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第三話 稲荷神社
「ケホッケホッ…!ハァハァ…」
全速力を2時間ぶっ通しで出来た馬鹿みたいな肺活力と体力にとても感謝だ(ストレスから逃れる為に私用プールで泳ぎまくった)。
「ハァハァ…」
肩で息きをしながら、ドンドンと進んでいく。
(ここ、どこだろう…?)
キョロキョロと辺りを見回すと、こぢんまりとした稲荷神社が見えた。
(なんだろう…?あそこに行かなきゃ…)
引っ張られるように稲荷神社の門をくぐる。
普通の稲荷神社。少し廃れているが、定期的に掃除している人が居るのだろう。比較的綺麗で、趣があると言う素晴らしい塩梅だ。
「あら?人間さん?」
バッと後ろを振り向くと、地面から数ミリ浮いている狐がいた。
「狐が喋った…!?」