玲と真里
ではここで、かのふたりの様子を見てみましょう。
よろしくお願いします。
私は玲と付き合うにあたって、私がかつての恋人にしてもらったように、玲の初めての恋人として玲を導くというか手解きというか、ビアンとして愛されるとはどういうことかを教えるつもりがあった。もちろん玲のことが好きだから私から告白した訳だけれど、まだ若い玲が私と一緒に過ごすことで成長して、いずれ私を置いて心から愛する誰かと出会えることを前提にしていた。私はいつか玲の手を放すのだと考えていた。歳が離れていればいる程、相手の枷になってはいけないとか、相手の幸せを願って身を引くものだなんて独善的なことも考えてしまうもの。
けれど今は違う。私は玲を離したくなくなってしまった。その言葉を口にしたことはまだ一度もない筈だけれど私は愛している。
もう会うことも無いだろうかつてのあの人も、もしかしたら今の私のように私のことを想ってくれたのかも知れないと、今あの人と同じような立場になってみて初めて気付かされた。あの人の悲しみは私の比ではなかったのかもと。
もしもそうなら嬉しくもあり悲しくもある。もしもあの人が想いを口にしてくれていたら今とは違った未来があったかも知れないのだから。
けれど、あの人とのことは終わった話だし今更な話だしどうでもいい話。私は間違えない。玲との未来をかつての恋人と同じにするつもりはない。
「駐車場空いてっかなー」
「まだ十一時前なのに結構人がいるんだね」
「まぁ週末だしな」
今日はデート。私の家を出発して二時間弱、下道と有料道路を経由して、私たちは今回の目的地に着いた。
ここは忍野。
先週の日曜日の夜遅く、玲が帰り際の玄関に向かう途中、あ、そうだ。来週土曜日八海行かね? 八海と、何でもないことのように私を誘ってくれた。
「どうよ?」
「うん。行きたいな」
「じゃ、決まりな」
「うん」
と、私もその誘いを何でもないことのように受けて、また連絡するからなーって言いながら帰って行く玲をいつも通りに笑顔を造って見送ったつもりだったけれど、玲が帰ったあとはいつも寂しく感じる筈の部屋に一人でいても私のニマニマは止まらなかった。玲とどこかに行けることがやっぱり嬉しかったから。
私は私たち同性愛者の例に漏れず、かつての恋人と街をブラついたり呑み行ったりご飯を食べたり映画を観たり私たちの定番のお家デートをしたりしたことは数あれど、恋人とどこかに行ったなんてことは玲と付き合うまでの私の記憶には無かった。関係を大っぴらにするつもりがない以上、私たちがするデートがそういうものだと私は思っていたしそれで充分とも思っていたけれど玲は違った。
自由で奔放と言える玲の性格故なのかレディースという周りに女性しかいない、ある種特殊な環境に属しているせいなのか、玲は潜むことをしない。隠すけれど隠れることはしない。玲が車という移動手段を持っていることが大きいことは確かだけれど、海見に行こうぜーとか滝見に行こうぜーとか、月一程度で私をあっちにこっちにと連れ出してくれる。しがない学生でバイトの身の上だから今はこのくらいで勘弁してくれよなーとさえ言ってくれる。その言葉からわかるように、私たちのデートは誤差はあっても基本割り勘。安定した収入がある社会人で七さ……ほんのちょっ……一回りも違わない年上の私が多く出すのは当たり前でしょうと主張しても、真里とは対等でいたいから要らねーと頑として受け取ろうとしない。その分を真里の愛情でくれたらすげー嬉しいかもなんて急に乙女な顔で照れながら言ったりするもんだからもう堪らなくなる。年上の余裕はどこへやら、胸はドキドキお臍の下もきゅんきゅんしちゃって切なくなってついちょっかいを出してしまう。細く締まった玲の体を後ろから抱いて髪や頸、頬にキスをしたりといちゃいちゃしているうちに我慢出来ずに私がお誘いの深いキスをすれば玲は凄く嬉しそうな顔をして私のお誘いに応えてくれる。
