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二章A 巨人族に会いに行く


二人とも小人と巨人、あわせて二人の結婚相手を用意していた。


「まずは巨人族の公爵次男に結婚を断りにいきたいわ」

「わかった」


本当は逃げたままうやむやにしたいけれど、礼儀として私がいかなくてはならないはず。


その次は小人族のところへ断りにいく。その後は旅を続けて運命の相手に出会う!


「なんか妄想で楽しんでるとこわるいけどさ」

「?」


「足元!」

「きゃあああ!!」


私は落とし穴へ落ちた。


「……待ってろ、ロープか蔦を探してくる!!」


あたりにいいものがなく、ルヴァトは移動した。


「大丈夫かい?」


穴の上から声がした。


「ええ大丈夫よ。だけど穴が深くてでられないの」


穴は丁度手が地上につかないくらいの深さ。


「じゃあオレの手をとって」


そういって顔を覗かせる水色髪の青年が手を延ばした。


「あ、ありがとう」


引き上げられて、立ち上がると―――


「え?」


目の前には体、青年の顔は見えない。しかし巨人族にしては体格が細い。


「オレはアルトラ。わけあって旅をしているんだ」


彼はしゃがんで私より目線を下にする。


「奇遇ね、私も旅をしているのよ」


私は膝を後ろに曲げ、目線を同じくらいにした。


「君一人で?」

「連れがいるの」

「おーいロープもって……」



ルヴァトにアルトラの説明を、アルトラには事情はふせてルヴァトと旅をしていることを話す。「とりあえずまあ事情があって、魔王城にいくところだったんだ」


とアルトラが言う。


「魔王城ならアクアルドを経由して海をわたらないとだぞ」


ルヴァトが言った。


「そうなのか……知らずに行こうとしていたなんて恥ずかしいな」


アルトラはとても驚いている。


「私も知らなかったし無理はないわ。魔王城になんて自分から行く人は勇者しか知らないもの」


なんで魔城に行きたいのかきになる。魔王は封じられているから多分安全だし、ホラーな観光地みたいな感じかしら。


「オレは実はアクアルドから来たんだけど……」


アクアルドはたしか私たちが目指していた場所だ。


「出鼻をくじかれたみたいだな」


ルヴァトが同情している。


「やれやれ出戻りか……」

「まって!」


私はため息をつきながら歩き始めたアルトラを呼び止める。


「私達もアクアルドに行くつもりだったし、行き先が同じなら一緒にいかない?」


それにアクアルドへの行き先を知っているならぜひ一緒に行きたい。


「一人で帰るのはつまらないから、嬉しいけどいいの?」


逆にアルトラに問われた。


「ルヴァトはどう?」


私だけで判断することではないので、聞いてみる。


「お前の旅なんだ。俺が決めることじゃないだろ」


ルヴァトはあくまで判断は私にあるという。


●どうしよう

→【じゃあ行きましょう】

【やっぱりなかったことに】


「うわ……なんだあれ?」


ルヴァトが突然なにかに驚いた。

差されている指の先を目で辿る。

向こうで羽のついた生物がプカプカ浮いていた。


「グルウウウ!」

「あれは……鳥かしら竜かしら?」


●はじめましてこんにちは!

→【小さなドラゴンさん】

【小さなチキンさん】


「おう……」


ドラゴンはしゃべった。ドラゴンがしゃべった。


「ドラゴンって喋れるのね」

「あたりめーだろ。俺は竜族の中でも知恵があって強いんだぜ……!」


ドラゴンが力んだらぐううっと。どうやら空腹らしい。


「お腹が好いているなら食べものをとってきてあげるわ」

「人間にほどこしなんか受けねーよ!」


「じゃあ偉大なドラゴンに食物を献上するわ」

「おう……」


私はドラゴンを手にのせて二人へ見せにいく。

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