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キャンバスメモリアル  作者: tom
第2章 出会い
18/33

第18話 木人形


すみませんでした…

予約投稿日を間違えてました…


本来なら7月2日(金)に出す部分でした。

楽しみにされていた方、申し訳ありませんでした。


――ハンプ山は木々が生い茂り、昼間だと言うのに薄暗かった。

シキとアカは周囲を警戒しながら、山道を進んでいた。


「ズックさーん。いますかー?」

「ズックさーん。」


アカが呼びかけても返事はなかった。


「もっと上の方かな?」

「そうだろうな。下の方まで来てたんなら、街に降りてくるだろ。」


2人は上へ上へと進んでいった。

山の中腹あたりに来た時、木々の後ろから何かが出てきた。


「シキ、あそこ何かいる。」

「あぁ、あっちにもいるぞ。」


2人が様子を見ていると、人の形をした木が2人に向かってゆっくりと近づいてきた。


「あれが、木人形(ウッドマン)ってやつか。」

「ん〜…不気味だね〜…」

「動きは鈍いみたいだな。」


2人は木人形(ウッドマン)から目を離さずに進んでいく、後ろから様子を伺うように木人形(ウッドマン)たちもついてきている。

2人は山道に沿って歩き続けた。登るに連れ木人形(ウッドマン)たちも増えていった。山頂に近づいた時、前方から現れた木人形(ウッドマン)たちが、2人を取り囲むように立ちはだかった。


「ん〜…これはまずいよね。」

「そろそろ、対処しないとな」


2人は木人形(ウッドマン)へと向かって走り出した。

前方にいた木人形(ウッドマン)たちを、投げつつ進んでいく。

木人形(ウッドマン)たちは、構える様子もなく、ただゆっくりとついてくる。

投げ倒した、木人形(ウッドマン)たちも、ゆっくりと起き上がり2人についてきていた。


「投げても意味ないみたいだね〜。」

「触った感じも木みたいだったし、痛みとかないんだろうな。」


2人は現れる木人形(ウッドマン)たちを投げつつ、頂上へ向けて走った。

幸い、木人形(ウッドマン)たちは、動きが遅く徐々に距離を離し、見えなくなっていった。

気づけば、2人は山頂付近に到達していた。


「ズックさーん!」


アカが呼びかけている。

シキも周りに注意しながら、進んでいると洞穴を見つけた。


「…アカ、あそこ。あの洞穴の前、焚き火の痕があるぞ。」

「ほんとだね。ザックさんいるかも…」


2人は洞穴に近づき、呼びかけた。


「ズックさーん!いますかー?」


耳を澄ますと、奥の方でパチパチと焚き火の音が聞こえた。

2人は洞穴の奥へと急いだ。奥には、体格のいい男性が焚き火の側に横たわっていた。

アカが慌てて近寄り、声をかけた。


「ズックさん!ズックさんですか?大丈夫ですか?」

「……何だ?」

「あなたを探しにきました!一緒に山を降りましょう。」

「……余計な世話だ。木人形(ウッドマン)たちは落ち着いたのか?」

「いや、まだまだいたぞ。でも、大丈夫だ。一緒に行こう。」


シキがそう伝えると、ズックは再び横になった。


「おい、おっさん。下りるぞ?」

「……まだ駄目だ。木人形(ウッドマン)たちが落ち着くまで、ここにいろ。」

「そんなこと言って、ここにきたらどーすんだよ。」

「……大丈夫だ。あいつらは基本的に火があるとこには近づいてこん。」


そう言いながら、ズックは酒瓶を取り出し飲み始めた。


「何だよ、この酔っ払い。別に大丈夫そうじゃねーか。」

「シキ、そんなこと言わない。リンネル君、心配してたんだから、無事で何よりだろ。」

「そりゃ、そーだけどさ。」


2人が離している横で、ズックは焚き火に薪を加えた。

――コツンと入り口の方から音が聞こえた。

2人が入り口の方に目をやると、再び音が聞こえた。


「おっさん…。火があれば大丈夫なのか?」

「……大丈夫だ。」

「でも、何かが近づいて来てるぞ。」

「……」


ズックもゆっくりと身を起こした。3人に緊張感が走った。

入り口の方から、音が近づいてくる。音は1つじゃない。


「おい、おっさん。荷物急いでまとめろ。」


ズックはカバンに酒瓶を入れ、火のついた薪を手に持った。

焚き火の光が届くギリギリに、影が見えた。

木人形(ウッドマン)がいる。1体じゃない――

木人形(ウッドマン)たちがゆっくりと近づいてくる。


「おっさん…。火、意味ねーみたいだぞ?」

「……」

「アカ、おっさん。走るぞ!」


3人は木人形(ウッドマン)たちに向けて走り出した。

シキとアカが先に行き、木人形(ウッドマン)たちを投げながら進んでいく。

ズックも倒れた木人形たちを避けながら、2人の後をついて走った。

3人が外に出ると、木人形(ウッドマン)たちが洞穴を取り囲むように立っていた。


「…こいつらが、集団で動くことも、火に近づいてくることもありえん。」

「ありえなかろーが、今そうなってんだろ!」

「シキ、とりあえず進むしかないよ!」

「そうだな。いくぞアカ!おっさんついてこいよ。」


3人は再び駆け出した。シキとアカが投げ、ズックが倒れた木人形(ウッドマン)に火を押し付けていく。

火を押し付けられた木人形(ウッドマン)たちは、燃えながら動かなくなっていった。


「なるほどな。所詮は木か、燃やせばいいわけだ。」

「ズックさん!あたしたちが、倒していくからどんどん燃やしていって!」


3人は投げ、燃やしながら、山を降っていく。下に近づくに連れて、木人形(ウッドマン)たちの数は増えていった。


(……こんなに大量発生するとは。それに、なぜ集団行動している。)


ズックは木人形(ウッドマン)の、異変が気になりつつも懸命に2人の後をついていった。


麓近くまで来ると、木人形(ウッドマン)たちは、シキたちを追うのをやめ、ハンプ山へと消えていった。


「――ふぅ。とりあえずは助かったな。」

「よかったよ〜。てか、疲れた…」

「……お前さんたち、すまんな。助かった。」

「別に、いいさ。礼ならリンネルって奴に言いな。」

「……リンネルが。」

「そーだよー。リンネル君、一生懸命助けを求めてたんだから!」

「……」


3人はハンプ山を後にした。

3人の姿を見た警備の男たちが、声をかけた。


「無事で何よりだ。だが、君たちは規則を破った。上と掛け合って、明日には話を聞きにいく。」

「――わかったよ。とりあえず、おっさんを連れて帰るからまた、後でな。」

「君たちはどこに宿を取るんだ?」

「あー…、それは…」

「…俺の家だ。今日は俺の家に泊まる。」

「わかった。では、明日ズックの家に伺うからな。」


男たちはその場を離れ、警備へと戻っていった。


「いいのかよ、おっさん。」

「…構わん。礼もかねて泊めてやる。」

「ありがと〜。あんまりお金もないからね。」

「言うんじゃねーよ!アカ。」

「……」


3人はズックの家へ向かった。ズックの家に着くと、たくさんのキャンバスを見てシキが騒いだ。アカは風呂に入れて喜んでいた。

ズックは3人分の食事を用意して、3人で食卓を囲った。

その夜、ズックは久しぶりに酒を飲むことなく眠りについた――

次回は

7月7日(水)21時

投稿です。


ぜひ、お楽しみください♪

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