退屈な日々から
皆様お久しぶりです、この度、一度投稿していた話を一度全部削除しました。理由としては、最後に投稿してから時間が経ちすぎて内容がうろ覚えになってしまっていたのと、いらない設定増やし過ぎてぐちゃぐちゃになってしまっていたのが大きいです。大筋は変えず、登場人物の名前や、いらない設定を削ってはじめからにします。またここから、よろしくお願いします。
異世界転移、というものがある。平凡なそこらの少年少女や、冷遇されてたり不幸な生い立ちの主人公なんかが、他の世界、いわゆるパラレルワールド的な所に行き、その世界で無双したりハーレム作ったり魔王を打ち倒したり、そういう設定が存在する。
確かに、平凡な日々に飽き飽きしたり、不遇な奴が夢を見るのにちょうどいい設定なのかも知れない、だが、いざ自分がそれに巻き込まれたらどうなるか。
「・・・・・・・・・は?」
ただパニックに陥るだけ、少なくとも、俺はそういう反応しか出来なかった。
「は?いや、なに?落ち着け、何があった?」
俺は安藤玲真、なぜか突然異世界らしき所に来てしまった普通の高校生……なんでこうなった?俺は、確か学校が終わって、なぜか所属させられている剣道部の練習から逃げて、帰宅する途中だったはず。
「それで、確か突然足元の感覚が無くなって……落とし穴に落っこちた、みたいな感じだったけど……」
つうかここどこ?完全に森の中でしか無いよな……何度も言うが、どうしてこうなった?
「てか、俺は特に不幸な生い立ちな訳でも誰かに冷遇されてる訳じゃねぇぞ……?いや、クラスメイトや家族と仲がいいわけでも無いし、友達も居なければ恋人もいないけど……」
・・・・・・・なんか、自分で言ってて悲しいな、まあ、今気にしてもしょうがないか。
「それよりも、俺はどうすればいいんだ、帰れるのか?それとも俺は実は死んでいるのか……?」
『いや、そういう訳じゃないぞい、お主はちゃんと生きてる』
「ああ、そうなんだ安心し……ん?」
突然声が聞こえたので周りを見渡すが、誰もいない、ていうか、声は若いのにオッサン口調だったけど……。
『誰がオッサンじゃ、まあ年寄りではあるがの』
あ、年寄りではあるんだ、てかマジで、あんた今どこに居るんだ?声は近くから聞こえるのに全然居場所が分からないんですけど。
『そりゃ、お主の中に居るからの、よくある、頭の中に直接話しかけているってやつじゃ」
はあ!?頭の中に直接!?つまり、まさか……あんたは神様とかなのか?
「つまり俺は……選ばれた勇者とか……」
『いや全然違うわい、わしは別に神でも無いし、お主は選ばれてこの世界に来た訳じゃ無いぞい』
あ、そっすか……それじゃあ、なんで俺はこの世界に来て、あんたは俺の中にいるんだよ。
『ふむ、説明してやってもいいが、今はこの場をさっさと離れんと死ぬ事になるぞい』
は?なんで突然そんな事になるんだ?
ガサガサガサガサガサガサ
ん?なんか……こっちに向かって来てる?
『数は16体、この速度で考えると……ブラックウルフの群れじゃな、肉食じゃし、それなりに危険じゃからこのままだと食われるぞい』
「それを早く言えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
その瞬間、俺は全速力で走り出す、後ろからガンガン何かが迫ってくる音がする、止まったら死ぬのが肌で感じられる。
[バウバウバウバウバウバウバウバウバウ!!]
てか、すぐそこから吠えてるのが聞こえるんですけど!!食われる未来が見える気がする!!
『いや、案外お主足が早いでは無いか、このペースで逃げられれば後10分は生きていられるぞい』
「嬉しくねぇよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
てか、このペースを保つのきつい!!運動不足がここで響いてきやがる!!
『ふむ、確かに厳しいかも知れんが……行けるな、このまま走り抜け!!あと少なくても10秒!!』
どういうこと!?あと10秒走ればこの事態は好転するの!?
『多分じゃがの、あと5秒、4、3、2、1……間に合ったの』
だから何が……
スカッ、ヒュゥゥゥゥ……
「は?」
ドボォン!!
「どわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
また足元の感覚が無くなったと思ったら、今度は水!?ていうか川!?
『いや~運が良い、ブラックウルフは走りはともかく泳ぐのが苦手での、たまたま走っている方向に川があって助かったの』
いや、この川、流れが強、やば、溺れる!!
