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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
勇者と王女編

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18/33

勇者は王女様にボロカス言われる

見事、カイトとその仲間たちを撃退したアギト。アギトはフードを深くかぶりなおし、再び顔を見せないようにしてアリスに近づく。


「いや、お願い。近づかないで!来ないで!」


(どうしたものかな・・・。完全に勘違いされているな)


「あなたも兄さん達の仲間なんでしょ?何が目的お金?名誉?はっ!さては私の体が目的ね!」


「何でいつもそうなる。」


「だけど、残念ね!私の体はついさっき、何の価値も無くなったわ!見てよ、酷いでしょ?これじゃ、もう生きていても意味が無いのよ。私を抱くなり殺すなり、好きにすればいいわ!」


「うるさい、少し黙れ」


「何よその口の利き方!私を誰だと思っているの?」


アギトはアリスに向かってスキルを使う。


【スキル 調べる】


【アリス・ライコネン 15歳 見習い魔法使い 状態→全身に火傷 死に至る可能性→〇 回復軟膏で治療う可能 冒険者ランクF 低級攻撃魔法を使える 】


「アリス・ライコネン 15歳 見習い魔法使い 冒険者ランクF 低級攻撃魔法を使える。だろ?」


「なっ!どうしてそんなことまで。」


「スキルのおかげさ。」


「スキル?」


「おっと、話し過ぎるのはまずい。悪いなじっとしていろ。」


アギトはアリスに近づき目隠しをさせる。


「ちょ、ちょっと、何するのよ!前が見えないじゃない!この変態!」


「だから、少し黙ってろ!」


アギトは回復軟膏を取り出し、アリスが火傷を負った所に塗り始める。


「あ!ちょ、何処触ってるのよ!止めなさ・・・あ・・・・う・・・・・・うぅん・・・・あぁ・・・・・」


「変な声出すな、気持ち悪い」


「き、気持ち悪い?しょ、しょうがないじゃない!出ちゃうんだから!」


「はぁ?そんなの我慢しろ!」


「ば、バカじゃないの!無理に決まっているでしょ!体のあちこち触られて・・・・・・あ・・あぁん・・・」


アギトは、アリスの火傷を負った顔や、身体に薬を塗り終え、各箇所に包帯を巻いた。


「よし、終了だ。」


「お、覚えてなさい!私の体に触り、(もてあそ)んだことをお父様に言い、後悔させてあげるんだから!」


「へいへい、ご自由に。」


そして、アギトはアリスの手足を縛っているロープをナイフで切り、目隠しを取る。拘束を解かれたアリスは、物凄い勢いでアギトとの距離を取る。


「何もそこまで離れなくても。」


「うるさい、この変態!スケベ!ろくでなし!」


「スゲー嫌われよう。」


そんな事を言いつつ、食事の準備を始めるアギト。それを見ていたアリスは、


「あんた、何やってるのよ?」


「何やってるって、飯の準備をしてるんだが?お前も食べるだろ?」


「お前って言うな!アリスって言う名前がある!」


「へいへい。んじゃアリス!アリスも食べるだろ?」


「い、いらないわよ!得体のしれない男が作った料理なんて、誰が食べるか!それに、お腹なんか減ってないし。」


しかし、


【ぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ】


身体は嘘をつかなかった。街で拉致され、今はもう夜。朝から何も食べていないアリスのお腹はだいぶ減っていた。


「あはははは。ほら、身体は腹が減ったって言ってるじゃないか!」


「うるさいわね!どうせ、睡眠薬でも入ってるんでしょ?私は騙されないわ!私が寝ているすきに、変な事しようとしてるんでしょ?」


「だから、なんでそうなる!そして、どこからその自信が出てくるんだ?胸だって小さいじゃないか。」


「ちょっと、やっぱりあたしの体が目当てなんじゃない!フードで顔は見えないけど、きっとイヤらしい目つきで私の事見てるんでしょ!?」


「あーそうか!悪い悪い、これは気が利かなかったな。すまない。」


そう言うと、アギトはアイテムバックから衣類を出す。しかし、女性ものなど持っておらず、仕方なく男物の衣類をアリスへと投げる。


「とりあえず、それを着ておけ。風邪を引かれては困るからな。」


「何よこれ、ダサいわね!こんなのしかないの?もっと、綺麗な服は持ってないの?こんなの着たくないわ!」


「ごちゃごちゃうるせーな、いいから黙って着ろ!その姿のままいられると、目のやり場に困るんだよ!」


「ほーら、やっぱり下着姿の私を見て発情してんじゃないの。ほんと、気持ち悪い!死ね!」


「あー、そうかい。何とでも言え!」


「死ね死ね死ね死ね死ね死ね!死んで詫びろ!この役立たずで使えない下衆!」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「何よ黙って!?何か文句あるわけ?」


