(3)最近の猫って食べるんですか⁉︎
前回までのあらすじ!
僕の前に突如空から飛来したマカロニ・チーズ・ふんたらからんたら・ネクロノミコン・コルチゾール・すっぺらぎっちょん一号が何だか家まで着いてきて居候になったよ! ちなみにマカロニくんは通称ネコ一号と呼ぶことにしたよ!
これ前書きに書けば良かったけど書き直すのめんどくさいからこのまま投稿するね‼︎‼︎
「ただいま〜」
趣味の散歩から帰ってきて、見慣れた玄関に着いた。最近暑くて、朝方か夕方じゃないと外なんて出れたもんじゃない。暑過ぎて溶けちゃいそうだったけど、ついでに夕飯だけ買ってきた。
は〜あ、とつい溜息を吐いた。いつも「いってきます」とか「ただいま」とかの挨拶は形式的に言うけど、返答がなくて、そっか、と落ち込む。気づくと何だか毎回寂しくなる。ペットでも買おうかなぁ? 例えば、猫とか!
「……ん、猫? なんか、大切なことを忘れているような──ハッ‼︎ そうだった! もう僕、一人じゃなかったんだ!」
『おかえり、ポチ。ご飯にする? お風呂にする? それとも──』
そうだったッ‼︎‼︎ 僕の家にはコイツがいたんだった‼︎ 微塵も嬉しくねェェェ──────‼︎‼︎‼︎
「そこから先は聞きたくないからやめて‼︎」
『なにッ⁉︎ 人間は皆、このフレーズが大好きだというから気を利かせて言ってやったのに⁉︎ 感謝してくれても良いだろうが‼︎』
「嫌だね! 別にそのフレーズを君に言われても気分は上がらないし、チョイスがなんでそれ? 新妻かよ‼︎」
『君じゃない! 略称で呼ぶことは許可したのだ! それくらいちゃんと呼べ、ポチ!』
「higureです‼︎‼︎‼︎ こんな綺麗なブーメラン初めて見たよ‼︎ ネコ一号ね、分かった分かった!」
『それで良いのだ、ハッハッハ!』
「なに笑とんねん……」
せっかく散歩から帰ってきてすごく良い気分だったのに! 家に帰った途端、フルマラソン走り切ったくらいには疲れた‼︎ 最悪だ……。とにかくエアコンの効いた部屋に行こう。せっかく買ってきた冷凍食品が温まっちゃうよ……。
『そういえば、どこに行っていたのだ? 聞いていなかったが』
巻いていたエプロンを器用に解いて僕についてくる。リビングに一歩足を踏み入れると、素晴らしく冷えた空気が出迎えてくれた。
「散歩のついでに晩ご飯を買ってきたんだ。まあ、冷凍のパスタだけど」
『かわいそ』
「うるせえ‼︎‼︎」
いちいち気に障ることを言いやがるヤツだ、全く。超高位生物とか言っていたけど、それは本当なのか……?
なんて考えつつ、手を洗ってうがいをして、買ってきた冷凍のカルボナーラを早速電子レンジにぶち込む。回り出すそれを見ながら、僕はお腹を鳴らした。ホントに美味しいんだこれが‼︎ マジでオススメ‼︎‼︎
チーン、と鳴って止まったレンジ。扉を開けて、用意しておいた皿に載せて、なんやかんやして湯気が立ち上る。ソースというのか分かんないけど、まあ、黄色いヤツが太麺とよく絡んでいて、美味しそう……‼︎
テーブルに運んで、フォークを添えて、僕は座る。手を合わせて、心を込めて言った。
『「いただきます」』
ん? なんか声が重なった気が……。いや、気のせいだと首を振って、フォークに麺を巻いて、口に放る──。
「痛ッッッ⁉︎⁉︎⁉︎」
頭皮に急な痛みが襲った。恐る恐る隣を見てみると──。
『……ふむ。貴様の髪の毛、中々美味だぞ。どれ、もう一本』
「何やってんだぁッ⁉︎⁉︎⁉︎」
手で押しのけるネコ一号の小文字のワイ型の口はいつもと違い、真っ黒に染まっていた。多分きっとこの状態で口が開いているんだと思う。
いや、そんなことよりもだ‼︎‼︎ コイツ、平然と何しやがった⁉︎
『食事だが?』
「なんで今⁉︎⁉︎ というかポテト感覚で抜くな! ハゲるだろうがッッ‼︎‼︎‼︎」
確かにポテトは一本だけじゃ物足りなくて次へ次へと食べてしまうほど魅力的な食べ物だが、これは僕の頭皮にとって最大の危機だ! そんなペースで抜かれたら出会った人全員に「出家するんですか?」って聞かれてしまうに違いない‼︎‼︎ そんなの嫌だぁ!
『え〜。だって〜、ご飯くらい一緒に食べたいじゃない?』
「新妻かッ‼︎‼︎ なに⁉︎ 今日は新妻モードなの⁇ じゃなくて……! そんな簡単に抜かれたらいつか底尽きちゃうんだけど! というか、髪の毛一本で何ヶ月やら何やら言ってなかったけ……?」
開いた口は既に閉じて、いつもの様相に戻っていた。危ない危ない、僕の頭皮は守られた。
『確かに、髪の毛一本で一ヶ月は生きることが可能だ』
「じゃあそんなに食べなくて良いじゃん!」
『じゃあ聞くが、人間は何も食べずに三週間は生存可能らしいな。そこで、貴様は今このカルボナーラを食べたあとに「今日食べたからあと三週間食べなくて良いや!」となるのか? ならんだろ! そういうことだよ』
……これが、ぐうの音も出ないということか。だがしかし! ここで引くわけにもいかない! 何故なら、僕の人生がかかっているから!
「で、でも! ほら、僕が生きていないと困るでしょ? 家主は僕だから。前にもそんなこと言ってた気がするし!」
『まあ……それはそうだな』
よし、揺らいだ!
「だからさ……じゃあこうしよう! 僕は生きてるから、抜け毛とかもあるし、たまに爪も切る。それを食べるってのはどう⁉︎」
『抜け毛? …………あぁ』
尻尾を変化させて手にすると、僕の肩にかけてぽんぽんと叩いてきた。何かと思って顔を見ると、何だか神妙な面持ちをしている、気がする。
「え、なに」
『そういうことか……髪、悩んでたんだな。なら仕方ない。この超高位生物であっても慈悲の心はある。うむ、その大切な生き残りは食べないでおいてやろう』
「いや‼︎‼︎ 別に悩んでるわけじゃなぁぁ〜〜いッッ‼︎‼︎‼︎‼︎」
一体この先、僕の声帯と精神はいつまで息してくれるのでしょうか。
このお話の投稿は久し振りですね! どうも、作者です!
待っていてくれた方、大変申し訳ございませんでしたッ‼︎‼︎ 大変長らくお待たせいたしました。三話です。
今日はなんと世界猫の日らしいですね! なので、どうせなので投稿しました。知ったのが十八時半くらいでしょうか。で、書こうと思って書き始めたのが二十二時半。で、この時間に投稿なので、丸切り一時間で書き上げました。ノリと勢いで書いたので、なんかあれだったらごめんね。
この後書きに何書いてたかも忘れちゃったんですが、まあ同じネームでTwitterやってまして、そこで小説の投稿報告してます。他にも限界ツイートとか下らない呟きしてるので、物好きな方はぜひフォローお願いします! 報酬は僕の機嫌です。機嫌の良い僕のツイートが見れます。
それではまた次回! いつになるかは未定です!