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私の異世界妄想劇  作者: Trifle
序章
7/14

マリーゴールドの秘密

 一通り回復魔法についての話が済んだところで、一応初めましてだったので簡単な自己紹介をした。ほげ先輩は大学院で生体魔法物理学の分野で研究していたらしい。私には詳しいことはわからないけれど、どうやらそのおかげで魔法生物の生成魔法あ得意なようだ。そして今は25歳で同い年らしい。といってもこの世界には1年先に来てるのでやはりほげ先輩は先輩である。ということにしたので呼び方は変えるつもりはない。

 ほげ先輩が多用するほげ魔法はやっぱり日本のプログラミング知識から来ていたらしい。実験用のプログラムを自分で作ってからというもの趣味で結構やっていたらしい。


 それはともかく、回復魔法によって回復したほげ先輩と私たちはは退院したその足で王城まで出向いた。

「勇者『本藤玄太』よ。よくぞ復活なされた。さて、どのように復活されたのか伺ってもよいかの?」

「大した話じゃないよー。一度意思の力を全部複製した私の体に移動させて、本体に回復魔法をかけてまた石の力を本体に戻しただけ。勇者が治癒魔法の効果がないのは異世界から持ってきた意思の力のせいみたいだね。」

「なるほど、それは興味深い話じゃのう。そして、おぬしのことじゃ話はそれで終わりじゃなかろう?」

 え、すぐ終わると思ってお供したのに、これだと長くなりそうだ。早く帰って試したい魔法があるのだけれどなぁ。


「これは笹井さんと琢磨君も聞いておいた方がいいと思うよ。もしかしたら魔法についてもっと深く教えてもらえる人が見つかるかもしれないしね。」

「本当ですか!その人は誰なんですか!?」

「琢磨君それ騙されてるからね。その人を見つけてほげ先輩が連れてくればいい話なんだから、私たちに聞かせたってことはその人を見つけるもしくは連れ出すのはほげ先輩一人でできない厄介な話なんだよ。」

「そ、それでも僕はその人に会ってみたいです!会うためには力を貸します!」

 琢磨君はほんと素直でいい子だなぁ。それだけに私はうがった言い方しておかないとね。


「琢磨君は素直でよろしー。笹井さんはひねくれすぎかなー。ま、二人の力を貸してほしいのは事実だよ。それで、その人ってのは1人目の勇者だよ。行方不明ってことになってるけど、生きてるのは知ってるでしょ?王様。」

「「えええええ!!」」

 アリスちゃんと琢磨君が盛大に驚いた。


「うむ。勇者『甲高鈴子』は確実に生きておる。それもこの街のどこかにおる。しかし、どこにいるかは全く分からないのじゃ。未だに彼女が前々から行っていた外壁の補修、新しい食材、料理の開発、その他技術の提供が行われているようじゃ。」

「なんで甲高さんを探さないのですか?1人目の勇者はとても優秀で強かったと聞いております。特に今はただでさえ戦力不足なのですから必要なはずです。」

 琢磨君の疑問は当然のものだ。王様はなんで探さないのだろうか。


「それはできないからじゃ。この街の人間は勇者『甲高鈴子』を探してはならない。また、見ても気づかないように意思の力によって干渉されているのじゃよ。これは本人が干渉する前に余に言っておったことなので確実であろう。それを言った後に目の前から見えなくなってしもうたわ。」

「なるほど。では、私たちが独自で探す分には問題ないということですね?」

「ああ、問題ない。だが、街の人間は私を含めて力になってやれん。申し訳ないことじゃがな。」

「いえ、お気になさらず。では、私たちは失礼します。」

 ほげ先輩が仕切って私たちは屋敷へと戻った。


「本藤先輩、目星はついてるんですか?」

「私も気になってました!どこにいるかわかるんですか!?」

 二人は興味津々だ。ここは私も聞いておこう。

「この屋敷のどこにいるんですか?」

「まったく、笹井さんはそこに気づくとはすごいなー。」

「勇者様はこの屋敷にいらっしゃるんですか!?」

 屋敷にいるってのは外に出なくて済むから希望としてそういっただけなんだけどね。それにしても、アリスちゃんがすごい勢いでほげ先輩に迫っている。すごい顔が近い。琢磨君がうらやましそうにしてる。


「うん、そうだよ。そして、探すのはアリスちゃん自身なんだよ。」

「私だってこの街の人は探せないって王様が・・・」

「ううん、アリスちゃんは自分の意思の力でその干渉は上書きしちゃってるからばっちり探せるよ。そして探す力は俺たちが与えてあげよー」

 それを聞いてアリスちゃんの顔が引きつった。意思の力を分け与えられたのはアリスちゃんにとってあまりいいことじゃないらしい。

「アリス、ほかの二人が変なように意思の力を分けた時のために僕が補正するから安心して。」

 そんな琢磨君の失礼な言葉で決心したようだ。それならやっぱり、捜索ってことで私はわんちゃんにしようかな。そして、アリスちゃんの姿が光り輝き犬耳の黒装束となった。忍者である。犬耳くのいちといったところかな。

「私はもう自分のことを見ません。早く琢磨君お願いします。なんか耳が4つある気がしますけど気にしません。」

 するとアリスちゃんが元の姿に戻った。琢磨君が戻せるように付加効果を与えたようだ。

「これでアリスは好きな時に忍者服を着たり、犬耳をつけたりすることができるようになったよ。に会ってるから気にすることないと思うけどなー。」

「そ、それならたまに変身してみます・・・」


 アリスちゃんは女神モードになることを変身と呼んでいる。まぁ確かにその通りだからいいか。

「いやぁ、アリスちゃんの忍者姿もいいねー。似合うと思ったんだよー。笹井さんなら犬耳つけると思ったからこっち選んでよかったよー。」

「はっはっは。私はわかりやすさを追求してますからね!」

「私は着せ替え人形じゃありませーん!」

「とにかく、早く一人目の勇者を探しましょうよ・・・」

私は犬派です!なので犬耳なのです!(ぇ

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