表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日常系、時勢・時事問題のエッセイシリーズ

権利制限の一般規定を導入しようとかつて戦った男は「漫画村」などの違法サイトに「もっとやれ」と思っている。

実は6部ぐらいの連載作品としてずっと書こうか書くまいか迷っている内容がある。


題材は割りとインパクト重視に「漫画村が繁栄した原因は全て出版社を扇動した擬似著作権マフィアのせいです」と、「書籍化」なんて目指している人間なのに出版社を割と敵に回しそうな内容だ。


まー事実なんですがね。

出版社はようやく最近になって「騙された」という事に気づいてきたようだが、もう遅い。


私は別に何の立場でもないが、アニメで言えばパトレイバー2の後藤さんと同じような感じで「だから、遅すぎたと言ってるんだッ!」ということをこの場にて言いたいわけだ。


今回の話はそれを作るかどうかをまず短編にて概要を説明し、ランキングの様子をみて需要があるならば長編展開を試みようってな試験的作品。


まずはじめに。

もう10年以上前になる。


かつて「二次的著作物」なる存在を「法的に認めさせよう」として日本版フェアユースを導入しようとがんばった人間が、今ここにこの一連の話を書いている。


つまり筆者は、特許系の人間だが、元来は「版権」や「著作権法」系の人間だったわけだ。

まあ大した立場でもない。


青臭いガキの頃の話である。


さて、当時日本の著作権法関連においてしきりに騒がれていたものといえばなんだろうかと言えば「Winny」もしくは「ファイル共有ソフト」なる存在だ。


こいつはこと世間を騒がせ、「著作権法における不法行為は全てこのソフトとP2Pという存在のせい」とばかりに、「何も知らない爺共」も騒がさせた。


ハッキリこの場にて言うが、著作権法関係にて当時実権を握ってたのは「左側」の連中だからね。

津○大輔なんかの背後にいた奴らだよ。


それを「ただちに影響はない」などとほざいて、実際に影響が及んでも知らん振りしてる枝○とかいうアホ共とは違う、真のリベラルおよびリアリスト的な立場にて、私達みたいな日本において「中道右派」みたいな所属となる人間は説得、誘導を試みねばならなかった。


「問題はWinnyというソフトウェアではなく、親告罪である著作権法においても対応できるような組織的ソフトウェアの整備が遅れたことにあったのだと」


まあ無駄な行為だったんですが。


今にして思えば、プロバイダーに頼って「検閲」的行為を肯定化させようとする動きは、日本の国旗から白い部分を無くすようなことを好む人間にとっては加速化させたいものであったのだろうね。


現在もほぼその手の連中が牛耳ってるから著作権法関係は法整備が上手くいかないが、その当時彼らは「P2P」という未来あるシステム自体を敵視し、徹底的に叩き潰した。


私はやや公となる場にて「その行為は日本のIT関連事業が20年は出遅れる原因となり、2ちゃんねるの次の世代を担うようなSMSが誕生しなくなる」とあれほど警告したにも関わらず、彼らは聞く耳を持たなかった。


実際にそうなって「なんで生まれないんだ」なんて騒ぐ者も中には出てきたが、老害にゃ「P2P」の仕組みなんてわかるわけがない。


どれだけSMS系含めてP2Pというシステムが普遍的にネットに広まったのかわかっていない。


もはやSMSなどのシステムの内部にヒッソリと潜む形になっていたりするし、オンラインゲームなどのシステムに活用されたりなどするようになっていたり、正しい形で使われるようになっているのだが、


ことこの技術に関して日本は「出遅れた」

日本のオンラインゲーム関係の技術発展が大きく遅れた原因だ。


いつまでサーバーに頼っているんだと思っていた時期がつい6年前ぐらいに筆者の中にありました。


○○先生。


酒の席で貴方はWinnyの作者を「早々に死んでよかった」とハッキリ言って私が激怒したことを覚えているだろうか。


私が著作権法に見切りをつけるに至った要因は立法に関わる一連の人間が、「ファイル共有ソフト」なる存在をつぶせば「全て上手く行く」などと、エヴァQのシンジ君並に救いがなかったからだ。


あの当時、ことごとく彼らは「二次的著作物」関係の法整備を阻害した。


私はこれも大変気に入らなかった。


当時すでにアニメなんかで同人即売会が話題になり、オタクブームなどといってコミケが大々的に宣伝されていた頃。


私は別に「アニメキャラの如何わしい内容の二次的著作物の創作行為」を肯定化したかったわけではないんだが、彼らは同人=卑猥でこの世に存在してはならぬ存在として嫌悪していた。


