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キャンバスメモリアル  作者: tom
第2章 出会い
15/33

第15話 次の街へ


「はぁ――はぁ――」


シキとアカは息を切らしていた。


「――ふぅ。ここまでくれば大丈夫でしょ!」

「――はぁ、はぁ。アカ、よかったのか飛び出して…」

「いいの、いいの!シキに負けてやり直さなきゃって思ったし。」

「別について来なくてもできるだろ。」

「――ううん。それじゃ意味ないから。思い切って環境を変えたら頑張れるしさ。ところで、これからどーすんの?」

「……お前、ゼンタさんの前と話し方変わるよな。」

「あ〜…気づいた?ほら、おじいちゃんの前では可愛い孫でいてあげたいじゃん?あっちの方がいい?」

「いや、今の方が気楽だしアカらしいと思うよ。」

(最初に会った時は今の話し方だったし……)

「――そ、そう?なら、これでいくね!」


アカは少し照れ臭そうな表情を見せていた。

2人は話しながら歩いた。


「…これからだけど。」

「うん!どーすんの?」

「決めてない。」

「――え?」

「だって、手掛かりもねーし。とりあえず色んな場所に行って聞き込みかな…と。」

「シキってこう…行き当たりばったりというか…。」

「悪いかよ!」

「別に〜。じゃあさ、キャンバスの街って言われてる所に行こうよ!」

「何だそれ?」

「ん〜ほら、思い出を残すキャンバスがあるじゃん?知らない?」


シキはゴルドーのキャンバスを思い出した。


「――あ!」

「知ってるみたいだね。思い出を色に乗せてキャンバスに映すやつだよ!あれの名産地。」

「…そうか。イロの色を奪ったキャンバスのヒントになるかも知れない。」

「まぁ、市販のキャンバスは色を奪ったりできないけど、何かのヒントは得られるかもしれないじゃん。」

「そうだな。そこに行こう。」


この世界には思い出を残すキャンバスがある。

とても高価だが、そのキャンバスに色を流し込むと

その人の思い出が映像のように残される。

シキとアカはそのキャンバスの名産地――ハンプという街に向かうことにした。


「そーいえば、アカの色って何なんだ?試験の時に使ったって言ってただろ?」

「ふふん。知りたいかね?」

「……いや、別にそこまで」

「いいだろう。教えてしんぜよう!」

「いや、別にいいって…」


アカは手をシキに向けて伸ばした。

パンッと弾ける音と共に、手の甲で小さな爆発が起こった。


「これが、あたしの色。ほら、セキ流護身術って投げが基本になるでしょ?だから、それの補助としてイメージしていったらこうなったのさ!」

「……なるほど。それで勢いをつけて、投げる力を増やしてるのか。」

「そーなの!これにたどり着いた時、自分で天才かと思ったね。」

「――なぁ、色を使うってどんな感覚なんだ?」

「ん〜そうだねぇ…。体の中を流れる力を外に押し出すと自分のイメージと重なって、発現するって感じかな〜。――ほら、火の玉投げた強盗いたじゃん?あれとかボール投げからイメージしてたりするんじゃないかな?」

「イメージがあればできるのか?」

「いや、もちろん努力は必要だよ?何度も試して、慣れていくって感じかな。」

「……なるほどな。俺も色があればなぁ。」

「――?シキも色自体はあるよ?」

「え?」

「あ、いや、色っていうか体の中を流れる色――気とか魔力とか言ったりもするけど、それ自体はみんな持ってるからね。」

「……じゃあ、俺も何か発現できるのか?」

「んー……それは難しいんだ。ほら、色見式ででた色が適性色になるから、私なら赤だったから火――爆発を起こせるわけで…。色を持ってないと気はそのまま出ちゃうから、風が吹くみたいな感じになるんだよね。」

「…そうなのか。アカはよく知ってるな。」

「まぁ、伊達にセキ護身術の家に生まれてないからね。…でも、ほら今後色が出たらシキもできるようになるかも!」


シキは希望が見えた。今後、色を獲得できれば、さらにイロを守れるようになるかもしれないと――

そんな話をしながら歩いているうちに、日が暮れてきた。


「ハンプまではまだ距離があるねー。明日には着くと思うけど……」

「今日はここら辺で野宿するか。」

「う〜ん。仕方ないね。」


2人は適当な木の下に荷物を置き、アカが少しだけ持ってきていた食料を分けて夕食をとった。

夕食を終え、しばらくしてアカがつぶやいた。


「……じゃあ、シキ。そろそろしよっか?」

「――は?」


アカは立ち上がってシキに近づいて来る。

シキは戸惑った。何の話かわからなかった。


「――ほら」


アカがシキに手を差し伸べる。

シキは戸惑ったまま、その手をとった。


「えいっ!」


シキはアカの足元で綺麗な星空を見ていた。


「油断してるから、投げられるんだよ!さ、組み手始めるよ!」

「――あ、あぁ、組み手か。そうだよな。」

「何か、別のこと考えてたでしょ?」


アカが笑って言った。


「……始めよう。」


シキとアカはしばらく組み手を行った。そして、疲れ果てて眠りについた――


翌日の昼頃に2人はハンプに到着した。

次回は

6月28日(月)21時

投稿です。


ぜひ、お楽しみください♪

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