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剣と魔法・・・時々超能力  作者: しう
超能力の章
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1章 5 ピカリーン☆

町の門番は俺の事を覚えてくれていたらしく、すんなり中に入れた。そのまま教会に向かうと涙目で怒ったシーナに平手打ちを食らう


そりゃあそうだ・・・黙って居なくなって、一日経過した後にヌケヌケと帰って来たのだから怒られても仕方ない


ハムナは何も聞かずに微笑み、レギーは笑顔で激辛料理を出してくれた・・・くそっ


何とか完食し、部屋に戻るとベッドに潜り込む・・・あー、幸せ


そして、漠然と考えていた今後の事を真剣に考えてみた


最終目標は日本に帰る事・・・それは変わらない


だけどいつ戻れるか・・・いや、どう戻るかが問題だ。城さんやヒカルを待っていては何時になるか分からない・・・それなら少しでも帰れる可能性を上げるために動くべきだ


となるとやはり『魔法の国』と言われているブルデン王国を目指すべきだろう


魔法ならちょちょいのちょいで俺を日本に転移させる事が出来るかもしれない


俺自身も魔法を・・・使えたらいいなー


そこでふと閃いた・・・もし魔法が使えるようになったら・・・日本でも使えるのなら・・・対能の奴らにも対抗出来るんじゃないのか?と


奴らはあくまでも俺ら超能力者を捕まえようとする・・・だから超能力を使えないようにとP・C・Gって言う殺傷能力のない超能力だけを無効化する銃を使ってるんだ


仮にP・C・Gを使われたとしても・・・魔法で倒せばヒカルや城さんを・・・



・・・殺して・・・殺して・・・殺して・・・



「うおう!?・・・また・・・」


あれ?でも昨日話したばかりなのに・・・



・・・元気?・・・城さんから聞いたらピンチだって言うから・・・少し心配してたけど・・・



「少しかい!・・・何とかピンチは乗り切ったよ。城さんにありがとうと伝えてくれ」



・・・聞こえてる・・・あの状態からどうやって?・・・



俺は城さんにどうやって切り抜けたかを説明した



・・・なるほどな・・・限界を超えて使った事はないから、頭痛がしなかった原因は分からないが・・・無事なら良かった・・・



「見捨てたクセに・・・で、昨日の今日でなんでまた・・・確か回復するのは時間がかかるとか言ってなかったか?」



・・・それは・・・今日・・・実験があったの・・・



「実験?」



・・・奴らが・・・私達を捕まえる理由・・・それは自分達も超能力を得る為の・・・実験に使う為・・・



「!・・・人体実験・・・」



・・・そう・・・もう人体はないけど・・・この姿にして生かさず殺さず・・・実験を繰り返す為のモルモットを・・・集める為に・・・



「じゃあ城さんのMPが回復したのは・・・」



・・・実験の為に無理やり・・・ね・・・奴らは徐々に超能力の仕組みを理解して来てる・・・



「もし全てが解明して・・・全ての人が超能力を使えるようになったら・・・もしかしたら狙われない?」



・・・貴方以外はね・・・



ですよね・・・人体実験をして解明しましたなんて公表出来るはずもなく、研究所を見た俺は生かしておくはずがない


「なら・・・その・・・言い方は悪いけど、君らが居るから他の超能力者を捕まえる必要はないんじゃ?」



・・・モルモットはいくらあってもいい・・・そうすればギリギリの実験をしても替えがきく・・・それが奴らの言い分よ・・・



「・・・腐れが・・・超能力者に人権はないって事か・・・」



・・・それに奴らは・・・恐れている・・・超能力によっては要人を容易く・・・殺す事が出来る・・・例えば貴方のような・・・念動力・・・



「確かに・・・遠くから首を捻れば・・・」



・・・ええ・・・私のテレポーテーションですら・・・触れさえすれば・・・溶岩や海の中に放り込める・・・



怖っ!ヒカルちゃん怖っ!


「なるほどね・・・そりゃあ躍起になって捕まえようとする訳だ・・・いつの間にか俺の住んでる町に研究所があったけど、どんどん増えてるのか?」



・・・いえ・・・あの研究所があると・・・超能力者が寄ってきて・・・住んでる人が・・・危険にさらされるから・・・



「程よい田舎に移転したって訳か・・・」



・・・恐らく要人が・・・居ない町が・・・選ばれたと・・・



「何もかにも気に食わないな・・・で、俺を日本に呼び戻せそう?」



・・・あれあれ?・・・通信が・・・



「嘘つけ!・・・はあ・・・まあ、それは置いといてだ・・・ヒカルちゃん」



・・・ヒカリ!・・・何ですか?・・・



「あの言葉・・・『殺して・・・』は今も変わらない?」



・・・変わらない・・・私の最後の願い・・・



「なら・・・俺はこの世界で魔法を覚える!そうすれば奴らに・・・対能のクソ野郎共に対抗出来る!」



・・・魔法?・・・覚えられるの?・・・



「さあ?・・・でも・・・覚えてみせる・・・絶対に!」



・・・期待してます・・・心の底から・・・貴方は・・・最後の希望だから・・・



「最後の希望?城さんも頼みの綱とか言ってたけど・・・」



・・・もう・・・城さんのMPが・・・



「わあ!待て待て・・・最後に・・・着信音を変えてくれ!俺の頭の中で『殺して・・・』って鳴ると正直ビビる!」



・・・どう・・・すれば・・・



「あー、なんか心に残るような一言くれ!こっちで設定するみたいだから」



・・・ピカリーン☆・・・



「おい・・・おいおい・・・冗談だろ!?俺もう25だぞ?着信音が『ピカリーン☆』って!おい・・・おーい!」


切れてやがる・・・マジか・・・てか、どうやって設定するんだ?あの不気味な言葉よりは大分マシだけど・・・マジか・・・


悩みながら俺は心の中で設定はピカリーン☆設定はピカリーン☆と念じた


その後まるで徹夜でRPGをやった時のように瞼が凄く重くなり、俺はそのまま眠りについた

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