◆◆◆◆◆気持ちを切り替えようとした結果こうなってしまった件⑨◆◆◆◆◆
夏です!
熱いです!
「まずは、折れてないほうのバンパーをカットしてください」
「ええっ!? 壊すんですか?」
「違います! バンパーレス化をやります」
「バンパーレス?」
「壊れていないほうのバンパーもピンバイスとかで穴を開けて
その穴を繋ぐようにニッパーでカットします」
そう言うと、バンパーをカットするように指でシャーシをなぞった。
「後はヤスリでキレイに成形して、
ビス穴を残しながら整えて、バンパーレス化の完成です」
「……真紅さん、バンパーレス化は分かったけど、これじゃぁ、走れないんじゃ?
もしかしてオフロードマシンに転向ってことですか?」
「違いますよ。さっき残したビス穴をうまく使って、
FRPもしくはカーボンプレートをとりつけれてば新しいバンパーの完成です」
「バンパーレス化は人によってやり方が結構違ってくるので、
詳しくはネットでしらべるとかしてもらえればできますよ」
「ついでですから、リヤ側も同様に成形して整えちゃいましょうか。」
「後はボディですよね。これはそのまま取り付ける事は出来ないので……」
「ボディ一体型提灯にするのが良さそうですね」
「ボディがパカパカするあれですか?」
確かに、コースに走らせに来てる人たちのボディ開閉しているのは知っている。
あれにはどんな意味があるのかさっぱり分からないんだけど……
「えぇ、そうです。ボディとマスダンパーを一緒に取り付けてあるアレです。
ボディ一体型マスダンパーとはいっても、
ヒクオ・ノリオ・色々なものがあるのでどうもっていくかは、作り手次第ですね」
「えっと、その前にマスダンパーってなんでしたっけ?」
以前司法に簡単に説明は聞いたような気もするけれど…
どうだったっけ。確か、あんましいらないような事を聞いたような気もする。
「うーん、簡単に言うと、コースにあるスロープなどで、
金属性のオモリを使って、着地したときの衝撃を逃がすための仕組みです」
ん? いまひとつイメージがわかないんだけど、
「うーん…振り子の原理を想像してもらえばいいかな」
要領を得てない顔に気が付いたのか、真紅さんが言葉を付け加えてくれた。
「なるほど! 着地したときに衝撃でクラッカーみたいに打ちあがるってことですね!」
「その仕組みを、ボディでやろうっていうのが、提灯なんですが、
最近の流行は提灯だとダサイからヒクオとかが流行っていますね。
ボディのデザインを壊さなくていい仕組みだと思います。
「あぁーー! 提灯はしってます。
少年誌の亀有のオマワリさんが、そんな説明してた気がします。
でもその時はちゃんと説明を読んでなかって、ただただダサイって
記憶だけありました」
「簡単に言うと、長い棒…FRPプレートの先にオモリをつけます。
FRPプレート自体は上下にパカパカ動く状態にしておいて、
さっき説明したように、着地した時にその衝撃をはじき上げて逃がします」
このプレートが長いほど、力をよく逃がすものになります。
テコの原理を応用して、支点から距離が長いものほど効果が高くなる感じですね」
「でも長ければ長いほど効果は絶大だけど
着地後にコースの下をくぐるようなセクションがあると
下をくぐるときにFRPプレートと天井が引っかかって、
すすめなくなったりする事もあるんですよ……」
どれくらいの長さにするのが重要って事か……
「この機構ができてから
多くのレーサーがどう調整するか迷ってるみたいですね」
「ということで、この二つを行えばレースで戦えます」
そういうと、真紅さんはマシンをオレに手渡してくれた。
溶けます。
とろけてます!




