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11/11

3−3

話は一段落し……


アーノルド王子、マーク王子、

聖女こと愛華ちゃん……そしてサポート役の


柏木杏子こと私………は


護衛騎士を率いて魔女の森を歩いていた

騎士の中にはヤンデレ騎士も………さすが聖女様の

まわりには攻略キャラが揃っていらっしゃる



昼間だというのに

森の中は薄暗く、虫や動物の鳴き声が

更に不気味な雰囲気を醸し出す


うぅ、怖いなぁ……やだなぁ


「大丈夫? 足元に気をつけて」


マーク王子は優しく、私が躓かない

ように前を先導している


「は、はい……」


それよりも愛華ちゃんは大丈夫だろうか?

足元は木の根っこや草が多い茂って

正直、歩きづらい


私以上にか弱そうなのに……心配だ



「きゃっ」


「大丈夫か!?」



ぐはぁっ!!


木の根っこに躓いてしまった

愛華ちゃんを後ろからさっと支える

アーノルド王子


やばい! 心臓を射抜かれた……

不意打ちのラブイベントはやばい


携帯が合ったら連写したのに惜しいぃ!!



「足元危ないから

アルトの腕を掴んでおきなよ……な?」



アーノルド王子に同意を求めるマーク王子


「あぁ、」


少し恥じらいながらも

軽く腕を掴む愛華ちゃん


謙虚でかわいいよ愛華ちゃん!!


でもここ…………小説では

マーク王子がヤキモチ焼くシーン……



愛華ちゃんを愛おしそうに見つめながら

拳を握りしめる……ところなのに



「…………」


「ふふっ…………」


私がチラリと視線を向けると

笑顔を返された



どうして…………どうしてそんなにこやかに

悩殺スマイルを繰り出しているんだ!?


嫉妬しないの? 僕が君を守りたかった

とかないの? 自分の気持ちを隠してる?


まだ気持ちに気づいてないからそんな

平静を装えるの?


小説を読んでるのにまったくわからん



「ほら、杏子ちゃんも危ないから

俺の腕に掴まって」



私が腕を掴みやすいように

少し隙間を開けてくれる


「い、いや! 私は平気です!!」


さすがにヒロインの前で

そんなことをする勇気、私にはない



そうこうしているうちに


気づけば……とある大きな泉に到着していた


 

「ここが……妖精の泉か」


妖精の泉…………



泉の底まで透き通って見えるほどに

鮮麗した泉は妖精が管理していると言われている

しかし実際には誰も妖精を見たことがなく

ただの都市伝説にすぎない


ここで初めて……妖精が人間の前に

姿を見せるんだよね……聖女様の前に……



妖精ってどんなだろ!

ここまで来たからには絶対その姿を拝みたい!!



「大丈夫? 疲れてない?」


「ありがとうございます……」


竹筒に入った水をコップに注ぎ

マーク王子から手渡された

それを受け取り感謝をのべる




「きゃぁぁ!!」


え、なに!?



一斉に悲鳴の先を見た

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