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銀の救世主  作者: Lyuk@
出会い
13/15

        12 合同演習5


「氷の末裔、ナノア・タリスよ。我の声に答えその力を我の剣に宿せ。

 フィンブル・フロート!!」


 ルキが呪文を唱えると、ルキの剣の周りに光が集まり、青い光を放った。

 そして、一瞬で訓練場の空気が凍った。

 

 さぶ、と誰かの大きな独り言が聞こえた。


「ルキの本気、見るのいつぶりかしら? やっと、本気、出してくれたのね」


「ああ、君にあそこまで言われたら手は抜けないよ。さあ、行くよ」


 ルキが凍る剣を構えた。リリーナも剣を構える。


 空気が冷たくなったと思うと、ルキがリリーナに斬りかかっていた。

 リリーナはそれを剣で受け止める。


 氷と炎がぶつかって、訓練場いっぱいに音が響いた。


 リリーナの剣は、ルキの剣を溶かしながら飲み込んでいく。


 訓練場にいる騎士たちは、だれもがリリーナの勝ちだと思ったとき――


 そう思っていない人物が、一人だけいた。


 リリーナだ。


 顔をしかめるリリーナを見て、口の端を持ち上げたルキが一言つぶやいた。


「……喰らえ」


 すると、ルキの剣にまた光が集まりだし、一瞬まばゆい光が放たれた。

 ルキの剣は青白く光り、その光はリリーナの剣を包み込んだ。

 光はリリーナの魔力を奪っていく。


「……っく……」


 リリーナが顔を歪ませ辛そうな声を上げる。


 それでもルキは力を弱めず、リリーナとの距離を詰めた。

 そのとき、ルキの剣はリリーナの剣の魔力をほとんど吸い取っていた。


 リリーナの意識は朦朧とし、息が荒くなる。


 やばいと感じたルキは、自身の剣を引いた。


 魔力が枯渇しているリリーナは、目の前が白くなるのを感じていた。


 ――私、負けたのか……。やっぱりルキには敵わないな……


 足元がふらつく。地面が近づいてきた。


 急いで手をつこうとするが、激しく戦った後のため反応が遅れた。

 

 やばい、ぶつかる――……!!


 ぎゅっと目をつぶって痛みを待ったが、硬い地面とは違う柔らかく、それでいてしっかりとした何かが頬にあたった。


 少し目を開いてみると、瞳に見覚えのある服が映った。


 見上げると、鼻と鼻がぶつかるほどの至近距離に、ルキの顔があった。


「……!?」


 リリーナが声にならない悲鳴を上げた。

 急いでルキから離れた。

 顔は真っ赤に染まっている。


「リリーナ、大丈夫かい?」


 ルキが顔を覗き込んでくる。

 その問いにリリーナは首を縦に振ってこたえた。


「大、丈夫よ。ごめんなさい、倒れたりして。かばってくれてありがとう」


 リリーナはルキに頭を下げた。


「私の、負けよ」


 ルキは目を細めて笑った。




   

ちょっと長めかな…と思います。


お待たせしてすみませんっ!!

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