しかし実際にはそんなことはないんだけど、こういうイメージを増徴したのはアニメやオタクブームなどの番組もかなり足を引っ張ったと思う。


一方、版権処理においてはガレージキット関係などで「1日限定版権許諾システム」などが成功していて、実はそこに少し関わりがあって「こういうソフトウェア的な運用を法律の外でできれば……と考えていたので、


私は常々「条件付でこれを漫画・アニメ文化」にも広めるべきだと主張していたのだが……


そんな中で2008年~2009年ごろより彼らは妙な人間とつるんでしまったわけ。

「擬似著作権マフィア」と私が勝手に呼んでる連中だ。


奴らの目的はハッキリしている。


「同人関係の利権団体をこさえたい」


これだ。


一見すると「作者の考えと似ているのでは?」と思われるが、まるで違う。

私の考えをまとめて三行で書いておくと、私が著作権法に求めたのは、

・複製や翻案行為の線引きの厳格化、細分化

・権利処理規定の厳格化

・フェアユースの規定を設けパロディとの線引きを明確化しつつ「営利」に影響しない範囲においてのコンテンツ利用を促進するか、もしくは「権利者」と「権利利用者」の「許諾」の関係をより円滑にできうるシステムの構築


こんな感じ。


なんで「複製」とかに厳格化と細分化が必要なの?と思う人。

それは後述させてもらうので最後まで見てくれるとうれしい。


先に申し上げると、「同人」などとされる行為の大半と「漫画村」などの一連の問題は、現行法の著作権法ではどちらも「複製」という部分だけが引っかかり、これら一連の問題を片付けようと法改正しようとするとそっち方面の奴らが騒いでくっそ面倒だから。


ようは全部「同じ罪」なわけだよ。

だから法改正がややこしくなり、面倒になる。


刑法的に言えば「強盗」行為と「暴行」行為が理由なく全て「殺人未遂」にされてるようなもんだ。


話を次に進めるが、一方で彼らは「同人」つまり彼らが自慢げに世に定着させたと豪語する「二次創作」なる存在を法整備なく肯定化し、その上で「自分たちの管理下におきたい」と考えている。


作者の意思関係なく権利の一部しか持たない出版社がなぜか同人許諾をしてしまうようなシステムを作ろうとしたりと、正直言って「他人の褌で何しようとしてんの」と、同人作家の醜い部分を増徴させたような思想を持っている。


その中の1名は自分で短いながらも1つの時代を作った漫画作家でありながら。


2008年頃に一部の同じ方向を向く先生方から10年先を見ているといわれているが、私は20年先を見ていたつもりだが、あちらの方がなぜか周囲に受けてしまったのだ。


私は、ネットコンテンツが拡張し、こういった線引きや権利処理関係を円滑に行えるようにしなければ「利益の享受が阻害され、インセンティブが失われ、コンテンツ自体が最終的に萎縮していく」と主張していて、まさにその通りになってきているが、当時は聞く耳すらもたれなかった。


むしろ当時「私の意見こそが創作行為を萎縮する」と主張したのが擬似著作権マフィアね。


なんだかよくわからねえ擬似著作物なる存在をでっちあげて立法関係の人間と接触し、なぜかそれが好まれて担ぎ上げられ、いつの間にか「漫画」分野では彼らの意見がよく通るようになっていた。


それが2009~2010年ごろかな。


ただ、眼前において彼らを根こそぎ叩き潰す壁が迫っていた。

いや壁というか顔かな?


こう、「ハハッ!」とか笑う黒いネズミの顔のマークがついた巨大な壁かネズミの顔みたいなもの。


TPPである。


実はTPPにおいて、当初より米国は米国主導の下、知的財産法関係の法整備を進めよと圧力をかけていた。


その中には「権利期限の延長」も含んだ徹底的な法改正があり、実はその内容は私にとって「権利期限の延長」以外については概ね「やるべき」だと思える内容だった。


擬似著作権マフィア共が「同人が作れなくなる」だとか騒いでたアレだ。


あの法改正内容には「日本版フェアユース」つまり「権利制限の一般規定」が含まれた内容だった。


ようは今日の「youtube」などで広がるパロディ作品の基礎となる法概念。


youtubeにて「Hishe」もしくは「パロウッド」とかで検索してみれば、それで生まれたパロディ作品がどういうものかがわかる。


私が日本に広まってほしかったのは、「AVGN」だとか「Nostalgia critic」などのような人材が生まれるような良い意味での循環。


いやもっと凄い人材が生まれることも普通に考えていた。

絶対埋もれているのがいると思ってた。


それこそ、突然「君の名は」なんかで有名になった新海誠なんて筆者は海外の連中に向けて2004年のパイロットフィルム段階で「10年後に押井と並ぶかもしれない」なんて発信してたけど、本当にこういうのが当時結構いたわけだよ。


