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妖怪に襲われた俺、実は封印能力持ちでした  作者: 若葉
弍の章 柱との修行
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第16話 肆柱鷹宮焔

 鎮妖連の会議は、静かに、しかし確実に空気を変えた。


 あの場で決まったことは、俺の日常を完全に終わらせる内容だった。


 そしてその中心に、なぜか俺の名前があった。



 鎮妖連の会議で色々なことが決まった。


 まず、東方の伍柱が全て、俺たちが住んでいる屋敷に集結して、妖怪断ち切りに対応するという事だ。


 次に、これが一番俺に関係がある事だが、


 俺を妖怪断ち切りの討伐の中核にするために、


 伍柱が俺に稽古をつけることになった。



 会議から数日後、大学生くらいの男性が屋敷に来た。



「お邪魔しまーす」


 そう言いながら、屋敷に入って来た。



「いやー、久しぶりだね、天城」


 天城さんを見て言った。



「何が久しぶりだ」


「こないだ、お前の所に応援で行っただろ」


 そう返した。



 師匠が部屋から出て来て、


「鷹宮、よく来てくれた」


「今回は協力を頼む」


 そう言うと、



「鳳条さん、お久しぶりです」


 そう返した。



「九条と霧島は初対面だな」


「紹介しよう」


「こいつは、東方肆柱」


鷹宮焔たかみやほむらだ」


「鷹宮、こっちが霧島澪で」


「そっちが九条玄真だ」


「よろしく頼む」


 そう、俺たちに言った。



 鷹宮さんは、


「君が九条君だね」


「多分、天城も」


「結構厳しい指導をしてると思うけど」


「俺も全力でやるから」


「ついてこいよ」


 俺を見て、笑顔で言った。



 俺は、


「よろしくお願いします」


 そう答えた。



「鷹宮、しばらくはここに滞在するのだな」


 師匠がそう聞くと、


「はい」


 そう答えた。



「では、部屋へ案内する」


「着いてこい」


 そう言って、師匠と鷹宮さんは、二階へ登って行った。



「天城さん、鷹宮さんとは知り合いなんですか?」


 俺は、軽く聞いてみた。



「あぁ、知り合いっていうか兄弟子だ」


「ただ、俺が伍柱入れ替わり決戦で」


「俺が勝って、俺が参柱になってから」


「だる絡みしてくる」


 珍しく、結構素直に答えてくれた。



「正直、あいつの指導は結構きついから」


「頑張れよ」


「じゃあ、俺は少し用事があるから出てくる」


 そう言って、屋敷を出て行ってしまった。



 しばらくすると、鷹宮さんが降りて来て、


「あれ、天城はどっか行っちゃった感じ?」


「つまんないなー」


「まぁいいや」


「九条、じゃあさっそく稽古を始めようか」


 俺を見て言った。



「師匠、庭借りていいですか?」


 庭の方に行きながら言った。



「構わない」


 師匠が言うと、気配が変わって、



「じゃあ九条」


「手始めに手合わせをしよう」


「本気でこい」



 俺は鷹宮さんに着いて行って、庭に出た。



「じゃあ、始めようか」


「ほら、かかってこい」



 俺は、


『妖術発動!壱の型変相』



「じゃあ、いきますよ」


 そう言って、鷹宮さんに近づいて、殴ろうとした。



「本気でこいと、言っただろ」


「舐めてんのかよ」


「ちゃんと、自分の力」


「全部使ってこい」



『妖術発動!伍の型結壁けっぺき



 そう言うと、目の前に壁が現れた。


 俺は、壁を壊せると思って殴ったが、壊せなかった。



「『変』は、そんなに弱いのか」


「ほらほら、こいよ」



 俺はムカついて来たので、


 本気で殺しに行くことにした。



『妖術発動!漆の型刃体』


『伍の型変走』



 腕を刃物のように鋭くし、足を強化した。


 俺は、強化した足で走り、


 隙を狙って近づいて、腕で攻撃しようとした。



「お、やっと本気で来てくれた」


「でも、そんな簡単に」


「俺に攻撃を与えられると」


「思わない方がいい」



『妖術発動!拾参の型結刻けっこく



 そう言った瞬間、俺はその場から動けなくなった。



「お前は、これを抜け出せるかな」



「抜け出して、絶対」


「鷹宮さんに一撃与えます」


 そう言った。



 ただ、どうする。


 知らない能力だ。


 変走で強化した足でも、抜け出せない。



――鷹宮焔



 うーん、流石に初手からやりすぎたか?


 ただ、対断ち切り戦の中核にするには、


 これぐらい、なんとかしてもらわないと。



『妖術発動!拾伍の型変鳴』



 九条から、妖怪の咆哮の威圧を感じる。



 しまった。


 威圧で、術が弱まったか。



 割と、こいつ筋はいいな。


 ただ、ちょっと生意気言われたから、


 柱のチカラ、見せてやるか。



『妖術発動!拾伍の型結命止けつめいし



 これで、斬ってくる動きを禁止した。



「九条、まだまだやな」


「今回は、俺の勝ちで」


「終いにさせてもらうぞ」



 九条は、斬ろうとしたまま動きを止め、


 困惑した表情を浮かべている。



「せめて、今から打つ技を」


「受け止めてみろ」



『妖術発動!漆の型結踏けっとう



 結踏が発動し、九条の体が地面に叩きつけられる。


 このまま直撃すれば、大怪我は免れない――



 が、



『妖術発動!玖の型軟体なんたい



 衝撃の直前、九条の体が不自然なほどしなり、


 致命的な力を受け流した。



 あぁ、体を軟体化して、打撃を無効化したか。


 ただ、やっぱりまだ荒削りだな。


 気、失ってるし。



 まぁでも、


 初めての手合わせにしては、上出来だ。



第16話完


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

次回も引き続き更新していく予定です。

感想や評価をいただけると励みになります。

次回もよろしくお願いします。

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