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『異世界のソースコードが読めてしまった件 ~この世界、全部プログラムで動いてました~』  作者: nekorovin2501


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7/12

第7話 勇者パーティーが仲間になったけど全員バグ持ちだった

管理者との交渉が終わって数時間後。

俺たちは街道沿いの野営地で焚き火を囲んでいた。

勇者パーティーの三人――リリア(剣士)、エレナ(魔法使い)、ミラ(僧侶)――が、俺の向かいに座ってる。

リリア「改めて……よろしく、アキラ。

 私たち、あんたについてくわ」

エレナ「私も。魔王倒すシナリオが崩れた今、どう生きるか考えたい」

ミラ「私もです~。あんたが世界を変えるって言うなら、ついてく価値ありそう」

ヴィンセント(肩の上で欠伸)

「……おい雑魚。こいつら全員ヤバいバグ持ちだぞ」

俺「え?」

ヴィンセントが俺の頭に軽く指を当てた。

脳内に三人のステータスコードが流れ込んでくる。

【リリア】

・死亡フラグ:魔王戦後100%(解除済み)

・追加バグ:好感度上限なし(誰でも簡単に惚れる可能性あり)

・隠しパラメータ:実は転生者(前世の記憶が封印状態)

【エレナ】

・魔法システムオーバーフロー:魔力無限だが暴走リスク200%

・バグ:感情が極端(喜怒哀楽が10倍)

・隠し:実は魔王の血縁(遠い親戚)

【ミラ】

・回復魔法が強すぎて対象を“過回復”させる(HP満タン超えると爆発する)

・バグ:天然がプログラムではなくランダム生成

・隠し:神の落とし子(本物の神の娘だが権限剥奪済み)

俺「……マジかよ」

リリア「どうしたの?」

俺「いや……ちょっとお前らのコード見たんだけどさ」

三人「コード??」

俺は苦笑いしながら説明した。

自分が見える世界の裏側のこと、ヴィンセントのこと、バグのこと。

三人とも最初はポカンとしてたが、

俺がリリアの頭上に【死亡フラグ解除済み】を表示させると、顔色が変わった。

リリア「……本当に、私死ぬはずだったの?」

エレナ「魔王の血縁って……私、そんな設定あったの!?」

ミラ「え~、私神様の娘だったんですか~? 知らなかった~」

ヴィンセント「全員公式チートキャラの失敗作だな。

 勇者パーティーとして売り出す前にバグりすぎてお蔵入り寸前だったんだろ」

リリアが立ち上がって、俺に頭を下げた。

「だからお願い。私たちも一緒に世界を直してくれないか?

 このままじゃ、私たちもいつか暴走して誰かを傷つける」

俺は少し考えて、頷いた。

「いいよ。一緒に来い」

ヴィンセント「は? 雑魚、増患する気か?」

俺「バグ持ちなら直せばいいだろ。お前が脳内に流し込んでくれりゃなんとかなる」

ヴィンセント「……ちっ。面倒くせぇ」

その夜、早速バグ修正を始めた。

まずエレナの魔力暴走リスク。

俺は彼女の肩に手を置いて、ヴィンセントに注入を頼んだ。

ヴィンセント「死にそうになってからでいいだろ」

エレナ「え、私今死にそうじゃないですか!?」

ヴィンセント「……まあいい」

コード注入。

俺は魔力制御にリミッターを追加。

エレナ「わっ……魔力が落ち着いた!」

次はミラの過回復爆発。

同様に修正。

ミラ「これで人を爆発させなくて済みます~!」

最後にリリアの好感度上限なし。

これは……ちょっと迷った。

リリア「直せるの?」

俺「直せるけど……直すか?」

リリアが少し頬を赤らめて。

「……少し残しててもいいかも」

ヴィンセント「は? お前らもう惚れてんのかよ」

俺(小声)「俺のこと?」

リリア「知らない」

こうして、

バグだらけの勇者パーティーが正式に仲間になった。

ヴィンセント「これでパーティー5人か。

 全員バグ持ちの寄せ集めパーティーとか、史上最悪だな」

俺は焚き火を見つめながら笑った。

「最悪でいいよ。

 俺たちが直せば、世界一の最強パーティーになる」

空に新しいシステムログが流れる。

【パーティー結成:バグハンターズ】

【メンバー:5名(全員修正対象)】

【世界昇格クエスト進行度:3%】

まだまだ先は長い。

でも、初めて“仲間”ができた気がした。

第7話 終わり

(次回『魔王軍四天王の一人が実はデバッグ担当だった』)

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