第26話 教訓
「天城、鷹宮お前らは指を咥えて見てろ。俺だけで十分だ」
天城さんと鷹宮さんが到着すると神無月さんはそう言った。
『妖術発動!捌の型影撃斬』
突然、神無月さんの姿が消えた。
「九条くん、後ろ」
俺は後ろから凄まじい殺気を感じた。
『妖術発動!拾肆の型異変展開』
俺は妖怪の皮膚を自分へ外装させた。
神無月さんの刀が俺に触れたが、傷さえつかなかった。
「やっぱり、妖怪みたいな人間になるんだな『変』は」
『妖術発動!肆の型結符』
白峰さんが近づいてきて符を貼った。
すると、神無月さんの刀から影がなくなった。
俺はチャンスだと思い、
『妖術発動!陸の型獣化』
体を半妖化させ、近接戦闘能力を爆発的に上げる。
俺は神無月さんを殴った。
神無月さんは吹っ飛んで木の幹に打ち付けられた。
すかさず白峰さんが『妖術発動!陸の型影刃』
影の刃を作り、神無月さんの首に突きつける。
「神無月、死亡判定だ」
神無月さんは刀を鞘に戻した。
「おいおい、俺たちがいることを忘れてんじゃねーよ」
鷹宮さんがそう言った。
ただ、そういった瞬間、鷹宮さんも倒れた。
「そちらこそ、私がいることをお忘れなく」
神無月さんの方に全員の注目が向かったうちに、
風爪鷹が、上空高くまで、上り、
鷹宮さんに突進していたのだ。
「ただ、天城さんはさすがですね。天城さんの方にも焔尾狐を向かわせていたのに」
天城さんは焔尾狐の影を踏み、動きを封じていた。
「白峰さん、俺と九条の一対一の対戦で決着をつけても良いですか?」
「神代、九条、どうする?」
「私は九条くんが良いから、それで良いですよ。正直なところ、勝敗はあまり気にしないので」
「白峰さん、やらせてください」
俺はそう言った。
「では、今回のチーム戦の勝敗は天城と九条の一対一で決めるということで。神代、鷹宮の救護を頼む」
「わかりました。九条くん頑張ってね」
俺は今、変相と刀体、異変展開を発動していた。
「九条、来い」
俺は天城さんの背後を狙って走り始めた。
『妖術発動!伍の型影走り(かげはしり)』
天城さんの姿が消えた。
『妖術発動!拾の型影撃』
いつのまにか天城さんが後ろに現れて俺を殴ってきた。
俺は腕で体を覆い天城さんの殴りを受け止めようとした。
腕を刀体しているから天城さんにもダメージが入るはずだ。
ただ、天城さんの拳は俺に触れなかった。
しかし、次の瞬間、俺は吹っ飛ばされた。
俺は近くの木に体を打ち付け気を失った。
俺は目を覚ました。
そこは俺の部屋だった。
隣には神代さんがいた。
「九条くん、大丈夫?」
俺は起き上がった。
ただ、背中が痛くて咄嗟に「いてて」そう言ってしまった。
「無理しないでね」
俺の部屋の扉が開いた。
「九条、動けるなら、一階に来い。今回の修行の反省会を行う」
そう言って白峰さんは俺の部屋を去っていった。
俺は神代さんと一階に降りた。
そこには神無月さん、白峰さん、天城さん、鷹宮さんが待っていた。
そこに座れ。
俺はいつもご飯を食べる時に座っている席に座った。
神代さんも同じように座った。
「今回の修行で各々思ったことがあるだろう。一人ずつ何を思ったか言え」
天城さんは
「やはり連携をとることは重要だと思いました。事実、単騎戦では俺にも及ばない九条が神無月さんを倒せた」
「俺も天城と同意見です」
鷹宮さんは天城さんに続きそう言った。
「私はそうですね。私たち柱は九条くんを軽視していますが、九条くんはおそらく、柱に匹敵する力を秘めていると思います」
「俺はもっと単騎での戦闘力も必要だと思いました」
俺はそう言った。
神無月さんは黙っていた。
「神無月、お前は何を思った」
「加減しすぎた」
そう言って席を立ち屋敷を出ていってしまった。
「はぁ、相変わらずだな。神無月、あいつは昔から負けず嫌いで、一人でなんでもしようとするタイプだった。まぁ、ただ、神無月が手加減してるのも事実だろうな。少し弱すぎた。九条も、今回の件で調子に乗るなよ」
俺は頷いた。
「お前は全員明日も学校だろ。早く寝ろ」
白峰さんにそう言われて俺たちはそれぞれの部屋に戻り寝た。
第26話完




