◆◆◆◆◆『無職』が『女子高生』とぶつかったら『ミニ四駆』をはじめる事になった件④◆◆◆◆◆
今年のコースはエグイ!
荷物をバックヤードへと持ち運んだあと、さっそくミニ四駆の箱を開けてみた。
昔作っていたものとは完全に別物だ。
モーターが真ん中にあるし、シャーシが3つに分かれてるし……まぁ、とりあえず説明書どおりに組めば大丈夫だろう。
懐かしい気持ちになりながら、組み上げて行く。
「最近のミニ四駆って難しいんだな」
「最近? そのシャーシ小さい頃から、ずっとあったけど」
隣で同じようにミニ四駆を作っている純香ちゃんのショッキングな一言。
俺が知ってるミニ四駆は、後ろか前にしかモーターなかったけど。
知らない間に進化して、それが横に座っている女の子にとっては昔からという事実に驚くよ。
昔からある新型シャーシの金具の位置に困ったり、ギヤの組み合わせに困ったりしたものの
ミニ四駆を一通り貼り終え組み上げ完了。
とりあえず、テスト走行もかねてコースへと向かう。
モーター同様、真ん中にあるスイッチをを入れると、グィイイイインという音が聞こえる。
「そうそう、この感じ!」
高速回転するフロントタイヤがコースに触れた瞬間、サンダーショットは手から離れ、ストレートを気持ちよく走り抜ける。
そして、その先にあるカーブやUターンに入るたびに、シャーーっというローラーが、フェンスがこすれる音がする。
「すげぇ……」
久々に走らせた懐かしさと、気持ちよくコースを走るミニ四駆にその一言しかでてこなかった。
「それじゃ、あたしも組み上げたし、テスト走行しよっと」
「マンタレイ?」
両翼が緩やかに外側へウェーブし広がるエイのような姿をしたミニ四駆。
スマートなデザインがカッコいい!
「カワイイでしょ?」
「……」
まぁ、価値観はひとそれぞれだけど。
純香ちゃんが手に持ったマンタレイのスイッチをONにすると、シャアーーーーーーー!!とという快音がする。
「!?」
その音に驚いているうちに、純香ちゃんはミニ四駆をコースへと置く。
その瞬間、マンタレイは俺のミニ四駆の倍ほどの速さでストレートを走りぬけ、半周ほど先に走っていた俺のミニ四駆追いつき、あっという間に追い抜いていった。
「まぁ、こんなものかな」
3週コースを走らせると、ミニ四駆をキャッチし得意な笑みで俺を見る。
「くそっ!」
「レギュレーション違反じゃないからいいじゃん」
「純! レギュレーションを知らない方に……そんな事をいっても」
おねぇさんの前に手を伸ばす。
「確かにミニ四駆っていうのは、改造してこそだったよな! オレも本気を出さざるをえない!」
そう啖呵を切ったあと、俺はポケットの中のお金を握り締めた。
バーティカルチェンジャーと他のセクションの組み合わせ対策をどうすればいいのか悩みます




