第伍話 祖父の家
福岡に到着した。俺は霧島さんに「俺の実家に行く前に霧島さんの友達のお墓参りに行きませんか?」そう聞いてみた。「いいの?元々九条君の用事じゃん」そう言い返してきた。俺は「妖術師ってことは夜守ヶ原の墓地じゃないですか?祖父の墓もそこにあるので」と、言った。「そうなの、じゃ行ってもいい?」霧島さんは俺に言ってきた。「いいですよ。元々俺が行こうって誘ったんですし、それに、祖父の墓には行こうと思ってたんです」笑顔でそう言い返した。俺たちは夜守ヶ原の墓地に向かった。
墓地に着いた。祖父の葬式の後にも来たけど、やっぱり墓の数が多い。雰囲気は少し暗く、線香の匂いが少しする。まず、俺たちは霧島さんの友達のお墓に行くことにした。墓石には月詠と、書いてあった。霧島さんは墓石の前で「月詠、久しぶり。私強くなったかな?今は東京で妖術師をやってるの。ごめんね葬式にも出れなくて。こんな私だけど天国から見守っててね」少し目に涙を浮かべながら墓石に向かって言った。「九条君ありがとう。実は私襲われた後精神がおかしくなっちゃって、葬式にも出れずに東京に行ったから。お別れも言えてなかったの。だからありがとう」泣きながら言ってきた。俺は何故か反射的に霧島さんを抱きしめていた。霧島さんは泣き止むと「九条君、やっぱり優しいね。私ちょっと好きになっちゃったかも」少し冗談っぽく言ってきた。「じゃあ、今度は君の番だよ」俺は祖父の墓の前に来た。「じいちゃん。俺妖術師になる。だから俺を守ってくれ」そう言った。じゃあ霧島さん、祖父の家に行きますか。
祖父の家に着いた。今は誰も住んでない。祖母は祖父が亡くなる前に病気で亡くなっていた。一応こっちにいる親戚に管理はお願いしているのでそんなに昔と変わっていないように見えた。俺は母から親戚に連絡しとくからと言われていた。「玄真くん?」後ろから声をかけられた。それは親戚のおばさんだった。「お母さんから話は聞いてるよ。はい、これ鍵。帰る時に返しに来てね」俺は「ありがとうございます」と、言うと、親戚のおばさんは帰っていった。俺と霧島さんは鍵を開けて家の中に入った。居間に入ると俺は霧島さんに「とりあえずここで休んでてください」そう言った。「九条君は?」そう尋ねられたので俺は「とりあえず色々探してみます」
俺は家のまとめてあった色々なダンボールを開いて中に入っている書物を漁った。その中には色々な妖術の本や妖怪の図鑑などがあった。しかし、俺の求めている『変』の妖術についての本は何も見つからなかった。探してる途中、「九条君、今日はここに泊まりかなぁ?」霧島さんが聞いてきたので「そうですね」と返答した。「じゃあ、ちょっと買い物行ってくるよ。夕飯食べるでしょ?」俺は「はい」と、答えた。霧島さんが買い物に出た後俺は廊下で不思議な箇所を見つけた。そこは歩くと下に空洞があるかの如く少し足音が響く。そういえば祖父の部屋に刀が置いてあって、絶対刀を持たないように言われていた事を思い出した。祖父の部屋に行って刀を持ってみると、何かが軋む音がしてさっきの箇所に戻ると、その箇所が開いていてそこには地下に続く階段があった。階段を降りるとそこには部屋があった。
第伍話完




