第3話 蒼鍵 ―後編―
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金砂の舞う広い砂漠の中にある豊かな王国から、女王が消えて五十年程が過ぎました。
王様は女王がいないのをこれ幸いとばかりに毎日宴を開き、王宮へは新しく美しい娘たちをたくさん召し上げ、好き勝手に振舞っておられました。
従者の諫言もお聞きにならず、毎日毎日お酒と遊びに夢中になられている王様の姿を見て、臣下の者たちはみな女王の帰還を望まずにはいられませんでした。
「やはりこの国には女王様が必要なのだ」
誰もがそう思い知らされていましたが、王様だけは別なのでした。
そんなある日、小さな隊商がこの王国を訪れました。
毎年やってくる多くの隊商となんの変わりもありませんでしたが、従者の一人がその中に不思議なものを売る商人がいることを噂で知りました。
何でも、その商人が売る品物は、どんな望みも叶えてくれるというのです。
早速その商人をお城に呼びつけると、従者は五十年前に忽然と消え失せ、未だ帰らない女王の帰還をお願いしました。
すると商人は女王の持ち物を何かひとつ、貸してくれと言いました。従者はその要求に応えることができませんでした。
女王が消えるとすぐに、王様が女王様の持ち物をすべて処分してしまわれたのです。
商人はそれがなければ望みを叶えることはできないと言いました。
従者がうなだれてたいそう落ち込みましたので、それを見た商人が哀れに思い、自分は色々な世界をまわっているから行く先で女王らしき人がいないか気をつけてみよう、と慰めました。
従者もそれを聞いて少しだけ心が軽くなったのでした。
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「実は立派な皺くちゃおばあちゃんなんですよね」
全く変わらない笑顔でそんなことを言うチアキを京一は怖いと思った。冗談にしても何だか性質が悪いと思う。
高校生相手に皺くちゃとは普通言わないのではないだろうか。
「……失礼ね。あたしだって皺なんかないわよ」
カンナは瞬く間に真顔に戻ると、小さく呟いた。ついさっきまでの威勢のよさはどこへやら、その言葉には覇気がなく、京一は急にカンナが小さくなったように感じられた。
現役高校生が皺くちゃだのおばあちゃんだの言われたら、冗談だったとしてもやはり傷つくはずである。
ひとこと青年と少年に言ってやろうと口を開きかけたとき、カンナが大仰にため息をついた。
「ふむ……バレておったか」
その一言に京一は開きかけた口をそのままに、かたまった。
「まとう空気が違いすぎ。変なニオイだからな」
銀玉がべっと舌を出す。それを見てももうカンナは苦笑するだけだった。
「どちらからいらしたんですか?」
相変わらず落ち着いた様子のチアキが、かたまっている京一の前のティーカップへ茶を注ぎ足しながらカンナに訊いた。
「どちらと言われてもな。……気づいたらここへいた」
何でもないことのようにカンナは言った。その口調が変わっている。
目の前のヒト達は会話の内容からすれば、すでにみな百歳以上生きているらしい。
京一は頭を抱えた。
「ずっと帰り道を探しているんだがな、未だに見つけられない」
そんな京一の隣で、どうやら違うトコロから来たらしいカンナが自嘲気味に呟く。
「帰り道がわからない?」
なぜか少しだけ驚いたような顔をして、チアキが訊き返した。
「そうだ。まあ、別にすぐ帰りたいというわけでもないが、帰り道ぐらいは知っておきたいと思ってな」
「帰り道を失くされた、ということですか……」
ふと顎元に手をやって、チアキはなるほど、という顔をした。
「そういうことだったんですね。だから当店をみつけられた」
なんだかひどく納得のいった様子で彼は何度も頷いた。
「まあそうだけど、違うだろ、本質は。てかやっぱ馬鹿じゃん、あんた。自分の望み、自分で隠してるわけだろ?」
だから文字が見えねーんだよ、と銀玉が嘲笑する。
「ああ、そうか。失くしものはそちらですか」
チアキがそう言うと、カンナはしばらくほうけたような顔をした。
「……そういうことか」
「みたいですね」
瞬きも忘れて呟くカンナに、チアキが憐憫の眼差しを向ける。
あまり、というか、もう気にしないではいられなくなって、とうとう京一は唸った。
「全くわかりません!! 変わりすぎです、ここは!」
