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希望的観測Ⅱ

作者: 朝焼 悠

いつも同じ様な 似た様な主張ばかりを

口にしていると

我ながら思うけれど

でもそうやって同じ場所を

飽きもせず回っていると

深度は深まっていったりしないだろうか

なんて考えたりもするんだ


結果を前提としなければ

積み重ねや流した汗は

努力と言う名さえ得られないし呼ぶ事も許されない


無駄な事なんてないんだと

どうにかして言ってみたいけど

少なくても今の僕は

そう言える程の体現はなにもできていなくて


夢中で駆け抜けた日々も

涙を堪えながら抱えてきた想いも

全部無駄だった 何の役にも立たなかった

現実では

それだけが冷たすぎる真実として目の前に立ち塞がっているけど

それでもまだ

心のどこかで

無駄なものなんてあるはずがないんだって

叫んでいる自分がいるのを確かに感じている


その想いこそが

あの時 僕をベッドの上だけが全ての世界へと

突き落とした張本人なのに


元々 あなたや君と言った誰かに

何かを訴えるのは得意ではなくて

それはこれまで どこで声をあげようと

始めから無いものの様にして流されるか

嘲笑の的になるか以外の

何者でもなかったから


だけどそんな僕が曲がりなりにも

今日まで生きてきて

目にして 感じてきた狭い世界の中にでも

似た様な傷を受けて 悩んで 苦しんで

動けなくなっている人たちがいる

そんな気がしてならなくて


結局僕は 何も成せてなくて

何の力も持てないまま

地べたを這いずり回っていて

そんな奴の声なんて

きっと誰も必要としていない

それは分かっているけど

それでも


やっぱり言いたいんだ

僕らの今日までに無駄なものなんて

何もなかったんだって


顔を上げれば 前向きになれば

急に明日が変わる訳でもなければ

遅かった 見逃してしまった事に

間に合う様になるわけでもないけど


それでもまだ

ここで

こうして生きている限り

何も終わってなんかいないんだって


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