その行為の最中、荒々しくも私の体の隅々までたっぷりと愛情を注いでくれる玲を、私は揺蕩う意識の中でとても愛おしいと思いながらどうかこのままずっと一緒にと願っていたりする。
そして愛を交わし終わったあと、私はお互いの息が整うまで玲をこの胸に抱くことを欠かさない。息が整ったあとも愛を囁きあったりお互いの話をしている時も、そろそろシャワー浴びようぜーと玲から声が掛かるまで私は玲を胸に抱いたまま離さない。愛しているのよと想いを込めて。
理由は単純。私の頭の片隅に、乳房を与えてさえいれば結局は女の勝ちだとか何だとか、何かの本で読んだ記憶があるから。どういう訳か私の中にとても印象深く残るこの言葉。
とは言え同じ女性で私と同じものを持っている玲にこの言葉が当て嵌まるのかわからないけれど、私に抱かれている玲の様子から鑑みるに、満更でもなさそうに思えるからおそらくそういうことなんだと思う。
よければみんなもやってみたらいい思うよ。なんてね。
「ふふふ」
「なに笑ってんだよ?」
「内緒」
「なんだよ教えろよ」
「だめ。内緒」
「ほぉ。ならこうしてやる」
「あ、ちょっとっ、あ。んっ」
「お、空いてるわ」
「そこでいいの?」
「車停めんのはな」
そのまま少し進んだあと、玲は小さなお店のような建物がある広い駐車場に入り、空いているスペースに車を停めた。
「よしゃ。着いたぞー。いえーい」
玲はエンジンを切ったあと、無邪気な声を出しながら左腕を上げて、その手のひらを私に向けた。
「いえーい」
私はその手を軽く叩いた。玲と付き合う前の枯れた私ならしなかっただろうこと。ハイタッチなんていつ以来だろう。とても楽しい気分になる。
「お疲れ様。玲」
「疲れてねぇって。真里の方こそ退屈だったんじゃねえの?」
助手席って眠くなるだろ? アレはもう呪いだよなって玲が言うけどそんなことはない。玲との会話は凄く楽しかったし面白かった。結局は人に拠るのだと思う。
「全然。玲といると楽しいもの」
「そっか」
「うん」
「へへへ……うっうんっ。そんじゃ、まずは蕎麦食おうぜ」
普段はキリッとしている綺麗系だけれど、たまに見せてくれる照れた玲はとても可愛らしくて私の胸の奥がきゅっとする。これまでも見てきたけれど、もっともっと私に見せて欲しいと思う。それにしても蕎麦とは?
「蕎麦? いいけど。なんで蕎麦?」
「あそこで試食できんだよ」
玲が指したのは今し方見た小さなお店のような建物。格子状の、引き戸になっているっぽいガラス越しに、カウンターに座っている人達が見える。
「行こうぜ真里」
「うん」
同時にドアを開けて車を降りて、バタンと閉めた途端にピッて音がして鍵が掛かる。お互いに右側と左側から車を回ってボンネットの前、寄り添う程ではないにしろ私たちは近づいた。
「いつも思うんだけど」
「なにを?」
「キーレスなんて生意気」
「なんだよそれ」
まだ学生のくせに。悪そうな笑みを浮かべてそう言ってみる。なんだよと言いつつニマァって開いた口の角を上げている玲。三拍置いて私と玲は声を揃えてあははと笑う。
「行こうっ」
「おう、っと」
笑ったまま、二人並んでお店に向かって歩き出した。その時私は玲の腕に私の腕を絡め、すぐに解いた。
「楽しそうだな」
「楽しいよ」
「ならよかったわ」
普段、私たちが過ごす街では私はこんなことしないけれど玲の言う通り私は今、楽しくて仕方ない。こんなふうに玲と出かける時は楽しくてどうしてもはしゃいでしまう。なんだか私の方が年下みたい。大人の余裕はもはや遥か彼方だわと、私はそんなことを思う。
