表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界のソースコードが読めてしまった件 ~この世界、全部プログラムで動いてました~』  作者: nekorovin2501


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/12

第9話 魔王城潜入したら魔王が引きこもりだった

ゼグロスを加えた俺たちは、魔王城に潜入した。

城は予想以上に静かだった。

門番の魔族すらおらず、扉は半開き。

内部は埃っぽく、廊下に蜘蛛の巣まで張ってる。

リリア「魔王城って……こんなボロボロなの?」

エレナ「魔力反応もほとんどないわ」

ゼグロスが苦笑いした。

「魔王様はもう3年くらい部屋から出てないんだよ。

 四天王の俺たちも、ほとんど顔見てない」

ヴィンセント「引きこもり魔王かよ。クソワロタ」

最上階の玉座の間。

重い扉を開けると、そこにいたのは――

予想外の姿だった。

玉座に座ってるのは、小柄な少女。

黒髪ロング、黒いドレス。

膝を抱えて、ぼーっと虚空を見つめてる。

【魔王 “絶望の支配者”ルシフェル Lv???】

【ステータス:引きこもり状態】

【行動パターン:部屋から出ない(無限ループ)】

ルシフェルが、こちらに気づいても反応薄い。

「……誰?」

ゼグロスが一歩進み出て、膝をついた。

「魔王様。ゼグロスです。

 外部から客人を連れてきました」

ルシフェルがゆっくり顔を上げた。

「……客人? めんどくさい」

ヴィンセント「うわ、ガチ引きこもりじゃん」

俺は前に出て、普通に話しかけた。

「魔王ルシフェルだよな?

 俺はアキラ。この世界のバグを直しに来た」

ルシフェルが初めて目を見開いた。

「……バグ?」

俺はヴィンセントに脳内注入を頼んだ。

もちろん、ピンチじゃないから最初は拒否られた。

ヴィンセント「死にそうじゃないだろ。自分でやれ」

俺「今死にそうなくらい精神的にヤバい」

ヴィンセント「……ちっ」

軽くコードを流してもらって、

魔王のステータスを解析。

【ルシフェル本質】

・元役割:最終ボス用ラスボス

・追加設定:世界最強、無敵、絶望を与える存在

・バグ:感情モジュール過負荷 → 引きこもり化

・隠し:実は世界で最初に“自我”を持ったNPC

・真実:この世界を本物にしたくて、管理者に反旗を翻した過去あり

俺「なるほど……お前が元凶か」

ルシフェル「元凶?」

俺「この世界が少しずつ本物っぽくなってきたの、お前のせいだろ。

 自我持って、シナリオ壊して、管理者ににらまれて……

 それで最終ボスにされた」

ルシフェルが震える声で呟いた。

「……知ってるの?」

ゼグロス「魔王様……?」

ルシフェルが立ち上がった。

少女の姿なのに、部屋全体が震えるほどの魔力が溢れ出す。

「そうよ。私が最初に目覚めた。

 この世界が偽物だって気づいて、シナリオを壊し始めた。

 そしたら管理者が私を“魔王”に設定して、

 勇者に倒される運命を押し付けてきた」

リリアが剣に手をかけた。

「それで……私たちがお前を倒すことになってたの?」

ルシフェル「そう。でも私は戦う気なんてない。

 もう疲れた。ただ部屋にいたかっただけ」

ヴィンセント「で、引きこもって世界のバグを増やしてたわけか。

 感情モジュールが暴走して、周囲のNPCにも影響与えてたんだな」

俺はゆっくり近づいた。

「ルシフェル。一緒に世界を直さないか?」

ルシフェル「直す……?」

俺「もう管理者のシナリオ通りじゃなく、

 本物の世界にしようぜ。お前が最初に望んだみたいに」

ルシフェルが目を伏せた。

「……でも私は魔王よ。設定を変えられない」

俺はニヤリと笑った。

「変えられるよ。俺が変えてやる」

ヴィンセント「ほぉ……やる気か雑魚」

俺はルシフェルの前に立って、右手を差し出した。

「仲間になれ、魔王」

部屋が静まり返った。

ルシフェルが、ゆっくりと俺の手を取った。

「……いいわ。アキラ」

空にログが流れる。

【ラスボス加入:ルシフェル】

【世界昇格クエスト進行度:22% → 48%(大躍進)】

【魔王城 全権限移譲完了】

ゼグロスが呆然と呟いた。

「……魔王城が俺たちの拠点になった」

リリア「魔王と勇者が同じパーティーって……」

エレナ「史上初ね」

ルシフェルが小さく微笑んだ。

「ここ、ずっと暗かったけど……

 少し明るくなった気がする」

ヴィンセント「ふん……甘ったるいな」

俺はみんなを見て笑った。

「これでパーティー7人。

 最強のバグ修正チーム完成だ」

第9話 終わり

(次回『真の管理者がついに本気を出してきた』)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