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勇者に転生したがスキル【調べる】しか使えず、全然強くないけど、頼れる仲間と魔王を倒します!  作者: 雨のち晴れ
大都市ヴィータ編

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勇者は自分の凄さを思い知る

ティファが訓練場を去った後、アギトはエリスに向けて問い詰めていた。


「いくら何でも言い過ぎだ!ティファの気持ちも考えたらどうだ!」


先程のエリスの発言にアギトは苛立っていた。しかし、エリス達天使の宴のメンバーは冷静でいた。


「アギト様の言う事も分かります。ですが、現実は甘くないのです。魔王を倒せる勇者様。その勇者様を、私達の身勝手な行動で失うわけにはいかないのです。この世界には多くの人が暮らしています。中央都市ライザには、この国の王様が居てこの国では最も影響力のある人物です。」


「王様?中央都市ライザは、大きな都市としか聞いていなかったが?」


「そうですね。そこは、私の説明不足です。すみません。」


「んで、その王様ってのがこの国の決定権の持ち主なんだな?」


「はい、そうです。この国全体・・・いや世界全体の者は魔王に怯えているのです。今まで、何度も勇者様が居たのですが誰1人として魔王を倒せたものは居ないのです。」


「俺の他にも、勇者が居たと?」


「アギト様が転生される15年ほど前にも勇者様は居たのですが、その勇者様でさえ魔王の元へとはたどり着けず、魔王の従える四天王の前に敗れたと聞いています。」


「マジかよ。魔王の元へもたどり着けづに死んだのかよ。」


「はい。幾人ものSランク冒険者を従え挑んだのですが、倒せませんでした。その時に、私達の父も母も魔王討伐隊に編成されていたと聞きます。私達は当時まだ幼く、その事を知りませんでした。」


「エリス様の父親と母親も特殊な職業だったのか?」


「はい。私の父は剣聖で、母は聖女だと聞いています。他にも、斧聖や槍聖も一緒に居たとも。」


「なるほど。その力をもってしても倒せなかったと。」


「はい。ですが、今回転生されたアギト様には特別な力があるようですね。」


「特別な力?スキル【調べる】の事か?」


「はい、ティファから聞きました。スキルを使った途端、名前や他の情報を一瞬で得たかのようだったと。」


「まぁ、隠しているつもりはなかったが、こんなスキル何の役にも立たないと思い黙ってた。」


「いえ、そのスキルはとても重要だと思います。どんな力がなのですか?差し支えなければお教えていただけないでしょうか?」


「え!?あ、あぁ、かまわないが。」


「ありがとうございます。ユイ、ネロ、この事は他言無用でお願いいたします。」


「「承知いたしました」」


「んじゃ、まずは大雑把に言うと何でもわかるって事だ。エリスに使えば、名前、職業、エリスのかかっている異常状態、その異常状態で死に至る可能性があるかどうか。あるとすれば、どうすれば治るのか。って具合だ。」


「え!?そんなことまでわかるんですか?」


「あぁ、人物はそんなとこだ。後は、モンスターだな。モンスターの場合は、名前、得意技、性格、弱点、魔石を落とすかどうかだ。」


「「「!!!!!」」」


ここで、アギトの話しを聞いた3人は驚愕の表情をする。


「モンスターの弱点!?」


「あぁ、そうだ。耐性は分からないが、さっきのドラゴンスケルトンで言うと、弱点は、打撃と爆発スキルだ。」


「なんと!!!」


見事、ドラゴンスケルトンの弱点を言い当てたアギトに驚くネロ。


「あとは、武器や防具。それから、素材だな。素材に関しては、〇〇することが出来る、〇〇の材料になる、飲食が出来るか出来ないか、調合が出来るか出来ないか、買値、売値だな。」


「もはや神の領域だな。」


「ま、実際女神様にもあっているからな。その時にもらったのがこれだ。」


アギトは3人にアイテムバックを見せた。


「ただのバック?」


「いんや、ただのバックじゃないぞ!何でも収納出来て、生ものでも腐らないし、劣化もないチート級アイテムだ!それにだ、劣化が無いって事は、いつでも最高品質の調合が出来る。まぁ、これに関してはアイテムだけだけどな。武器や防具は作れない。」


「アギト様は調合も出来るのか?」


「あぁ、別世界での知識のおかげでな。まぁ、1つ厄介なのが、俺が作るとランクが上のアイテムが出来てしまうんだ。これでティファを助けることが出来た。」


「本当なの?」


「あぁ、間違いない。試してみたほうが早いかもな。ネロさん、毒と麻痺を使えるモンスターは召喚出来ますか?」


「あぁ、出来るが。」


「では、試に召喚してみてください。弱い奴で良いので。」


「わかった。」


ネロはすぐさま、骨と多少の皮膚で形を成しているキラービーと毒イモムシを出した。


「では、すみません。ユイさん実験台になってもらってよろしいでしょうか?」


「構いません。やりましょう。」


ユイはアギトの申し出に、何の疑いもなく了承した。そして、ネロが指示を出してユイに異常状態をかける。ユイが異常状態になったことを確認して、アギトがエリスに指示を出す。