お店の前、少々割高の地鳥の卵が積まれていて、玲はそのひとパックを取った。
「卵買うの?」
「おう」
返事をしながら引き戸を開けて、玲はそれが当たり前のことであるかように私に先に入るよう促した。
「ほい」
「ありがとう」
玲の脇を抜けて店内に入り、私のすぐ後ろをついて来た玲にその辺に座ろうぜと言われるままに並んで席に着いたと同時につゆとざるが目の前に置かれた。
「この卵買うわ」
「はーい。ありがとうございまーす」
そんな玲と店員さんのやり取りを聞いていると、目の前のざるの上に水で締められたばかりの蕎麦が山なりに盛られていく。確か玲は試食と言っていた筈。
「おし。食おうぜ。いただきまーす」
「う、うん。いただきます」
試食にしては大量過ぎるよねと思いながらも、なんだかよく分からないままに、既にズルズルと食べ始めている玲に習って割り箸を取った。
「あ。美味しい」
「だろ?」
「うん」
思わず漏らした私の反応に、連れて来た甲斐があったぜって、にっこり笑う玲。見れば怜のざるの蕎麦消えていた。私の分をあげようかなと思ったら、さっと店員さんの手が伸びて、ざるの上に茶蕎麦が山なりに盛られたの。
「え」
呆気に取られてその山を見ていたら、玲はパックから卵を一つ取り出して、片手で器用にパカッと割ってつゆの中に落とすのも見えた。
これが美味いんだよなーって言いながら、さっそく卵を溶いたつゆに蕎麦をつけてズルズル啜っている。私はそれを見つめている。
「うっま。真里もやってみるか?」
「う、うん」
差し出してくれた卵をじっと見つめる……はっと我に帰って玲に負けじと片手で割って、つゆに落としてカシャカシャ解いていざ実食。
「あ、美味しい」
「だろ? うめえんだよマジで」
玲はご機嫌で蕎麦を啜っている。私もこのシステムに慣れてきたから蕎麦を食べることに集中して順調に蕎麦を消化していく。
そうやって食べ終わったご馳走様って思っていたら私のざるにも茶蕎麦が来た。
「玲」
「ん?」
「手伝って」
「おう」
ズルズルズル。玲は嬉しそうに蕎麦を啜っている。玲は毎回のように色んな玲を見せてくれる。私はそんな玲を愛おしく思う。その度に胸が痛くなる。持ちそうもないなっていつも思う。この想いが本気なんだって思う。
「ご馳走さま。じゃ、蕎麦と茶蕎麦、一つずつくれー」
「はーい。毎度どうもー」
食うだけ食って買わない奴も普通にいるけどなって言いながら、玲はお金を払って店員さんから蕎麦を受け取っている。
「私も買おうかな」
「いや。結構な量があるからな。賞味期限もあるし、真里が食べられる分だけ真里ん家に置いてくから」
「いいの? ならお金は払うよ」
「これはウチの。真里にはお裾分けみてえなもんだから要らねー」
「むぅ」
「そんなに気になるならあとで桃とソフトクリーム奢ってくれよ」
「それはいいけど、桃?」
「桃」
「桃かぁ。食べたい」
「食えんだよ」
「やった。楽しみ」
それから玲と二人で一旦車に戻り、買った普通の蕎麦の箱と茶蕎麦の箱と二つ減った卵のパックを車に置いて、私たちはいよいよメインの場所へ向かう。
「車は? いいの?」
「いいんだよ。まぁ、暗黙の了解ってやつ」
「なるほどねぇ」
「八海はあっちの道から行くんだよ」
「そうなんだ」
玲が指したのは道路を挟んだ向こう側にあるお土産屋さん。その玲は道路の右と左をキョロキョロしている。
「渡んぞ」
「うわ」
玲がいきなり私の腕を取った。その玲に引っ張られるように、混み始めてノロノロ動く車の間を縫って道を渡る。渡り終えた先はお土産屋さんの駐車場。
こっちだぞって連れられるままそのお店を突っ切って細い道へ出る頃には、掴んでいた筈の玲の手は離れ、代わりに玲の腕が私の腕に絡んでいた。私は何も言わないし、玲も何も言わない。
