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キャンバスメモリアル  作者: tom
第1章 旅立ち
10/33

第10話 ブルの気持ち


――港でシキとルフラが別れの挨拶をしていた。


「では、ここでお別れですね。健闘を祈ります。」

「おう。俺が、イロの目を覚ましてやるよ。」

「……期待していますね。」

「じゃーな。ブル。お前も頑張れよ。」


シキがブルに声をかけた。


「……」

「何だよ。無愛想な奴だな。」

「――イロは俺が守る。」

「は?」

「イロは俺が守る。」

「俺が守るって、お前まだ騎士団でもないだろ。」

「イロを守るために、騎士団を希望したんだ。」

「そうか。まぁ、無理すんなよ?」


ブルは肩を震わせて言った。


「お前のそういうところが、嫌いだ…」

「何だよ急に。嫌いなことぐらい知ってるよ。」

「違うっ!色無しのくせに偉そうにしやがって…色無しのくせに努力して…」

「何だそれ、バカにしてんのか?」

「心配なんだよ!強いって言ったって、お前は色が無いんだぞ?1人でどうするつもりなんだよ。」

「……」


ブルは昔のシキを知っている。

だからこそ色無しとわかっても、変わらないシキを心配していた。


「……そうか。心配してくれてたのか。色無しだから嫌われたのかと思ってたよ。」

「……何て言えばいいのか、わからなかったんだよ。色見式の後――何を言っても嫌味になりそうで…」

「ブル…俺は、イロを目覚めさせる為に行く。お前はイロのそばにいてやってくれ。もし目を覚ました時、知らない奴ばっかじゃ寂しいだろ。」

「上から言うんじゃねえよ。お前に言われなくても、そのために来たんだ。」

「そうか…よろしく頼む。」

「任せろ。」


シキはその場から旅立っていった。

ルフラが、ブルに声をかけた。


「ブル、君は優しいのですね。」

「……いえ、あいつが1人で頑張ってる時に、俺は何もできませんでした。」

「そう思えることが優しいのです。」

「……」

「でも、優しいだけでは騎士団に入れませんよ。王都まではまだかかります。それまで、修行ですね。」

「……はい。」


ブルはスッキリとした気分だった。

シキとまた昔みたいに戻れる気がしていた――

次回は

6月16日(水) 21時

に投稿します。


すみません…

お恥ずかしいことに

キャンパスと書いてましたが、キャンバスです。

訂正しています…


次回からはまた、新しい場面に入ります。

また、お楽しみください♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんだかじーんとしました。 男の子の不器用だけど強い絆、友情を感じました。 2人の少年の成長が楽しみです。
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