「機動戦士のんちゃん」とか見てた人間だからさ。


だから2005年の時点で活動していた彼らを見て私は「いずれ、この波が日本に来た際、日本の著作権法は間違いなくこの手の日本人クリエイターの誕生を阻害する」と考えていた。


新海誠に関してはパトロンがついていたからどうにかなったが、他のパロディ作ってた人らは埋もれていったように、法律が逆に「創作者たりえる人材」を萎縮させかねない悪寒がしていたわけ。


つーか、現在の状況見て怖気が走るんだよね。

私が求めたのはレクサス購入してドヤ顔してるような金持ちじゃない。

こんなのコンテンツ事業の発展や成長に何の役にも立たない。


いや、彼に関しては最初の頃は応援してたけどね。

そっち方向でがんばってた人間だから。


今はもうw


草生えちゃうよ。


あーでも、プロゲーマーの方は応援してる。

ゲーム実況、これもゲーム業界が漫画業界と違って非常に柔軟な姿勢のおかげで日本でも何とかそれとなく成立しているから「ここを基点に法改正できればなー」などと遠くから見ている。


(その手のジャンルを開拓する手伝いをした約2名のお笑い芸人の除外した、やや売れないお笑い芸人によるゲーム実況はふざけるなと思っているけどね)


それは置いといて、彼らが騒ぐ前の段階で、彼らは外堀を埋めていたのは事実だった。


彼らはとにかく「同人活動の肯定=後進育成」という謎の正当化を進め、


「著作権法は曖昧だから素晴らしい」

「著作権法は曖昧だからこそ、この手の行為をグレーゾーンとして許容すべき」

「日本のコンテンツはそうやって発展してきた!」


などと騒いで、全方位で「同人活動」を肯定化しつつ、ネット関係における「二次的著作物の創作行為」の肯定化などに関しても暗黙の了解の領域とさせてしまった。


私がこのエッセイを書いた要因は日刊エッセイの二次創作物万歳三唱のものがトップに入っていたのが気に入らなかったというのもある。


適法の下、行われるべき行為を曖昧のまま許したことを万歳されると「ムッ」となるよね。


例えばの話、そもそも「同人」という活動についてはどこまでが「違法か」なんて本当に面倒だ。


研究していた立場から言えば、2000年頃前半までは「同人活動」なんていっても現在のなろうに近い「どこかで見たような何か」だらけの作品が多かった。


むしろ現在の「なろう」なんて私から言わせれば「20年前のノベライズ系同人即売会を無償でネットで公にやっている行為」だ。


恐らく「オリジナル」で勝負しようとすると大体こうなるのだろう。

実態としては当時の漫画勢も「殆どがオリジナル」だった。


キャラ系同人なんて2000年代前半は3割程度。

残り7割は引用系の研究本などで、引用がしっかりしてりゃ違法なものじゃなかったり、完全オリジナルだったり、それっぽい何かで上手く逃げようとしているものだったり、


ようは、私が2008年ですら4割に到達しない何かを守るために全てをぶっ潰した連中をいかに嫌っているかわかってもらえるだろうか。


2018年現在なんて、「エロ系」なんざよくわからない完全オリジナル系が「快楽天」みたいな弱小出版から大量に出てきて、それまで「同人」だったアマチュア連中が普通に「プロっぽい」立場で小銭を稼いでいる。


小銭どころかネットブックでめちゃくちゃ儲けている作者も知ってる。


村上隆がそれを見て、5年前ぐらいに小説系で同じようなことができないか試してみて、電子コミックの収益化と出版社の関係性と版権問題について独自研究して本を1冊こさえたりしている事も見ていてわかっていたことだが、


私から言わせれば「出版社」という存在があってこそ、本当の意味で「漫画家」という存在にインセンティブが及ぶんだよ。


その「出版社」をたぶらかし、その上で迷走させ、何度も「昨今のネット関係の通信速度の向上を見れば、根本的対策を打たずにwinnyを滅ぼせば、もっと大々的な方法でダウンロードできるようになるだけだ! アンタ達は海外との接続を全カットできるなどと言えるのか!」と言った言葉を無視した結果が現在だ。


