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『異世界のソースコードが読めてしまった件 ~この世界、全部プログラムで動いてました~』  作者: nekorovin2501


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8/12

第8話 魔王軍四天王の一人が実はデバッグ担当だった

パーティー結成から一週間。

俺たちは魔王領に近い国境の町に到着した。

世界昇格クエストの進行度はまだ8%。

バグは無限にある。

町の酒場で情報を集めていると、突然外が騒がしくなった。

「魔王軍だ! 四天王の一人が来たぞ!」

ヴィンセント「ほぉ……早速ボス戦か?」

俺たちは酒場を飛び出し、町の広場へ。

そこに立っていたのは、黒いマントを羽織った長身の男。

角が生え、背中に翼。典型的な魔族の見た目。

【魔王軍四天王 “漆黒の執行者”ゼグロス Lv120】

ゼグロスが低く笑った。

「人間どもよ。魔王様の名において、この町を灰にせよ――」

と言いかけて、俺の顔を見て固まった。

「……お前、誰だ?」

俺「アキラ。よろしく」

ゼグロスの頭上に、俺だけが見える文字が浮かぶ。

【ゼグロス・デバッグモード】

【本当の役割:内部テスト担当】

【魔王軍四天王設定:カバー用偽装】

【権限レベル:Debug_Admin(中間管理者より上)】

ヴィンセント「うわ、マジか。こいつデバッグ担当じゃねぇか」

ゼグロスが周囲を見回し、町の人々が逃げ惑うのを確認すると、小声で言った。

「……ここじゃ話せねぇ。ついてこい」

俺たちは不思議に思いながら、町外れの廃墟までついていった。

誰もいなくなったことを確認して、ゼグロスがマントを脱いだ。

「ようやく会えた。不正者……いや、世界修正者アキラ」

俺「知ってるのか?」

ゼグロス「知ってるも何も、俺が内部で監視してたんだよ。

 お前が村を本物にした時、上層部が大騒ぎになった」

ヴィンセント「で、お前は何者だ?」

ゼグロスが苦笑いした。

「元はデバッグチームのリーダーだ。

 この世界のバグを全部洗い出して報告する役目だった。

 でも上(真の管理者)が『もういい、テスト終わり』って言ってきてさ。

 全削除の指令が出た瞬間、俺は反対した」

リリア「反対……?」

ゼグロス「この世界、クソみたいなコードばっかだけど、

 住民たちが少しずつ“本物”っぽくなってきてたんだよ。

 特に最近の転生者たちの影響で、NPCが自我持つケースが増えてて……

 それを全部消すなんて、許せなかった」

俺「だから魔王軍に?」

ゼグロス「偽装だよ。四天王って肩書きで好き勝手動いて、

 実は裏でバグ修正を手伝ってるつもりだった。

 でも権限が足りなくて、ほとんど何もできなかった」

ヴィンセント「で、俺たちに何を求めてんだ?」

ゼグロスが真剣な目で俺を見た。

「協力してくれ。

 お前なら真の管理者権限に迫れる。

 俺は内部のコードを知り尽くしてる。

 一緒にこの世界を、本当に救おう」

俺は少し考えて、右手を差し出した。

「いいよ。仲間になれ」

ゼグロスが驚いた顔をした。

「魔王軍の四天王が、勇者側に?」

エレナ「もう勇者とか魔王とか関係ないでしょ」

ミラ「そうそう~。みんなで世界直しましょう~」

ゼグロスが笑って、俺の手を握った。

「決まりだ。よろしくな、アキラ」

ヴィンセント「パーティー6人目か……増えすぎだろ雑魚」

その瞬間、空に新しいログ。

【隠しキャラ加入:ゼグロス】

【世界昇格クエスト進行度:8% → 22%(急上昇)】

【新スキル取得:デバッグモード共有】

ゼグロスがニヤリと笑った。

「まずは魔王城のコードを見せてやるよ。

 あそこ、最大のスパゲッティ地獄だからな」

俺たち一行は、魔王軍四天王を加えて、

魔王城に向かうことを決めた。

もちろん、魔王を倒すためじゃなく――

世界を直すために。

第8話 終わり

(次回『魔王城潜入したら魔王が引きこもりだった』)

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