第肆話 霧島さんの過去
俺の亡くなった祖父の家は福岡県にある。ここは東京都だから行く方法はいくつかある。親に事情を話して翌日の飛行機を予約してもらった。翌日空港に行くとそこには霧島さんがいた。「おはよー、今日はよろしくね」霧島さんは俺を見つけるとそう言ってきた。俺は慌てて「なんでいるんですか?」と、尋ねた。「天城から話聞いて、天城が一応ついて行ってくれって言ってきたから来たの」霧島さんはそう言った。俺と霧島さんは搭乗ゲートに行って飛行機に乗り込んだ。
飛行機の中で霧島さんは俺に話し始めた。「私実は出身は福岡なの。それで昔は福岡で妖術師をやっていたの。だから多分天城は私について行けって言ったんだと思う。でも、本当は行きたくないんだけどね」話している間霧島さんはいつもの明るさがなく少し暗かった。俺は少し心配になったので「霧島さん、今日なんか体調悪いですか?」軽めに言ってみた。「体調悪そうに見えた?別に悪くないよ、、、」やっぱり霧島さんの発言は少し暗かった。「何か福岡に悪い思い出もありました?俺でよければ聞きますよ」霧島さんを見て言った。「九条君、優しいね、君、学校でモテたりすんの?」多分無理矢理明るい声にして言ってきた。「別にそんなモテませんけど、そんな事よりやっぱり今日霧島さんおかしいです。何があるなら言ってください」俺は真剣な声で言った。「隠してても、どうせ福岡に着けば多分分かるか。いいよ、教えてあげる。これは天城には内緒ね。これは私が福岡で妖術師をやってた時の話し。確かあれは3月の卒業式シーズンの夜だったかな。私は、友達の妖術師と、見回りで夜道を歩いていたの。その日は満月で、私と友達はいつも通り巡回していた。でも、、、日付が変わるぐらいの時間に突然男の人に声をかけられたの。後ろを振り返ると友達の悲鳴が聞こえた」俺は少し霧島さんがパニックになっているように見えたので「霧島さん、大丈夫ですか?」と、反射的に言っていた。「大丈夫、続けるね。悲鳴が聞こえて隣を見ると、友達が血を流していた。私はその瞬間分かった。話しかけてきたのは妖怪だと。だから私は雷牙犬を召喚して倒そうと思った。でも、召喚した瞬間私は飛ばされて、建物に背中を打ちつけていた。私は少し意識がなくなっていって、死ぬと思った。でも、誰かが助けに来てくれた。目が覚めた後で聞いた話なんだけど、助けてくれたのは師匠と斑鳩って言う妖術師だったらしいの。それと同時に、私の友達は亡くなった事を伝えられた。その後、私は、強くなりたくて、師匠に弟子入りした。そして今に至るの。あぁ久しぶりに思い出しちゃったな、九条君責任とってよ」少し泣きながら俺に言ってきた。俺は霧島さんが泣いているという事より、斑鳩という名前が出てきたことに驚いた。「霧島さん、それって何年前ぐらいの話ですか?」そう尋ねた。「えーと3年前くらいかな」涙を拭きながら言った。「斑鳩は何歳ぐらいでした?」俺は自分の憶測があっているか確認したくて、食い気味で聞いた。「たしか、師匠のちょっと上ぐらいに見えたから、多分当時六十歳ぐらいかな」霧島さんは少し悩んで言った。俺は「多分それ俺の祖父です。俺が妖怪について聞いていた祖父は母方の祖父で、母の旧姓は斑鳩なんです」俺は憶測が確証に変わったのでそう大きな声で言っていた。
第肆話完




