ばれてかは知っているね?」


「はい、第3王女のアリスから聞きました。」


「なら、話しは早い。あの時、洞窟で何があった?なぜ、冒険者のダニエルと、あの時お前と一緒に居た見習い魔法使いと見習い剣士の意見が食い違う?」


「すみません。話す前に、ダニエルの言い分を聞きたいのですがよろしいでしょうか?」


「あぁ。かまわんぞ。ダニエルの言い分はこうだ、魔王軍四天王が突如現れ、冒険者ランクの1番高い自分が戦えとお前に言われ、自分では敵わず、その後お前達も戦ったが、勝てないとみてお前達3人は帰還の札で、自分だけを残し帰還しようとしたから、しょうがなく見習い魔法使いから帰還の札を奪い帰って来たと。見習い魔法使いの子には悪い事をしたと思っていると話しているが。」


アギトは右手を顎に当て話す。


「話しが違いすぎるなぁ。確かに俺は自分とダニエルで、ガイとメイが逃げる時間を確保しようとした。

しかし、ダニエルは相手が魔王軍四天王と聞いた途端、俺達を裏切りメイを人質にして自分だけが助かろうとしていた。やむえず、俺はダニエルと戦いその間にガイとメイを逃そうとした。だか奴は、メイから強引に帰還の札を奪いすぐにその場から逃げたんだ。」


「なるほどな。確かに、お前と見習い魔法使いや見習い剣士の言い分は同じだ。その上で、お前達やダニエルの処分を決めるとしよう。」


「処分ですか?」


「あぁ。お互いの言い分は分かった。だが、どちらも証拠がない。よって、後程ギルドの方から通達がある。それまで、お前達はクエストを禁止とする。いいな?」


「ちょっと待ってください。俺はそれで構いませんが、メイとガイはどちらかというと被害者なような気もしますが。確かに、ガイはダニエルに食って掛かりましたが、それはあくまでもメイを人質に取られたからであって、本意ではないと思います。

冒険者ランクが上の者に喧嘩を売るほど愚かではありません。なので、あの2人の処分は考え直していただけないでしょうか?」


「ふむ。確かに、その2人はどちらかと言えば被害者か。わかった、その2人には処罰を与えないものとする。」


「ありがとうございます。」


「どうという事は無い。ただ、私個人としてはどちらかというと勇者アギトの言葉を信じているつもりだ。それだけは分かってもらいたい。」


「そう言ってもらると少しは救われた気がします。では、俺はこの辺で失礼いたします。」


「すまんな、力になれなくて。」


「いえ。」


こうして、アギトは応接室から出て行き、3日後に処罰が下るのであった。その内容は【1ヶ月間、冒険者としての資格を停止する事】だった。


時は少し進み、ブレイブハートの屋敷にて。


「納得できねーよ!何で、兄ちゃんが1ヶ月間冒険者としての資格を失うんだ!抗議してくる!」


「そうですよ!こんな処分、到底納得できません!お兄ちゃん、一緒に冒険者ギルドに行って抗議しましょう!」


「おう!行くぞメイ!」


「はい!」


「ちょっと待て。お前達が言っても話しがこじれるだけだ!それに、これ以上事を荒立てたらお前達2人も処罰が下るぞ!」


「で、でもこんなのあんまりです!」


「そうだよ兄ちゃん、このままで良いのかよ?」


「たかが1ヶ月だ。何も、一生ではない。その間は俺もこの土地の手伝いでもしてるよ。お前達は、引き続き冒険者としてランクを上げてこい!」


「でも、俺達だけじゃ・・・・・・。」


「そうです。私達にはアギトさんが必要です。」


「今のお前達なら大丈夫だ。それに、もう俺は冒険者としてはまともにやっていけないだろう。」


アギトは、自身の左腕をさすりながらそう言った。


「だから、せめてお前達2人には冒険者として続けてもらいたい。そして、いつか強くなったらまたここに来て俺達のブレイブハートに入れ!」


「俺達が、兄ちゃんのクランに・・・・・・・。」


「・・・・・・強くなります。私達は必ず強くなります!そして、守られる私達ではなく、アギトさんを守る側になります!だから見ていてください私達を!」


「あぁ!いつか必ずAランク・・・・・Sランクの冒険者になって必ずここに帰ってくる。」


「あぁ、約束だ!その時を楽しみにしている。」


「よし!そうと決まればメイ!さっそく昇格試験にもう一度挑んで、冒険者ランクを上げてくるぞ!」


「うん!アギトさん必ず強くなって帰ってきます!その時まで少しお別れです!」


「あぁ。頑張れよ!」


「はい!」「あぁ!」


こうして、ガイとメイはアギトの元を離れSランク冒険者になって再びここに帰ってくると誓った。

だが、その約束は果たされる事はなかった。今日より4ヶ月後、2人が死亡したとの報告がアギトの元へと届いたのだ。

【人物紹介15】

名前→アイザック 職業→剣戦士 冒険者ランク→S アギトとの出会い→アギト達の処分を下すため、冒険者ギルドの応接室で初めて出会う 武器→大剣 年齢→44歳 性別→男 身長→174cm 体重→68kg 髪→黒で短髪 スキル→剣戦士の誇り クラン→無所属 その他→ライザの冒険者ギルドマスター。元Sランクの冒険者で、結婚を機に冒険者を引退して今は2児の父。

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