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その5 現実ではない何か

よろしくお願いいたします。



しばらく歩いていた3人だが、一向に沙夜が追いついてこない。流石に遅いんじゃないかと思っていた。


「俺、ちょっと戻って見てくるわ。妃奈、猛は先に帰ってくれ」


「そだな流石にちょっと遅いか、分かった妃奈先に行こう」

猛の言葉にそうねっといい妃奈も同意しまた明日ねっと返し帰っていく。


隼人は嫌な予感がしていた。何かがあったんじゃないのか?一人で行かせたのはまずかったんじゃ?待っていればよかったんじゃ?普段ならそこまでの心配しないのだろうが隼人は連日の事件のこともあり一気に寒気を覚える。焦る感情を抑えとにかく全力で走って学校へ戻った。


ふと、違和感に気づく…


静まり返った学校、だがおかしい、まだそんなに遅い時間じゃない、まだ先生達も居るはずなのに静かすぎる。そう静かすぎるのだ、まるで人を寄せ付けない「何かが」あるかのように。

隼人の額に嫌な汗が垂れる…心臓の鼓動も早くなる。必死に考える。何がおかしい、沙夜はどこに行った?まずは教室に向かおうとした瞬間


「きゃあぁぁぁぁ」


悲鳴が聞こえる!


「!!」

隼人は間違えであってほしいと思ったが心臓が跳ねる。

そう聞きなれた声がしたからだ。


「…!あっちは校舎裏!沙夜!沙夜っ!」

大声で叫び隼人は走る。全速力で走る。


「間に合え!間に合ってくれ!」

祈りを声に出しながらたどり着いた校舎裏、その場所に見えたその後継は…



片腕と片足、首が無くなった男性らしき死体が一つ

制服で男だと判断ができるその奥の壁際に

制服がビリビリに敗れ腕、足、頬から血を流し壁で震える少女がいた


「沙夜!」

よかった生きている!そう思ったのもつかの間


「たったす…逃げて!お兄ちゃん!」

沙夜は助けてほしい気持ちをグッと堪え、隼人の生存を優先した。

お兄ちゃんだけでも助かって欲しい…


隼人はハッとなり気づく!そう、死体の傍にもう一つ「何かが」居る!


おいおいおいなんなんだよありゃ…

目を細め意識を集中する、そこに見えるのは赤紫色の犬?いや普通の犬にしてはデカイ2メートル以上ある、あんな赤紫色の犬なんて見たことがねぇ


そいつはゆっくりと隼人の方へ顔を向ける


「グギグガ…ホゥソコノ…ニンゲン、ドウヤッテハイッテキタ…ヒトバライノケッカイハカイジョサレテイナイゾ…スリヌケデモシタノカ…マァイイ…ソノマエニ」


「…!喋ってやがる……おい!化け物!」

震える体に力をいれ喋りかけるが、化け物は答えることなく沙夜へと向き直り涎をたらしグルルと唸りながら沙夜へとゆっくりと近づいていく


とっさに身構える沙夜、足の震えが止まらない。向けられた殺意が嫌でも伝わる。


「っく!くそったれがぁ!」

隼人は化け物に向かって殴りかかろうとする。


ドカッ!


今まさに殴ろうとした瞬間、化け物の尻尾が横なぎに振るわれ、隼人は横に5メートルは吹っ飛ばされ地面を激しく転がる。


「がぁ!」

意識が飛びそうになる。痛いなんてもんじゃない、全身の骨が砕けたんじゃないかと思ってしまうぐらいの痛み、視界が定まらない、激しい痛みに気分が悪くなり吐きそうになるが歯を食いしばって必死に耐える、体に力が入らない。


「ゲホッゲホッ…」


「フン、ムダナコトヲ、アトデオマエモ、ユックリアジワッテヤル、ソコデオトナシクミテイルガイイ」


化け物がゆっくりゆっくりと死の恐怖の絶望を与えるように沙夜に向かっていやらしい目をしながらつぶやく

「ウマソウダ」


「ひっ…い、いや…近づかないで!」

壁際を這うように逃げようとするも足がすくんでうまく動けない。

化け物が大きな口をあけて頭をかみ砕こうとしている。


沙夜!沙夜!助けないと!殺されてしまう!

クソ!クソ!クソッ!動けぇ!動け!俺の体ぁ!今動かないでいつ動くんだ!う…ごぉぉ…けっ!

「やめろーーーーーーー!!!」


隼人は叫ぶが体がいうことをきかない、


「グガガガガガ」

勝ち誇ったように化け物が笑うその絶望が最高のスパイスだというように。


ッドクンッ!!

「っがぁ!?」


ザ…ザー…ザザ…ヴゥゥン


こ、これ…は


「見つけた」

「汝、見つけた」

「別世界に存在する者」

「現れる者」

「世界に齎すものは、破滅、否希望となるか……」

「汝求める」

「我欲す、汝を欲す」


「汝、真に目覚めるとき、異世界との境界が見えるであろう……」


この声は!

この状況にも関わらず周りを見渡す


すると化け物も沙夜も、時間が止まったかのように動かない…


どうなってんだこりゃ?何が起きてんだ?


黒い影がぼんやりと浮かび上がる。

みるみるうちに姿形が人の姿を形成しはっきりとしてくる。

凛とした顔立ち、目は左目が薄い緑、右目が薄い赤、オッドアイというやつだろう、身長は160位、少し大きめな胸、すらりと伸びる長い足、

服は修道服のような見た目だがスカートの部分の丈が短い。

………美少女だった…




その人の姿をした人物「美少女」が不意に語り掛ける。


「我欲す、汝を欲す…汝は我を欲するか…」


おいおいこっちも訳が分かんねぇぞ!


「おい!あんた!何がどうなってやがる!」


「…フム…説明を求めるか…その前に…」

おもむろに腕を突き出し手のひらを隼人に向けると手のひらが光り始める。すると隼人の体も光だす

「へっ?」


隼人は思わず気の抜けた声を出してしまう。

い、痛みが引いていく…


光が収まると同時に吹き飛ばされた時の傷も癒えていた。

体を見渡しても傷や痛みが無くなっているのだ。


「ってそんな場合じゃねぇ!沙夜!」

沙夜の方を見るが化け物も沙夜もさっきと変わらず動いていない。


「汝、安心するがよい、時は止まっておる。今動いているのは、汝と我だけだ!」


「だからどうなってんだよ!」


「フム…説明を求めるか…………いいじゃろ!」


「へっ?」

あ、あれ?な、なんか軽い?


「ふぅ~この喋り、疲れるのじゃ、のぉのぉ?あまり時間ないからチャチャっと説明してもよいかの?!!」


突如現れ突如喋り方が変わった人物とはいったい何者!?


キャラが上手く表現出来ていないのは理解しています。

改修することもあるかと思いますが、流れが大きく変わらないようにしています。

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