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第10話 能力解放の兆し

「今、何が起こったんですか?」


「妖怪は、どこに行ったんですか?」


 俺は焦って、そう聞いた。


「そうか、九条くん初めてか」


「妖怪の封印を見るのは」


 少し暗い声で霧島さんは言った。


「妖怪は、封印すると消える」


「その後どうなるのかは、分からない」


 霧島さんは雷牙犬と月牙虎を撫でながら、


「じゃあ、帰ろうか」


 そう言った。



 屋敷に戻った後、


「霧島、封印できたか?」


 師匠がそう尋ねた。


 霧島さんは、


「大丈夫ですよ。ちゃんと封印しました」


 と答えた。


「そうか、良かった」


「二人とも、今日は遅いからゆっくり休め」


 そう言われたので、俺と霧島さんは、


「御意」


 と言った。



 部屋に戻って布団に入ると、夜猫が俺の布団に入ってきた。


 俺は撫でながら、


「今日は、良く頑張った。お疲れ様」


 そう声をかけた。



 翌日。


 俺が夜猫と遊んでいると、霧島さんがお昼ご飯ができた事を伝えに来た。


 扉を開けた途端、


「九条くん、どうしたの?」


「何で角が生えてんの?」


 驚いた表情で言ってきた。


「え、何言ってんですか?」


 俺は冗談だと思って、軽く返した。


「え、自分で気づいてない!?」


「ちょっと頭、触ってみ」


 そう言われたので触ってみると、頭に硬くて太い棒のような物に触れた気がした。


「え、えーーー」


「何これ」


「え、何で?」


 俺は慌てて、そう言った。


「これは、なんか変だね」


「師匠に聞きに行こう」


 そう言われて、霧島さんと一緒に師匠のいる部屋に入った。



「師匠」


「九条くんの頭に、角みたいなのが生えてるんだけど」


 そう言うと、


「ちょっと見せろ」


 そう言われたので、俺は師匠に近づいた。


「これは、おそらく『変』の能力が解放され始めているな」


「ただ、完全に解放できていないから」


「能力を制御できていないように見える」


「確か、実家に帰った時に妖術書『変』を見つけたんだったな」


「あと、祖父からの手紙も」


「確か、君の祖父は斑鳩功だったな?」


 俺は、


「はい」


 と答えた。


「今日から、能力解放の修行に関して、私も協力しよう」


 そう言われたので、


「ありがとうございます」


「でも、何で突然、協力してくれる事になったんですか?」


 そう聞き返した。


「実を言うと」


「君の祖父から、もし君が能力を解放する事になって」


「能力を解放する兆しが見えたら」


「君をサポートしてくれと」


「亡くなる前に言われていたんだ」


 そう言って、続けて尋ねてきた。


「君の祖父が妖術師なのは知っているな?」


「はい」


 そう返した。


「君の祖父も『変』の使い手なんだ」


「生前、君の祖父は」


「多分、君が『変』の能力に適性があるだろうと言っていた」


「できる事なら、自分で育てたいが」


「能力の代償で寿命が縮まっていて、そうもいかない」


「だから、私に任せる」


「そう言われた」


「私は、君の祖父から『変』の能力を解放する方法を聞いている」


「だから、君に協力する」


「ここからは、下手にやると命に関わるからだ」


 師匠は、そう俺に言った。



「それなら、なんで最初から協力せずに」


「天城さんに修行を任せたんですか?」


 そう聞くと、


「君の祖父から言われていたんだ」


「覚悟ができて」


「体に何かしらの兆候が出たら、協力してやってくれ」


「それまでは、協力するなと」


 そう返してきた。


「分かりました」


「今日から、お願いします」


 俺は頭を下げて、そう言った。


「あぁ」


「ではまず、能力を制御するところから始める」


「制御するためには」


「『変』の基本の型を覚える必要がある」


「私は『変』の能力者ではないが」


「君の祖父と、長い間共闘した事がある」


「だから、出来ているかどうかは判断できる」


「とりあえず」


「妖術書『変』に載っている基本の型のやり方を見て」


「全て習得しろ」


「ただし、最上位術はやるな」


「あと、最初は自分では感じないが」


「身体の消耗は激しいらしい」


「だから、型の習得の修行は」


「一日一時間までにしろ」


「分かったな?」


 俺は、


「御意」


 そう言った。


「それでは、さっそく今日の修行を始めろ」


 そう言われたので、


「御意」


 と言ってから部屋に戻り、


 実家から持ってきた妖術書『変』を取り出した。


第10話完


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

次回も引き続き更新していく予定です。

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