絡めたままお店が並ぶ細い道を歩く。桃ってなに? どういうこと? 桃は桃だろ知らねえの? 知ってるに決まってるでしょ、なんて会話をする。ほんの少しの間でも、何も思わなければ周りの目なんて気にならない。
「しゃなねぇな」
「うん」
とは言え私たちは弁える。絡んだ腕は解けて玲の温もりは消えた。
「つまんねー」
「まぁまぁ。桃二つでも三つでも食べていいから。ちゃんと奢ってあげるから。ね?」
「マジか。ラッキー」
「ソフトクリームも。二つでも三つでも食べれるだけ食べていいから」
「いや。それは腹壊しそうだから一つでいいわ」
「意気地なし」
「あ? なんだとぉ」
「ふふふ」
玲のへなちょこパンチが飛んで来て、玲の拳が私の肩に触れた。私も空かさずパンチを返す。痛くも痒くもないそれは往来でも出来る私たちのスキンシップ。好きな相手に触れる手段は、幾らかはある。満足なんて出来ないけれどやりようはある。
「ったく。あ、帰りここで桃食うから」
そのお店の前で立ち止まる。お店の前には水に浮かんだたくさんの桃。奥のテーブルでは桃の皮を剥いている人たちがいる。その場で食べることも出来るしお土産としても買えるしなんなら郵送もしてくれるとか。
なるほど。なら。ここに連れて来てくれたお礼と蕎麦のお礼を桃にしようと私は決めた。
「楽しみ。けど玲。今じゃなくていいの?」
「蕎麦食ったばっかだし」
「意気地なし」
「はっ。言ってろ」
「意気地っ、なっしぃぃぃ」
「梨のご当地キャラみたいに言うんじゃねぇよ。桃だぞ桃」
「やだ。玲が冷静。ぷっ」
「やべぇ。真里が怖え」
私がこんなにもはしゃいでいるのは仕方ないの。だって玲といると凄く楽しいんだから。感情は理屈じゃないんだから。
「凄いねこの透明度」
メインの海。その柵に二人で体を預けて海というか池を覗き込んでいる。流石にメインということで、かなり混んでいるから私と玲の体はどうしてもくっ付いてしまう。私たちからしてみればとてもありがたいこと。
「な。すげーよな」
「お金がいっぱいだ」
「な」
「なんで投げちゃうんだろうね」
「さぁ? 本能?」
「拾いたくなるね」
「そういうこと言うんじゃねえよ」
「でも飛び込んでみたいでしょ?」
「出来るならな」
「でも冷たいからきっと心臓止まるよね。だからやめてね」
「しねえっての」
「いやぁ。だって怜だから。ね?」
「しねえ、って」
「いたっ。冗談なのに」
「動きたくないなぁ」
「だな」
混んでいるここにいれば玲とくっ付いて居られる。その思いは玲にちゃんと伝わっていた。
とは言えいつまでもという訳にはいかない。桃が私たちを待っている。玲がうずうずしているような気もするし。
「そろそろ行こっか。桃食べよ」
「ああ」
「玲。今日もありがとね。連れて来てくれて」
「おう。次はー、そうだな、ほったらかしな」
「ほったらかし?」
「日帰りの温泉。開放感がすげーんだよ」
「へぇ。じゃあ次はそこだ。楽しみ。ありがとう」
「いいって。ウチらはこれからも色んな所に行くんだからな」
「うんっ」
嬉しいことを言ってくれる。今にも玲に抱きつきたいしキスもしたいけれど私はちゃんと我慢をする。ただ、私が玲に向けた顔はだらしなく蕩けていたらしい。
「そんな顔すんなよ。襲いたくなるだろ」
「あ、ごめん」
今日の私はいつにも増してどこかおかしい。私はこんなにも感情の起伏の激しい性格ではなかった筈。いい大人が浮かれまくって精神的にとても疲れる。けれどその理由はもう分かっていた。私は玲を愛している。
「あとでちゃーんと襲ってやるよ」
「んーーーっ」
そんな台詞を耳元で囁かれてしまってはもう堪らない。なんだかよくわからない声を上げた私をもう何度目かもわからない胸の痛みとドキドキが私を襲う。嫌じゃないけど本当に疲れる。