『ふむ、仕方ない、せっかく拾った命、助けてやるかの』
「ちょ、早く、ごぼぼぼっ、マジ、死ぬ」
『体、借りるぞい』
シュン
頭の中で喋る声がそう言った瞬間、俺は何か暗い空間に移動した、そして、目の前には巨大なモニターみたいなものがある。そこには、ついさっきまでの俺の司会が写し出されていた。
「よっ、ほっ、ここじゃ、な!!」
ガシィ!!
そして、俺の体は、本来なら出来ないようなアクロバティックな動きで川に覆い被さっている木の枝を掴み、激流の中から脱出した。
「いやぁ~、やはり生身というのはいいのぉ、しかしお主、運動が足りんじゃろう、体が重たいわい」
『いや、単純に服がビショビショだからでは……?てか、今どういう状況?俺の体乗っ取られてるの?』
「ああ、すまんすまん、しかし服が濡れているのは気分が悪いの、熱乾燥」
ブゥゥン
「これでよし、それじゃ返すぞい」
シュン
「あ、元に戻った……ん?服が乾いてる?」
もしかして、さっきのは……魔法、か?
『その通りじゃ、まあ簡単な日常魔法じゃな、服を乾かす魔法じゃよ』
す、すげぇ!!本当に魔法があるのか!!いよいよファンタジーじゃん!!
『お、おう、この程度でそんなに驚くか』
当たり前でしょ、俺だって男子高校生だぜ?魔法があるなら興奮するよ。
「てか、ここはマジでどこで、あんたはどこの誰なんだ?」
『ふむ、安全になったし説明してやるかの、そこらに腰をかけい』
そこらって、辺り一体石だらけなんだけど……まあ、いいか。
「それじゃ教えてくれよ、まずなんで、俺はこの世界に来ちまったんだ?」
『うむ、お主は穴に落ちたんじゃよ』
・・・・・・穴に落ちた?
「どういうこと?穴に落ちてワンダーランドに来たってこと?」
『あながち間違いではないぞい』
マジかよ、本当にファンタジーな理由じゃねぇか。
「てか、穴ってなに?実はここは地球で、地下の世界だったりする?」
『いや、どちらかと言えば……お主に分かりやすく言うなら、神隠し、じゃな』
神隠しぃ?どういうこと?
『お主が元々いた世界とこの世界は、本来隣り合わせで交わる事は無いんじゃが……たまに、世界どうしに繋がる通り道、穴が出来る事があるんじゃ、本来なら誰も気付かずすぐに消えるんじゃが、たまに運悪く近くにいるものが落っこちてしまう、それがお主じゃな』
え、ええ~?そんな理由で俺ここに来たの?マジで偶然じゃん。
『そして、わしがお主の体にいるのは……たまたまじゃ』
・・・・・・たまたまっすか。
『うむ、たまたまわしの魂が入り込む隙のある器じゃった、それだけじゃな』
なんか……悲しくなるな……まあ、取り敢えず理解した。
「んで、俺は元の世界は戻れるのか?話を聞く感じ、俺は事故でここに来ちまったんだろ?無理くないか?」
『まあ現状今すぐは無理じゃが、不可能では無いぞい』
え、意外だな、もう帰れないものなのかとばかり。
『当分は無理じゃがの、だが、帰りたいのならばこちらでの生活を安定させねばならぬぞい』
「ああ~、そりゃそうか、今の俺はいわば遭難してるみたいなものだしな……ちなみに、ちゃんと人間、ていうか知性がある生命体はいるんだよね?頭の中の声さん」
『もちろんいるが、なんじゃその呼び方は』
いや、だって、名前知らないから。
『ああ、そういえば名乗って無かったの、わしはガルゴ、よろしくの、玲真』
ガルゴね、はい、よろしくお願い……あれ?俺は名乗ったっけ?
『軽くお主の記憶を読ませて貰ったぞい』
プライバシーの侵害過ぎません?別にいいけどさ。
「つうか、今後どうすればいいんだろうか、生活基盤を整えるにしても、現在位置も人の居るところも分からないんだけど」
『それに関してはわしが手を貸してやるから安心せい、取り敢えずわしが指示する方に向かうぞい』
あ、手を貸してくれるんですね、そりゃありがたい。
「てか、スルーしちゃってたけど俺の体にガルゴの魂が入り込んだ理由はなに?マジでたまたまなの?」
『なんじゃ、疑り深いの……本当に偶然じゃよ、取り敢えず向かわんか』
「はーい、あ、カバン置いてきちゃった……まあ、対した物は入ってないし、いっか」
そう言って、俺はガルゴの指示する方に歩き始めた。ここから、今まで平凡な日々しか過ごして無かった俺の日常が、180度変わっていくのだった。
次回で出来ればオークを仕留める所ぐらいまで進めたいです。




