底辺からの逆襲、再び
追放された大学から出ると、周囲の視線が冷たかった。街を歩きながら、俺・こういちは苦笑する。
「どうして俺が追放されなきゃならないんだ?」
周りの人々が信じられない目で俺を見ているのが分かる。でも、俺にとってはどうでもいいことだった。AIを使って何が悪いってんだ。
大学生活の終わりと同時に、新しい挑戦が始まった。学会だ。底辺からの逆襲だ。俺が作り出す天才的な論文が、学会の権威をひっくり返す。
「これが俺のやり方だ。」
スマホに向かって、ChatGPTを開く。今日も論文を完成させる。
数週間後、完成した論文を学会に提出する日がやってきた。もちろん、AIによって完璧に仕上げられたその論文は、学会の関心を一気に引き寄せた。
「君、どんな背景を持っているの?」
学会の運営メンバーが俺に尋ねる。
「何の背景?俺がするのはクリックするだけだよ。」
にやりと笑って返す。
その飄々とした態度に彼らは青ざめる。
「おいおい、AIを使って何が悪いってんだ?」
俺の口癖がまたもや口をつく。
「AIで書かれた論文なんて認められない。」
教授たちは怒り心頭だが、そんなことは知ったこっちゃない。
「なんて、冗談だよ」
そう言い残してこういちは立ち去る。教授たちは驚いた表情をしていたがそんなこと俺には関係ない
ある日、学会の主要セッションで俺の論文が発表された。無機質なデータ、論理的な推論、AIならではの洗練された言葉が会場を支配する。
「これが俺のやり方だ。」
壇上から俺はそう宣言した。
AIに書かせた天才的な論文が、学会内での評価を上げ続けている。
「今更戻ってきてくれと言われても、もう遅い。」
そう言い放つことで、俺の逆襲はさらに加速していくのだった。