「では、エリスさんこの薬を口移しでユイさんに飲ませてあげてください?」


「え!?口移しで?なぜですか?」


「なぜですかって、ユイさんは痺れて薬が飲めないはずですが。」


「そんな事は無いと思います。モンスターの痺れはせいぜい手足が動かなくなる程度で、誰かが薬をその者の口に入れれば、飲めるはずです。」


「え!?」


「いや、ユイの口の中にさえ入れれば、自分で飲めるはずです!そうでしょ?ユイ!?」


エリスの問いかけにユイは目で合図をした。


「マジかよ。って事は・・・・・。」


「ん?アギト様はティファを助けた時どうやったのですか?」


「いや、ティファに聞いたら自分では飲めないって言って俺が口移しで飲ませたのだが。」


場が一瞬静寂になる。そしてすぐさまエリスが、


「あはははははははははははは!流石は私の妹のティファです!その時からもうアギト様に一目ぼれしていたのですね。」


「俺ってつまり・・・・。」


「はい、ティファに騙されたのですよ。」


「――――――――――――――――。」


アギトの顔が見る見るうちに赤くなる。


「まぁまぁ、冗談はさておきユイを回復させてみましょう。」


エリスは、アギトから預かった解毒薬Aをユイの口の中に入れる。するとユイは徐々にではあるが手や足を動かせるようになる。


「ユイ、大丈夫?」


「は、はい。毒の方も徐々にですが楽になっていきます。手足もだいぶ動きますし。効果は本当のようですね。」


「すごいわね・・・・。いいえ、すごいなんてもんじゃないわよ!」


「だから言ったろ?」


「えぇ、素晴らしいわ。でも、この事は誰にも言っちゃダメね。私達だけの秘密にしましょう。」


「そうですね。この世界の物価そのものがおかしくなります。」


「いえ、そんなことはどうでもいいのです。」


「というと?」


「アギト様にこんなすごいスキルがあると知った者が増えればどうなると思いますか?」


「どうなるんですか?」


「簡単に言えば世界そのものがひっくり返るわ!」


「ひっくり返る?」


「えぇ。この国に限らず、全世界からアギトさんの力を利用しようという輩が増えるわ。それこそ、命が狙われかねないのよ。自分達の手ごまにしようと、各国のお偉いさんがアギト様を捕らえに来るでしょうね。そして、世界全体で戦争が起きるわ。」


「まさか!?」


「考えても見て、この力があればありとあらゆる怪我や病が治るのよ?それこそ、バカな連中は魔王軍と結託して世界を征服しに来るでしょうね。そうなったら、この世界は終わりよ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「幸いにも、この事を知っている人物が私達だけで良かったわ。他の人にはこの事は?」


「以前、ここに来る前にとある村で、回復不能な親子を助けたことがあります。ただ、その親子には俺のスキルの事は話しては居ませんが、勘が良ければ気が付くでしょうね。」


「なるほど。私達を含め6人ね。どうにかしてその親子を私達が保護したいですね。」


「でしたら、ヴィータから更に西に小さなある村でその親子は暮らしています。何て名前の村か分かりませんが、母親の名前がユイカで、娘がハツネと言います。」


「ありがとう。直ぐにでも、探しに行きましょう。」


「エリス様自らですか?」


「そうしたいのも山々なのだけど、私は少しやりたいことがあるのよ。」


「でしたらエリス様、その役目わたくしとネロが請け負うというのはどうでしょうか?」


「そうね、Sランク冒険者の戦乙女ユイと、Sランク冒険者のネクロマンサーのネロなら盗賊たちが現れても平気でしょうし。お願いできるかしら?」


「お任せください。ネロもいいわね?」


「勿論でございます。わたくしとユイ様で必ずやその2人を保護してまいります。」


「ありがとう。」


「「いえ!」」


「んで、エリス様のやりたい事とは?」


「え!?あ、あぁ。内緒です。それはそうと、アギト様は変わらず明日ここを出ていくおつもりですか?」


「はい、もっと色々な街にも言ってみたいですし、ブレイブハートのメンバーも探したいので。」


「わかりました。」


「本当に申し訳ありません。ティファの事だけが気がかりですが、今この街に俺が居座ってもティファを傷つけるだけな感じがして。」


「本当にお優しいのですね、アギト様は。」


「そんなことないですよ。」


「ねぇ、アギト様?」


「何ですか?」


「アギト様さえよろしければ、この世界にいる間だけでもティファを嫁として迎え入れてもらえないでしょうか?」


「え!?本気ですか?」


「はい。一姉としてのお願いです。あくまでもです、アギト様本人にその気が無ければ全然お断りしてもらって構いません。ですから、考えてみておいてください。」


「わかりました。考えておきます。ですが、返事はいつになるかわかりませんよ?」


「はい、受けるにしろ、受けないにしろ、いつでも構いません。」


「了解です。」


「では、さっそくユイとネロは準備して、ユイカさんとハツネさんを迎えに行ってください。」


「「はい!」」


この後、アギトは街に繰り出しこれからの旅に必要な物を買いに、ユイとネロはすぐに出発したのであった。

【職業紹介2】

【剣聖】選ばれし者だけがなれる職業。生まれた瞬間から授かる職業で、派生してなれる職業とは違い特別なEX職業。レリック武具を装備可能。剣聖の加護を使用可能。四聖(しせい)職業の1つ。

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