「もぉ。玲こそやめてよ」
「いって。ははは」
「ははは、じゃないでしょう」
「悪りい悪りい」
そのあと細い通りを戻り、言っていた通り桃を食べた。玲が三つで私は一つ。水に浮かぶ桃を一つ一つ睨みつけながら、んー、どれにすっかなーって悩む玲の顔は真剣で、とても綺麗でかっこよかった。
「ちょっと店の中を見てくるから」
「お? おお。わーった」
私はその隙に、持って帰る用と兄に送る用のお土産を買った。私を嫌い、突き放した実家は知らない。
送り状を書いてお金を払って玲の所に戻ってもなお、玲は最後の一つを決めあぐねていたから思わず笑っちゃった。
「まだやってたの? もうこれでいいよね。私はこれ。はい。この四つでお願いします」
「あっ」
なんて言って、手を伸ばしかけて固まった玲。その呆然とした顔はレア物。しかも、あっ、て。私はまたまた笑ってしまった。
「いやぁ、美味かった。けどさすがにソフトクリームは無理だわ」
「まぁそうだろうね」
「っておい。言わねぇのかよ」
「言う? なにを? 変な玲」
「くっそー」
そして帰途につく私たち。今は午後三時。これから二時間近くの間、玲は運転しなくてはならない。私も普免を持っているからいつでも代わるよと伝えても、こんなもん苦にもならねぇから気にすんなって言ってくれる玲は私にとても甘い。
「じゃ帰るか」
「うん。よろしくね」
「おうよ」
いざ出発と駐車場を出て暫くは渋滞に嵌りノロノロ動く車の中、私にとってはとても印象深かった蕎麦と桃の話を玲としながらも、私はあの恐ろしくも恐ろしい助手席の呪いにかかりそうになっていた。遠出をした帰りはいつもこうなってしまう。
そしてここでも玲は私に優しい。
「真里。眠いなら寝てていいぞ」
「けど」
「いいっていつも言ってんだろ。少し寝りゃスッキリすんだろ」
「ごめん。じゃあ少し寝るから退屈だったら起こしてね」
「大丈夫だって。妹ちゃんから勧められた曲でも流して歌ってっからよ。うるさかったらこっちこそごめんな」
「大丈夫。私は玲の歌う声好きだから」
「そうかよ」
「そうよ。大好き」
そして私は目を閉じる。眠気と心地よい振動と玲の口遊む歌声も相まって、私はすぐに眠ってしまったと思う。そのあと暫くの記憶が無いからきっとそう。
「……すぅ」
どれくらい寝ていたのだろう、髪を優しく触れられている感触にふと目が覚めた。
「愛してんぞ真里。ずっと傍に居てくれよな」
「っ、くぅぅぅ」
ううう。愛してるだなんて言ってくれちゃってっ。
もう駄目堪んない。ほんと嬉しくって堪んないんだけど大人の余裕はどっか行っちゃったままだしなんか恥ずかしくって玲の顔を見ることが出来ないし変な声出たしほんと疲れるっ。
「真里? もしかして起きたのか?」
「……く、くぅ、くぅ」
「起きたんだろ。バレてんぞ」
「……む、むにゃむにゃ」
「バレてるっての。ははは」
「……むぅ」
「どうせ聞こえてたんだろうからもう一度言っとくわ。愛してるぞ真里」
「ううう」
「お、顔真っ赤じゃん。なんだよ照れてんのかよ。真里って年上のくせにマジ可愛いよなー。ははは」
「あーもうっ。私も愛してるっ。もうっ。もうっ」
「うおっ、あぶねっ。今運転中だぞっ。やめろっ。叩くなってっ。あぶねぇからっ」
お疲れ様でした。いつもありがとうございます。
と言うことで、玲と真里は幸せそうでなによりでした。
さて。私の忍野八海の一番の思い出と言えば、今話で触れたように蕎麦の試食です。あのシステムは中々に衝撃的でした。次いで桃、その次に透明度の高い水というところでしょうか。私は一体何をしに行ったのでしょうね。あはは。
読んでくれてありがとうございます。




