再会2
亜夜が部屋に戻ってから数分後まだ6時半になっていない時間に玄関が開く音が聞こえる。
「ただいまぁ…ふぅ、疲れたぁ…、あれ、この靴。だれか来てるの?」
「あっ夏夜、お帰りなさい。麻夜の部屋でも見に行って来たら?」
「うん。麻夜姉帰ってきてるの?でも、この靴麻夜姉のじゃないよね」
階段を上ってきて澪のいる部屋を二回ノックする。
「入るよ。……あっ澪じゃん。」
「おひさだね。夏夜」
「お久し振り。なんであたしに教えてくれなかったの?メールしてたのに」
「いやぁ、だって優子さんが教えないでって。うちが来た時の爽君の反応が見たいって言ってた。まぁ、そういうことだね。今日からお世話になるから、夏夜、よろしくね。学校とかも。」
「了解。あたしにまかしといて。澪ちょっと待っててかばんおいて着替えてくるから。」
そういって、澪のいる部屋から出ていった。そして、5分もしないうちに戻ってきた。
「そういえばさ、夏夜は何部入ってんの?」
「あたし?あたしバスケ部だよ。そうだ、澪バスケやってんでしょ。バスケ部入りなよ。」
「うーん。どうしようかな。でも、もうすぐ最後の大会なんでしょ。うちが入ったら負けちゃうよ。」
「ちょっとぉ、澪あんた入ったら勝てるよ絶対。」
「それ、レギュラーになるってことじゃん。そしたら一人レギュラー落ちしちゃうじゃん。やめとく。明日学校行って、顧問の先生にスカウトされたらそれはそれで考えるけどね。」
「そう?入ってね。あっ澪のフルート聞きたいな~」
「いいけど、何引けばいい?」
「うーん。アメージングレイスかなぁ」
「おっけ。~~~~~~~~~~~~~~」
フルートのきれいな音色が家全体に響いた。