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年に一度の大砂嵐を三百回ほどやり過ごしても、金砂の王国に女王が帰ってくることはありませんでした。
その間に王様は隣国に戦を仕掛け、勝利をお収めになり、味をしめたのかその後も何度も戦いを繰り返され、その全てにお勝ちになりました。
そのために王国はどんどん大きくなり、王様一人の手には負えなくなってきました。
「うむ。そろそろあやつに帰ってきてほしいかもの」
のんきに王様がそんな事をおっしゃるので、従者たちは泣きたくなってしまいました。
この数百年間、王様以外の誰もがそう望んできたのです。
王様は、女王が帰ってきたら大きくなったこの国を見て、やはり真の王は余の方だったのだと深く恥じ入るに違いないだろうだとか、それでも余は寛大だから再び女王を妻として迎え、共に国を治めることを許してやるのだ、だとか言いました。
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ちょっと待って下さい、と言ってチアキは店の奥にひっこんだ。
戻ってきた時、彼は小さな古ぼけたぼろぼろの手帳を片手に持っていた。
「アリタカンナ、と仰いましたね……どこかで聞いた事があると思っていたんですよねえ」
ぶつぶつ呟きながら、チアキは黄色く変色した手帳を繰った。やや緊張した面持ちのカンナがそんな彼を見つめている。やがて目的のページを見つけたのか、チアキの手が止まった。
「ああほら、これだ。やっぱりそうでした。あなたの本当のお名前は、アリダ・カンナ。金砂の国、アリダ王国の女王様ではありませんか?」
チアキが訊ねると、カンナは目を瞠った。
「なぜ……知っている?」
信じられないといった顔で、カンナはカウンターに身を乗り出して訊き返した。
「ずいぶんと前、ちょっとした事故であなたの世界にとどまったことがありましてね。そのとき城の従者に召されて、あなたの捜索を頼まれたのです。初めは行く先々で気にかけてはいたんですが、そのうち忘れてしまっていたんですね。長寿の種族だとは知りませんでしたから、時効だと思ったんです」
懐かしそうに開いたページを見つめながら、チアキは語った。
「どうやら、あのとき必要で手に入らなかったものを、今は逆に私が持っているようですね」
これに見覚えはありませんか、とチアキは開いているページをカンナの方へ向けた。
「………イヴ、アディティエ、カンナ、ラート」
―――我ら望む。カンナの帰還。
懐かしい文字が目に飛び込んでくる。
ずっとずっと昔、自由に操っていた母国の言葉だ。
あまりのことに、すぐには言葉が出てこない。
「あ………私は……ずっと、追い出されたのだと……」
そう思っていた。あの風はきっと、王があらかじめ用意していた罠で、国の術者を集めて起こしたのだと。
戻っても、そこに自分を歓迎してくれる者はいないのだろうと。
だから本当は帰りたくても帰れなかった。帰る場所はもうないと知っていたから。でも。
「城じゅう、いえ……国じゅうの者が女王の帰還を望んでいると、そう言っていました。この言葉もその従者が書いたものです。カンナ……失くしものは見つかりましたか?」
やさしい眼差しでチアキが問いかけると、カンナは黙って頷いた。細まった瞳がかすかに潤んでいた。
帰りたい。還りたい。
―――本当はいつだって還りたかった。すぐにでも、還りたかった。
待つ人がいなくてもそんなことは関係なく。
「別に嫌いだったわけではないのだ。王座が欲しかったわけでもない。あのとき争うことで、王がもう少し政に真剣になってくれればそれでよかったのだ」
弁明するカンナをチアキは静かに見守る。脇では銀玉がやれやれといった面持ちで軽くため息をついた。
「必要なものは揃ってんだろ?」
少年はしょうがねえなあ、とぼやきながら、チアキを見上げた。
「これ一枚で、じゅうぶんでしょう?」
チアキは手帳を示してにこやかに返した。
「当店で扱う鍵のなかに、蒼鍵というものがあります。失せもの捜し専用の鍵なんですよ」
チアキはそう言って手帳の一ページをぴりっと破いた。カンナの母語が書かれたページだ。
それを銀玉に渡すとチアキは手帳を閉じた。黄ばんだ紙片を受け取った銀玉はすっとカンナの方へ向き直り、今まで見せたことのない、真剣な表情で彼女を見上げた。
「あんたの望みは?」
挑むような眼差しを深い闇色の瞳が受け止める。
「母国へ還りたい。みなの待つ、アリダへ」
