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2章 その8 もう一つの世界

よろしくお願いいたします。

森の中少し開けた場所に、2人の姿が見える

隼人とシスカである。


「…なぁ」


「フム、なにかの?」


「…ここってどこだ?」


「…フム、質問があいまいだな、どこかと言われればここは我が住む世界の筈だが」


「いや、それはそうなんだろうが、そうじゃなくて、今いる場所だよ場所!」


「フム……どこじゃろな?」


「おおぉぉぉい!完全に迷子じゃねぇか!」


そう、2人は迷子であった(棒)


この世界の大陸はゼオン大陸といい

人国、魔国、獣国、エルフ国、ドワーフ国、龍国、吸血国の七つの国で成り立っている。

その一つ運よく?人国の森の中にいるようだが、隼人達はまだ気づいていないようだった…

そんな二人が森をさまよっていると


「ガサガサッ」


!?


「おい何かがいるぞ」


「フム…」


隼人は焦っていた。武器がないのだ。パープファングを倒したときに手にしていた武器がない。シスカに聞いてみたのだが隼人は要領を得なかった。


少し前…

「なぁシスカ、俺の手にあった武器はどうなったんだ?見あたらないんだが?」


「…フム、それはな、今は必要ないからじゃないか?」


???

言葉の意味をそのまま取ると必要な時には具現化する?


「…よくわかんねぇ」


「…フム、まぁよくわからんが必要な時には具現化するということじゃな」


「安直だな!」


実はシスカも依り代と繋がったことなど経験がないため初めてのことなので本人もよく分かっていなかった。感覚としては何となくいつでも具現化しようと思えば出来るとは思っているのだが。不思議に思うこともある、なぜ隼人にはその感覚がないのだろうかと。

これの意味することはいったい…


「ガサガサッ」


!?


「ガサガサガサガサッ」


!!??


「ガサガサガサガサガサガサッ」


「ってしつけーー!」


「……………ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!!!バンッ!バンッ!」


奥の茂みが恐ろしい速さで前後左右に荒ぶっている。

若干違う音も混じっているが…

気に入らなかったのか怒ったようだ


「ごっゴメンナサイ」

隼人は思わず謝ってしまう


謝罪されたことで落ち着いたのか茂みの揺れが収まる。



「………えぇー」

俺が悪いの?ねえ?悪いの?

気が抜ける感じがしたが、シスカに事前にこの世界には魔物が存在することは聞いていたので魔物が出てくるかもしれないので注意深く茂みの奥を見据える。


「…ふぅ、気が済んだぁ!ところでびっくりしたかい?」


ガザゴソしながら出てくる人を見たところ人間で女性だ。赤みがかった髪に少し切れ長な目、背は自分より少し低いぐらい。見た目は美人に入る容姿で愛想がよさそうに見えるが、革製の胸当てをし腰には剣が装備されている。隼人の中では冒険者のように見える。

隼人は少し戸惑いながらその女性に尋ねる。


「で、何やってたんですか?」

言葉通じるかな?と一瞬思ったが、シスカと会話は出来ているし向こうが言っている言葉が分かるから大丈夫だと思うけど…


「んっ嫌がらせ!」


「…くっ」

落ち着け俺!日本で俺の周りもこの世界もこんなやつばっかりなのか?いや早まるな俺!まだだ、まだ決まったわけじゃない!


「ってやり過ぎた感があるけど面白かったからさぁ…ぷぷぷ…ビビってたし…ケラケラ」

まだ…だ…まだ我慢…だ!シスカも何か言えよ…

そう思い後ろを振り向く


「プークスクス」


……プチッ

「ウガアアアアアアアアアア」

隼人は壊れた(棒)


何やらシスカとその女性は意気があったのか、いえぇ~い、などとぬかしながらハイタッチしていた…


「いや~ごめんね」

「フム、済まなかったなハヤト」

二人はそう言ったあと女性が隼人達に話しかけてくる


「ところでこんな所で何してたの?」


とっさに隼人は目をそらす

言えない…ていうか言えるか!さっきの調子であれだぞ、迷っていたなんて言った日にゃ…おそろしい…恐ろしくてとても言えん!!!




「フム、何やら迷ったみたいでな。」


ぎぁああああああああああああああああああああ


「ぶふぉっ!!……んんんんんゲラゲラゲラゲラ!!!バンッ!バンッ!ヒーくるひぃ」


終わった…




閑話休題


「いや~ハヤトだっけ?君は私を笑い殺すきか?」


「……」


隼人は完全にへそ曲げていた(笑)


流石にシスカもまずいと思ったのか何とか隼人のご機嫌をとり、まともに話ができるようになるまで時間が掛かったのは言うまではないが。


「改めて、私はアウラ、冒険者をしているんだ。」


「……隼人」 プイッ

「フム、シスカじゃ」


「あははぁ…まぁまぁ機嫌なおしてよ。笑っちゃったのは悪かったって、でも迷うってまた面白いことを言うね君達、あそこを見てごらんよ。」


二人はアウラの指さす方向を見ると道のような所が見える…


「あっあれってまさか!」


「そうそのまさか。もう気づいたと思うけど街道だよ」


ピシッ

隼人は固まった…


ピシッ

シスカも固まった…


「おーい、聞こえているかい?」

反応が無いただの方向音痴?のようだ……


次回も少しでも楽しんでいただけるよう心掛けて執筆します。

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