「別に」


「どうせ今までろくな生活してこなかったんでしょうね。さっきだって、木刀しか使わず汚い手でカイル兄さんを倒したんだから。」


「そうだな、ろくな生活してこなかったな。」


「ほーら、やっぱり私の言う通りじゃない!使えないクズが。私、そーやってろくに努力もしないでのうのうと生きてきた、使えない人間大っ嫌いなの!」


「努力か・・・・。」


「何よ改まって。今更自分のくずさに嫌気がさしたわけ?」


「どうだろうな。それより、お前は食わないのか?うまいぞ?」


「そんなの、食べるわけないでしょ!」


「まぁ、食べる食べないは勝手だが、一応ここに置いておくぞ!」


アギトは、アリスと自分の丁度中間点に、食事を置き自分の座っていた場所へと戻る。その時、アリスは隈なくアギトを観察していた。


左手は、シルバーウルフとの戦いで血さえ止まっているが肉が見えており、先程のカイトとの戦いで負傷した左腕も傷。それを見たアリスは、


「ね、あなた何者なの?名前はたしかワタル?だったわよね?」


「俺か?」


「この場には、私とあんたしか居ないでしょ?」


「あー、そうだったな。俺の名はワタル。魔王を倒すために転生してきたFランクの冒険者だ。歳は19歳、職業は剣士だ。」


「剣士?剣士なのに木刀?普通、剣とか装備するんじゃないの?」


「俺は特殊で、木製装備以外扱えないんだ。鉄以上の武器を認識される物はもてても、重すぎて振れない。」


「あはははははははは!何それ!チョーダサいね!終わってんじゃん!木製武器しか装備できなくて、魔王を倒す?何バカなこと言ってんのよ!笑わせないでよ、お腹痛いわ!」


「悪かったな、木製装備しか扱えなくて。だから、これから共に魔王を倒す為の仲間を見つけるんだ!」


「無理、無理、無理。誰があんたの仲間になるって言うのよ!そんな命知らずが居るなら、是非とも会いたいわ!あーおかしい。」


「何とでも言え。だが俺は何が何でも元の世界に帰るって決めたんだ!」


「それはそれは、ご愁傷様。あなたは、元の世界には帰れずこの世界で、何の役にも立たずただ死んでいくだけの存在よ」


「これに懲りたら、冒険者など止める事ね。田舎でのんびり死を迎えるといいわ!」


「ほっとけ、どーうせお前に話しても理解してもらえないさ。俺がどれだけ元の世界に帰りたいかなんて。」


「聞きたくもないわね、そんなくだらない夢物語など。なんらな、あたしを助けてくれたお礼に、王城で雑用係として雇ってもいいわよ?まぁ、冒険者をやってるよりは稼げるんじゃないかしら?」


「断る。俺にそんな事をしている時間は無い。」


「な、何よ!せっかく私が雇ってあげるって言ってるのに断るわけ?バカじゃないの?このまま冒険者を続けても直ぐに死ぬわよ?それでいいわけ?」


「死んだら死んだで、それは俺に力が無かっただけだ。別に構わない。だが、俺は必ず魔王を倒す。」


「はん、とんだバカね!頭の中も腐っているのね!」


「うるせー、さっさとそれ食って寝ろ!明日、迎えを呼びに行ってやるから!」


「うるさいわね、いらないわよこんなもの!低能が私に指図するんじゃない。」


「でも食べないと、身体が持たないぞ?」


「さっきから、ごちゃごちゃとうるさいわね!だから、私に指図するんじゃないわよ!このクズ!」


「あー、そうかよ!じゃ、勝手にしろ!俺は外で見張りをしているから寝ろ!朝になったら起こしてやる!」


「襲ったりしないでよね!ここから先に入って来たら本当に殺すわよ!」


「誰が襲うか!バカが!」


こうして、この日を終える2人であった。

【この世界の料理】

初代勇者により、現代の料理を材料こそ違うが正確に再現されている。米を好む地域もあり、パンなどを好む地域もある。調味料も、試行錯誤を重ね現代と同じものを使っている。だが、箸だけは扱いが難しく一部の地域でしか使っていない。電気の概念は無く、火を起こす時は魔法を使ったり、火の魔石に魔力を込めると魔石自体が温まり、火を起こしたり水を温めることが可能。

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