実は法改正が遅れた原因は出版社ではなくその背後にいた彼らや立法関係の連中にある。

それは「政権復活」というべき状態となったこと。


民主党時代はやつらの天下そのもの。

彼らはその手の連中と関わっていたというか、その手の連中の裏番町的存在なのだから、2009年~2011年あたりまでは本当にすき放題やれた。


が、それは2012年で終わる。

与党による政権奪還により、彼らの立場は一気に萎縮した。


ただし、当時の文化庁は文化審議会にてまだ彼らの話を聞く姿勢があった。


このため、この頃にはやや形勢逆転……という展開に。

与党はTPPを上手くやる上で「知的財産法関係は全て譲歩する」姿勢だったので。


だから、TPP関係も含めた法改正に対する意見徴収の場として文化庁が開いた文化審議会においては、各ジャンルから権利団体やお偉いさん方が集められ、意見を募った。


当時はもう記憶にしか残ってないが、


放送業界はNHKを主導として4Kか8K録画の禁止をレコーダーを作る家電メーカーと調節しつつ進言。

それに対し国側が「見逃した放送どうするねん」という意見を述べると「ネットコンテンツなどを使い、再放送というような形で過去のものを全て提供するようにします」と主張した。


もう6年ぐらい前の話だけど、日本放送協会はこの時点で「ネット放送」と「それに対する料金徴収」を企てているわけだ。


日本放送協会は「なんで国営放送にならないんだよ」なんて批判的立場の筆者だが、あっちの幹部級は割と30年先を普通に考えて動ける化け物だということがよくわかる。


ゲーム系はマジコン関係とかの問題について述べていたかな。


音楽系については「権利期限延長はむしろ望むべくところ」とし、オンライン配信やネットラジオについての法整備とかについてなんか述べてた気がする。

radikoとかで結構いろいろあったからね。


アニメ・映画関係の団体は「コンテンツが違法にダウンロードされるにあたってどれだけ被害を受けているか」的なデータを詳しく算出したものを提出し、今後の方向性について議論したいことについて述べてた。


そんな中で漫画は「同人・同人・同人!」マジでコレ。


実はこのとき文化庁のお役人は「いや、違法行為とかそういう問題棚上げしていいんですか?」と述べていたのだが。


なんでかって、そういう風に強気で徹底的に指摘しろとその手の人らがするように仕向けたから。


それに対して出版社側は


「いやーw 漫画ってそういうのが文化なんでwwww」


こんな感じにハッキリといってしまった。


普段書かないような書き方で表現したのは、本気でこんな態度だったから。

(笑)という表現すらおこがましいぐらいに上のような口調で言ってたのをよーーーーく覚えている。


実はこの時「違法ダウンロードの被害データとかないんですかねえ」なんて話も出てたんだけど彼らはきちんとしたデータすら提出できていない。


被害額の算定どころかどういう被害が起きていて、どれだけ漫画の利益が阻害されているかについても明確な説明を避けた。


というか避けざるを得ないんだよね。

同人による被害額も間違いなく低くないもんでさ。


実はこの審議会にて国からの質問が事前にある程度簡単に告知されている。(円滑に進めるため、双方が質問したい内容を事前に知らせ、国がそれに対しての意見や質問をこんな感じでやるので回答用意しといてということをやっている)


つまり国側はこの時「同人作家なる集団の違法利用」についての概算的データをもっていて違法利用において適当な数字を見積もって「同人の利用の正当化」を行うような真似は許してなかった。


というかそういうことをちゃんとやってたので。


「同人活動(全体の3割程度の一部の違法行為)」という行為が「違法ダウンロードと同じ存在」だからね。


だから正当化する上で「違法ダウンロードは悪」などということを国がすることは許されない。

それは法律が悪いのだけれど、あくまでその場において国はその時点での法解釈の姿勢をもたねばならないからね。


これが私が「法律家」とかいう存在を心の底より好きになれない部分なのだが、特にその嫌悪感を強くさせるのが著作権法である。


元々、私が著作権法で最も気に入らないのが司法の判断すら曖昧な所。

二次的著作物を作ったことが「複製または翻案に該当する」の「または」ってなんだよって思ってる。


判例で本気であるんだぞ。


「または?」


この世にて「殺人未遂または暴行」なんて判断しているのか?

同じ事言ってるんだが?


「及び」や「並びに」にもあるが、「または」も普通に存在するからふざけている。


どっちつかずであることを司法すら認める状態が「正常」なわけがない。

そしてそれを批判すると「いや、厳しくするとだね……萎縮するから」などという。


本当にそうだろうか?

