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BELIEVE  作者: 架吹明音
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再会1



私、音羽澪(おとわみお)は3年間、フランスの学校に通い、今日は日本に戻ってきたわけだ。


それで今、3年前まで住んでいた家の前にいる。


懐かしいなぁ…家はそのままなんだなぁ…


とかおもいながら、隣の八幡家の呼び鈴を押す。


『はい、どなた様でしょうか。』


「音羽澪です。お久しぶりですね。優子さん。」


『あっ澪ちゃん。来たのね。ちょっと待ってて、開けるから。』


という言葉を聞いたすぐ後に玄関から優子さんが出てきた。


「お久しぶりね。澪ちゃん。可愛くなったわね。さっ中に入って。あっ、まだ爽夜達には言ってないからビックリするわよ。」


「今日からよろしくおねがいしますね。」


私は促されて八幡家に上がる。


「爽君達はいないんですか?」


「今はまだ6時でしょ。4人とも部活にいってるのよ。だから、もう少ししたら、夏夜と佑夜と亜夜は帰ってくると思うわ。」


「爽君は?」


「爽夜は7時頃に帰ってくると思うわ。じゃあ、とりあえず、澪ちゃんは麻夜の部屋使って。麻夜の部屋にあるものは基本使っていいから。佑夜と亜夜が帰ってきたら呼ぶからそれまで部屋で待っててくれる?」


「麻夜さんは結婚したんですよね。わかりました。」


「そうよ。じゃあ、麻夜の部屋は2階の奥よ。」


そう言われて私は階段を上る。


今は5月。

私は、八幡家から中学の残り1年もない間と、高校の3年間通うことになった。


こんなことになったのは、親に無理を言って爽君の通う桧山高校を受験させてもらうからだ。前の家が残ってはいるが、女の子一人暮らしは危ないってことで八幡家にお世話になることになったのだ。





私はベッドの上でフランス語の本を読んでいた。20分くらい経ったとき下で声がした。


「「ただいま―あれっこの靴誰のぉ?」」


やはり佑夜と亜夜は双子だ。二人とも言ってることもタイミングもばっちし。


「あっお帰りなさい。麻夜の部屋に行ってみたら?」


「麻夜姉帰ってきてるの?この靴、麻夜姉のよりちいさいよね?」


亜夜がきく。


「さぁ?誰だろうね。行ってみな。」


「「はーい」」


ダダダダダッ


勢いよく階段を佑夜と亜夜が上がってきた。



バンッ


私がいる部屋のドアがおもいっきり開く。


扉をおもいっきり開けたのは佑夜らしい。

佑夜の後ろに亜夜がいた。


「お久しぶり、佑夜、亜夜。」


「「あっ澪ちゃんっ!!」」


「二人とも部活お疲れ。何部に入ってるの?」


「俺、バスケ部だぜ。澪ちゃんはまだバスケやってる?」


「バスケか。まだやってるってか、やってたよ。」


「そっか、じゃあ今度俺と勝負してよ!」


「いいけど、多分佑夜負けるよ。」


「大丈夫勝つから。なっ亜夜。」


「えーどうかなぁ。私に聞いてもわかんないよ。澪ちゃんが勝つんじゃない?」


「亜夜、ひっど。いいし、俺勝っちゃうから。」


「はいはい。んで亜夜は何部なの?」


「私は、吹部だよ。クラリネットやってる。あれ、澪ちゃんってフルートとピアノもやってたよね。」


「あっうん。ピアノは趣味程度だけどね。」


「フルートは?」


「一応、趣味じゃないかなってぐらい。プロになりたいって思うこともあるけど、心落ち着かせるときぐらいに聞くのがいいんだ。最近は、バスケもっとうまくなりたかったし。」


「あっそうなんだ。じゃあ、これからバスケを真剣にやるの?」


「いやぁ、どうかな。高校行ってから考える。あっそういえば、佑夜、バイオリンどうした?」


「えっあっ、うん。やめた。俺自身に才能がないってわかったから。」


「そっか。それは残念だったな。佑夜のバイオリンうちは、けっこう好きだったんだけど。」


「うん。まぁ、そういうことだから、後で。」


と言って、佑夜は澪のいる部屋から出ていく。


「亜夜、佑夜どうしたの?あんなに好きだったバイオリンやめちゃって」


「私はよくわかんないんだけど、学校でなんかあったらしいよ。」


「そうなんだ…」


「あっ私部屋にもどるね。宿題しないと」


と言って、亜夜も澪のいる部屋から出ていった。



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