迷いのない答えを聞くと、銀玉は満足げに頷いた。
「ちょっと待ってろ」
そう言うと銀玉はすうっと透けながら、カウンターの隅へ置かれていた銀色の玉へ吸い込まれて行った。
驚いたのはそれまで黙って展開を眺めていた京一である。たった一日で、自分は一体いくつの不思議を見ただろう、と思わず考え込んでしまった。そんな京一を見て、チアキがくすっと笑う。
「あれがあの子の寝床なんですよ」
内緒話のように声を潜めてチアキが教えてくれた。
さほどしないうちに、少年は再び三人の前へ姿を現した。その右手には蒼鈍色の鍵が握られている。
「こんなもんでいいんじゃないか? 気持ちが強ければ大丈夫だろ」
ほれ、と銀玉はカンナに鍵を差出した。ゆっくりとそれをカンナは受け取る。
しばらくじっと見つめてからしっかりと握り締めて、カンナは恭一たちの方を向いてにっと笑った。以前のような、快活な笑顔だった。
「ありがたい。本当に」
「……もう、行くんですか?」
京一はえもいわれぬ衝動に駆られて、訊いていた。
なぜだかひどく焦っていた。……カンナがうらやましかった。
「いや。世話になった者たちに挨拶くらいはしていかんとな。こう長く生きていると、誰かと共に時を過ごしたくなる……。彼らはここでの私の家族だ」
穏やかな微笑を浮かべてカンナは目を閉じた。
その顔が、京一には今はもういない愛しい人の最後の笑顔と重なって見えた。彼女もまた、最後は穏やかな微笑みを浮かべていたことを思い出す。
ほろ苦い想いが胸内へ広まって、湧き上がりつつあった悲しい衝動を鎮めてくれた。
……彼女は幸せだとも言ってくれた。それだけで、じゅうぶんだ。
「お前たちにも、世話になったな。礼を言う」
「へっ、急にかしこまるなっての。キーキー騒いでたやつと同一人物かと思うと……気持ち悪い」
銀玉はむず痒いといった様子で相変わらずの減らず口だ。
チアキがひとり、そんな銀玉を見て苦笑する。
「なかなか楽しくてな。一度始めたらやめられなくなった」
ふふ、とカンナは思い出し笑いのようである。
「お代は結構ですので。私から言い出した義務もありますし」
チアキがふと思い出したように言い、
「迷子になんなよ」
と銀玉が最後の軽口をたたく。
カンナは鞄をとって入り口の方へ向かい、ふと途中で足を止めた。
「どうしました?」
京一が訊ねると、カンナは首だけ動かして振り向いた。
ウインドウを指差し、
「見えた」
一言だけ言って笑うと、くるっとこちらを向いて一礼し、軽い足取りで店を出て行った。
*
「本当はね、鍵屋だって万能じゃないんですよ。樫村さん」
カンナが去った後、冷めてしまった紅茶を再び淹れなおしてチアキは言った。
「カンナの場合はまあ、例外と言えるかもしれませんが……あなたも彼女も、文字は見えないのにここへ来られてしまった」
青年が何を言いたいのか京一には分からない。……いや、分かりたくないのかもしれない。
「私があなたをお誘いしたのは実のところ、あなたをテストするためでした」
それまでカウンターの木目を見つめていた京一は、視線を上げた。
「そしてあなたは、望まない結果を出してしまった。ここへ来てしまったんです」
「それは……君が地図を渡してくれたからじゃないのか」
「いいえ。地図など役には立たないのです。たとえ地図があろうと、あなたにとって必要でない場所なら、どうしたってここへは来られなかったはずなんです」
京一は何も言えなかった。
今また再びカンナの言っていた「本当のお客さん」の意味を考える。
「ここへくるのは大抵、何か心に重く深い悩みを抱えた人々です。でもそれは実を言うと私にとっては本当のお客さんではない。銀玉にとっては確実に正式な客となりますがね」
カウンターの隅には先ほど銀玉が寝る、と言って入っていった銀色の玉がある。
少年はあの中で一体どんな夢を見ているのだろう。そんなことを考えながら、光の反射で金色に光る玉を見つめていた。
「本当にどうにもならないと知っている人間は、助けを望む気持ちを自ら押さえ込んで生きようとするんです。自分で乗り越えるしかないと分かっているから。そしてそんな人間にはここの文字は見えない。そういう意味では、銀玉のお客さんはまだどうにかなる段階の人々とも言えます」
チアキはそこまで言って自分用に注いだ紅茶を一口飲んだ。
決して京一より年上には見えないこの青年が、見かけにそぐわない落ち着きをまとっているのはやはり二百年生きているという証なのだろうか。