やり方次第の話だろう。


結局は版権側の言いなりになって曖昧なものとばかりして、「一体何を守る法律なのか」不明瞭になっただけではないか。


権利者をきちんとした形で守れぬ法に何の意味があるのか。


まあ、上記の発言については国がTPPに合わせて著作権法を大規模な改正しようと考え、そのために意見を募ったという側面もあるのだが、


これを「文化」としたことで、「あ、もう漫画ジャンルとかどうでもいいっすわ」って国がなった結果が現在だ。


先にもチラッと述べたとおり、現行法においては「二次的著作物」関係を作る行為に「複製」も含まれることから、漫画村の一連の問題と同人は同じ法解釈だった。


しかも例えば映画系の「リマスター」などが法的には「二次的著作物」として認められているわけだが、マスターテープやマスターデータから新たにデータを作り起こして公開することが「複製と翻案」という条件に該当するなら、例えば「画面にフィルターをかける」などによって漫画村系違法サイトも広義の上では「同人活動」になりえる。


youtubeやニコニコで日夜権利者と戦い、「手書き」などと称してやってたアレみたいな感じでね。


だからその当時の文化審議会では「本腰いれて対応検討すっぺ」ってな姿勢となっていたわけだよ。


「複製」という行為がなんであって、「翻案」「改変」などがなんであるか、もっとちゃんとしようと。


だって「二次的著作物」なんて本当に意味わからないんだぞ。


27条には「変形」と明文化された規定があるが、「変形」は二次元的な絵を立体物にするなんて例があるのに、実際にそれで引っかかった例が殆どない。


例えば「マリオの帽子」が昔引っかかってた記憶があったが、それぐらいだ。

コスプレ関係で殆どそういうものが違法とできないのも27条が使い物にならない法律だから。


口を開けば専門家と名乗る連中は「複製」で違法化すれば十分というが、じゃあそもそも「どこからが複製」なのかについての線引きは「音楽関係」だけしかやっていない。


現行法の著作権法制定に関わる資料を集めてもらえばわかる。


音楽系は元々「国が管理」しようとしていた背景があり、そこにて「どこからが音楽で、どこまでがサウンド」とかいう条件が明確に設定された。


ジャスラックや司法は今日までこの条件で判定し、音の商標を新たに作り起こす際には、この当時の文化庁における答申の資料が大いに活用された。


めちゃくちゃに細かい規定は当時の資料として今でも残っている。

世界一短い音楽とかを参考に「どこからどこまで」という規定を音楽系の専門用語を交えて現行法を制定する際、明文化は避けつつ裏で規定を作っていた。(判例でも利用される)


音と音楽、どこまでが「類似」でどこまでが「似たような別物」なのかについては実は明確な規定がコッソリあったりするわけである。

そこにさらに著作権法的な「故意なのか過失なのか」といった条件が加わる。


嫌われるジャスラックだが、大本が文化庁の下部組織になるかもしれなかった存在だけに創設メンバーはそういうのをこさえていて、だから音楽系は非常にシビアに司法判断が出されていたわけ。


音楽教室問題とかの高圧的態度が嫌われる組織だが、創設メンバー自体は本当に徹底的に過去の歴史やいきさつ等も鑑みて現在でも有用かつ優秀な基準を設けていたのだが……


これを「漫画」や「ゲーム」「アニメ」にも適用すべきだったわけ。


それを10年近く言い続けていたが、無駄なので黙った。


そして漫画村みたいなサイトが発展した今では法整備が遅れて漫画家集団が立ち上がってーなんて話出ているが、


彼ら漫画家の集団自体は結構前に発足した後、独自に勉強会とかやったりしてがんばってはいたのだが、いかんせん出版社が耳を傾けたのは別方向だったもんで、今の状況となっている。


結構いろいろ偉い人が出版社を批判し、出版社が反論する状況となった背景はこんなことがあったわけ。


まあもうどうなってもいいんだが。

その辺は小林よしのりと結構考えが一緒になってきてるが、彼よりも力に乏しいしどうしようもないしね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ふんふん・・・判らない・・・ [気になる点] 著作権と法律かあ・・・ 私はその前に作品の年度別詳細登録の制度を望む。 土地台帳みたいに作品関連を国が表示し正確さを担保。 何年も前の物まね…
2018/12/13 10:16 退会済み
管理
[一言] 面白いですね。個人的には6部構成で読んでみたいです。
[良い点]  ここまで本格的に、漫画の著作権について最前線で戦っていたとは……貴重な記録です。  内容が法的にも実務的にも濃く、私の頭ではなかなか考証が追いつきませんが、興味深い内容でした。 『長編展…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