表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の異世界妄想劇  作者: Trifle
序章
3/14

魔法の講義 午後の部

初日はここまで投稿しますが、これからは不定期となると思います。

できれば1週間に1話は投稿したいと思います。

 その後、お昼を挟んで私と琢磨君は再度魔法のお勉強を始めた。

「さて、さっきは意思の力の説明をしたので、今度は想像力について話すね。」

 もはや、敬語がなくなっている琢磨君であった。よかったよかった。

「何をニコニコしてるのかな?もう魔法の説明始めるから真面目に聞いてね。」

「はーい」

 だけど、私は笑顔をやめない。そして、ニコニコしてるって目が悪いのによく気付いたな。


「魔法を使うときは魔素を使って物質に作用させるときのイメージするのだけど、想像力はこれのことだね。午前中にま、誠がコップとサイダーを作っていたからそれで説明すね。」

 私のことも下の名前で呼ぶようになってくれたけど、慣れてないから照れていて微笑しいそれに友達認定してくれてうれしいなぁ。にまにま。


 にまにまに気づいたらしくちょっと大きな声で気持ちを切り替えて琢磨君が説明をする。

「んで!コップとサイダーを作るのにコップを作ってサイダーを作るって漠然に最終形だけをイメージしても作るのには時間がかかる。それは最終形のイメージに合わせて意思の力によって反応した魔素が最適化演算して物質の構成をしてるからその分時間がかかる。これを物質はこれを使ってこの形に結合して、さらにサイダーを材料となる物質をどのように混ぜるって一連の流れをイメージすると同じ意思の力でも最適化演算に裂かれる魔素が減って物質を作る魔素が増えるから早くできるようになるよ。ちょっとやってごらん。」


 そうかそうかー。うん、なんとなくそうだと思ってたよ。

「ごめん、さっきそれでやった。でも、これって一連の流れ、プロセスをイメージするだけで完成形作るのってプログラミングっぽくて面白いねー。実は「コップ作成プログラム実行!」とか言って作った方が早いとか?」

「そうだよ。それがいわゆる詠唱だね。詠唱にはその言葉にプロセスを覚えさせておくことで格段に早くなるんだ。一般の人たちはそのプロセスを全部言ったり神への祈りとか混じって詠唱長くしてるけど、実際はプロセスの定義付けしたものなら何でもいいんだよね。」


 実は私、召喚前はそれなりにシステムの設計とかしてプログラム作ってたからちょっと作る楽しみできたかも。

「先輩なんかは『ほげ』とか『ほげほげ』とかでやってるらしいしねー。まったく意味わからないけど、ちゃんと魔法が現れるから不思議だったよ。しかも同じ『ほげ』でも大文字とか小文字でかわるんだーって言ってたから何でもありだよ。」

 なるほど。作ったプログラムの名前が『ほげ』と読めるなら聞いた相手にも伝わらないし解読も不能。これは強いな。


「ちなみに、叫ばなくても念じるだけでいいから名前から魔法がばれるとか気にしなくていいんだよ。」

 あ、先輩ダメな人だ。きっとどういうプロセスで魔法使ってるか聞いてもよくわからないことなってるんだろうな。それが先輩とは琢磨君頑張ったね。

「それは苦労したね。」

「なんかすごい察せられた気がする。ありがとう。先輩の魔法構築手順の説明聞いても全然ぴんと来ないからオリジナルで全部作ったんだよね、僕・・・」

 やっぱりそうだった。


「じゃあ、実際に魔法を使ってみようか。」

 そこで私たちは屋敷にある地下訓練場に行った。あ、アリスちゃんが遠くから見てる。きっと目の悪い琢磨君を心配して見に来たんだなぁ。よし、琢磨君の守護天使に任命しよう。


「あれ、アリス?」

琢磨君がいきなりアリスちゃんの存在に気づいた。あれ、まさか。

「アリスちゃんなら向こうにいるよ。結構遠くにいるんだけどよく気付いたねー。」

「うん、なんだかアリスの気配が強く感じられるようになってね。」

「へー、そうなんだ。なんでだろうなー。」

いや、わかってるよ。俺のせいって。って目の前にアリスちゃんがいる!移動速度はやっ!


「笹井さん!あなた何かしましたね!?」

真面目な顔をしてもかわいいアリスちゃんがこっちを見てる。そして、琢磨君そんな悲しい顔しないで、大丈夫だから。

「え、な、なんのことかなー」

「とぼけても無駄です。これ見てください!」

するとまじ天使だったアリスちゃんの背中に天使の羽が生えていた。意思の力ってのは人体にまで影響及ぼしちゃうのか。


「まじアリスちゃん天使だったのか。」

「んなわけないでしょうに!前に勇者さんを誘惑してからかって子にちっちゃな黒い羽が生えたことがあるそうです。そしてそれは勇者さんのせいだったそうですよ。」

あー、小悪魔だったんだねー。その子は。

「大丈夫、アリスちゃんは天使だから!」

「よくわからないこと言わないでください!治してくださいよー!」

「多分俺にはそれできないなー。」

 と、傍らで茫然自失といった感じになっている琢磨君を見る。


「琢磨さんが治してくれるのですか?」

「あ、はい!治します!」

 すごい。即答だ。ただ、人間に戻すんじゃだめだぞ。わかってるのかな。

「琢磨君それでどうやって治すかわかってる?」

「わ、わかってるよ!」

 するとアリスちゃんが光輝いた。そしてその光はすぐ収束した。なんだかさっきより気配というのか強くなった気がするが、見た目は変わらない。

「羽、なくなってないんですが・・・」

 あぁ、アリスちゃんが涙目になってきてるよ。でも、たぶん成功してるなこれさすが琢磨君はわかる子である。

「だ、大丈夫だよ!羽をたたもうとしてごらん。」

「うん、やってみる。」

 いきなり生えた羽なのにアリスちゃん上手にたたむなぁと感心して見てたら、パッと羽が消えた。

「ほらね、消えたでしょ?」

「ありがとう!琢磨君!!」

 泣きじゃくるアリスちゃんが抱き着いて琢磨君はびっくりしてるけど嬉しそうだ。よかったよかった。

あれ、魔法の練習してないや。独りで魔法構築していろいろ試してみるか。

登場2話目にしてマジ天使になるアリスちゃんはさすがである。

ちなみに私におじさん言われた王様は実は靴下と枕が大変に匂うそうになったそうな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