11 合同演習4
リリーナとルキ、二人は剣を抜いた。
二人の周りには騎士たちが一定の距離を取って二人を見つめていた。
「いくよ、リリーナ」
「ええ、どうぞ」
ルキが地面を蹴った。
一気に距離を詰め、リリーナに斬りかかった。
リリーナはそれを剣で受け止め、弾き返した。
二人はまた距離を取る。
今度はリリーナから一気にルキに近づいた。
そして突きをルキにかます。
ルキはそれを間一髪で避け、リリーナの腹にみねうちした。
「うっ」
リリーナは腹を抱えてうずくまった。
ギャラリーからは驚きの声と歓声が聞こえる。
しかしまだ、リリーナはあきらめていなかった。
剣を杖代わりにして立ち上がり、ルキを睨みつけた。
「……まだ、負けてない」
リリーナは剣を構えなおした。
「……ナータル・ミミラ。炎よ、剣に宿れ」
そうリリーナがつぶやいた途端、リリーナの剣が燃え上がった。
リリーナは、ただ剣を操るだけの剣士ではなく、魔法をも操る魔法剣士なのだ。
「本気だね、リリーナ」
ルキの問いには答えず、リリーナは剣を振りかざした。
「燃えろ」
リリーナの剣をルキは間一髪受け止める。
「ルキ」
リリーナがルキを呼ぶ。
「なんだい?」
「本気を出して」
「え?」
「ルキはいつも本気を出していない。この前だってそう。ルキ、あなたわざと負けたでしょう?」
リリーナはルキを見つめる。その目は潤んでいて、魅惑的にルキを問い詰める。
「リリーナ……」
ルキは思わずリリーナを抱きしめてしまいそうになる。
しかしすぐ我に返り、にやりと笑った。
「ああ、そうするよ」
ルキは静かに目を閉じた。
リリーナはルキと距離を取り、じっとルキを見つめた。
その目は嬉しそうに輝いていた。
次、ルキさん本気モード!




