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キャンバスメモリアル  作者: tom
第2章 出会い
24/33

第24話 包囲網


――シキが地上へと出ていくと、自警団が入り口に待ち構えていた。

奥にはリンネルを抱えたカラスロが見える。

シキはカラスロに向かって叫んだ。


「待て!カラスロ、リンネルを離せ!」

「…はぁ。コンテも役に立ちませんね。」

「もう、諦めろ!」

「…諦めるって何をですか?今、危機に陥っているのは貴方ですよ?」


自警団の団員たちが、シキにじわじわと近づいていく。


「さぁ、みなさん。彼は悪者です!捉えてください。」


カラスロの声で、団員たちが一斉にシキに飛びかかってきた。

シキは躱したり、受け流しながら叫び続けた。


「おい!カラスロは子どもを痛めつけてるんだぞ!お前らだってどっちが悪いかくらい、見てわかるだろーが!」

「無駄ですよ、シキさん。貴方はこの街の人間では無いですが、彼らはここで生きていくんです。自ら生きにくくするわけないでしょう?」

「意味がわからねーよ!何が悪くて何がいいかくらい自分たちで決めろ!」


シキは息を切らしながらカラスロに近づいていく。

団員たちは辛い表情をしながら、シキに襲いかかってくる。


「もう、やめろよ!俺があいつをぶっ飛ばしてやるから!」

「シキさん、頑張りますねぇ。でも、そろそろ辛いのでは?諦めて捕まったらどうです?悪いようにはしませんよ?」

「うるせぇ!お前をぶっ飛ばす!」


シキがもう少しでカラスロに届きそうになった時、カラスロの手に光るものが見えた。

シキはリンネルの事を思って、動きを止めてしまった。

その瞬間、団員たちの手がシキを捕らえた。


「…くそっ!離せよ!」

「…すまない。」

「すまないと思うなら、離せ!次はお前たちの家族がああなるかもしれないんだぞ!」

「……」


団員たちは黙ってシキを捕らえている。

カラスロが勝ち誇った顔で、シキに話しかけた。


「惜しかったですね。けれど、ここまでです。」

「くそ…くそっ…。」


シキが項垂れたその時、ダンッと凄まじい音が響いた。

シキが驚いて顔を上げると、カラスロの顔が炎に包まれていた。

団員たちも驚き、動きが固まっている。シキはその隙を見逃さずリンネルを救い出した。


「熱いっ!何だ、何が起きた?早く早くどうにかしろ!」


カラスロの叫び声で、団員たちは気を取り戻しカラスロの元へと駆け寄っていった。


シキは音が鳴った方に目をやると、アカとズックが走ってきてる姿が見えた。


「あーもう!さっき買ったばっかだったのに壊れちゃったんだけど!不良品じゃん!」

「……」

「シキー!危機一髪ってとこだったね!でも、銃が役に立ったでしょ?」

「……」


アカが大声で叫びながら近づいてきた。ズックもついてきている。


「……助かったよ。アカ。」

「いいってことよ!話はズックさんから聞いたよ。リンネル君、無事みたいだね!」

「あぁ、怪我はしてるけど大丈夫だろ。」


シキはズックにリンネルを引き渡した。


「……すまなかったな。リンネル。」

「もう、見捨てるんじゃねえぞ。」

「……あぁ。」


3人の前にカラスロが立った。


「……勝ったと思ってますか?貴方たちは3人、この人数を前にして余裕ですね。」

「…もう、諦めろ。お前の負けだ。」

「そんなことはないっ!お前たち、こいつらを――」


カラスロの声にシキたちは身構えた。同時にシキはカラスロ達の周りに水が浮かんでいる事に気づいた。


「――何だ。この水は…」


カラスロも気づいたようだった。


「この水は自警団の皆さんを捉えるものですよ。」


カラスロの横に鎧を見にまとった、赤髪の男性が立っていた。


「誰だお前は!」

「私は王国騎士団のアガットと申します。」

「王国騎士団…。何故ここに?」

「……ブル!捕らえなさい。」


アガットの声に合わせて、水がカラスロ達を縛り上げた。


「この街の自警団が腐っていると、報告がありましてね。あぁ、抵抗は無駄ですよ。貴方たちは包囲されていますので。まぁ、その水からも抜けれないでしょうけど。」

「……」


カラスロは、観念したようで何も言わなかった。

アガットがシキたちに話しかけた。


「さて、貴方たちは自警団の方ではなさそうですが、何者ですか?」

「……旅をしているものです。少年を救うため、彼らと戦っていました。」

「そうですか。悪い方々ではなさそうですね。一応、お話を聞かせていただけますか?」

「…わかりました。」

「自警団は全員、牢に入れておけ。この御三方は私が話を聞く。」


騎士団員たちが、自警団を連行していく中、1人の団員が近寄ってきた。


「久しぶりだな、シキ。何をしてんのか知らねーが、元気そうでよかったよ。」

「――ブル!騎士団に入れたんだな!」

「おや、知り合いですか。では、ブル貴方も一緒に来てください。この方々に話を伺いましょう。」

「了解です!アガットさん。」


3人はアガットとブルと共に自警団の屯所へと向かった――

次回は

7月23日(金)21時

投稿予定です!


配信ペースを少し、落としますが

次回もぜひ、お楽しみください♪

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