先ほどから、聞いたそばから耳を離れていく彼の言葉が本当なら、ここにいる自分はなんなのだろう。
文字は見えないのに、来てしまった異端者。
「樫村さん、あなたには文字が見えない。先刻銀玉が望みはないか、と訊いたとき、あなたは奇跡は一度でじゅうぶんだとおっしゃいましたね。あなたが言うまでもなく、あなたの望みを叶えることは不可能なんです。もう一度言います、樫村さん。私たちは万能ではないのです」
解って下さい、と、青年は言った。真剣な瞳で、辛抱強く京一の答えを待った。
―――胸内へ苦い、苦い想いが溢れかえる。
自分でも知らなかったひどいしこりが、今溶けようとしている。
どんな望みも叶えられるわけないなんてことは知っている。本当に不可能なことは、望むと同時に諦めている。それでも一度あんな奇跡を知ってしまうと、辛い現実からの恰好の逃げ場として、ずっと心の奥底に秘めた想いと共に、大事にとっておきたくなった。
もしかしたら、という期待を生成しながら。
「私が本当にしたいことは望みを叶えることではなく、あなたの様な方が、こうした現実を乗り越えるための手助けなのです」
この上なくやさしい声が、淡い期待と甘えを打ち砕く。
わかった、と。わかっていますと。かすれた声でそれだけ答えた。
目蓋の裏には今も懐かしい笑顔が浮かんでいる。
「現実を生きてください。樫村さん。そこでしか、本当の幸福は得られないものです」
京一は唇をかみ締め、黙って何度も頷いた。
彼女は幸せだと言った。
それが聞けただけでも、自分はすでにして幸福なのだと、心底そう思った。
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それは金砂の国、アリダ王国に四百回目の春が訪れた夜でした。
その夜、王様は侍女の一人もつけず、たった御一人で夜空を眺めておられました。今夜は何かが起こるような気がしてならなかったのです。
こうして久しぶりに御一人でおられると、やはり女王のいない寂しさが感じられました。
ずっと誰にも仰りませんでしたが、王様も本当は女王がいなくなって悲しかったのです。
その反動で、戦を起こしたり、若い娘を召し上げたりなさっていたのでした。
「そなたは今どこにおるのだ……」
ぽつりと、王様の口からそんな言葉がこぼれました。
その時、誰もいないはずの部屋内の扉がカチャリ、と音を立てました。
女王の寝室へと続く、今は鍵をかけてある部屋の扉からそれは聞こえました。
王様が怪訝に思われ、お振り向きになると、ちょうどその扉が開くところでした。
驚いて目を瞠った王様は、その次の瞬間お口をあんぐりとお開けになり、持っていたワイングラスを床に落としてしまわれました。
「……女王!」
王様が叫ぶと、カンナ女王ははにかむような笑みをこぼされました。
「どこに行っておったのだ、そなた……四百年も…! 余もみなもどれだけ心配したことか…」
王様がそこまでおっしゃった時、女王はそれまで浮かべていた笑みを取り払われ、代わりに王様をお睨みになりました。
その表情に王様はおたじろぎになり、なんの言葉も発することができませんでした。
「まあ、そんなに心配なさってくれていたとは、私には思いもよりませんでした。ところで王よ、私は疲れています。できれば湯浴みをしたいのですが、私の服から一切合財、一体どこへおやりになったのです?」
最後だけにっこりと笑った女王に、王様はどちらが真の王であろうと、この女王には結局逆らえないのだと、ようやくお知りになったのでした。
翌朝女王の帰還が知らせられると、従者から厩の下男まで、女王をひと目見ようと王様の部屋の前まで集まってきました。
みな泣きながら女王の無事を喜び、その夜には盛大な宴が催されました。
国じゅうの人間が歓喜に溢れ返り、祝いの火が夜じゅう焚かれました。
そうしてふたたび、アリダ王国は二人の王によって治められることとなったのでした。
めでたしめでたし。
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お読みいただきありがとうございました。だいぶ前に書いた作品なのでノリが今と全然違う…汗。
■後日談■
銀玉「なー、結局あいつらってどうやって勝負したんだ?」
チアキ「そりゃあまあ……王様が二日酔いなさるんですから」
銀玉「げっ……飲み比べかよ! ふざけた奴らだなー」
チアキ「平和的でいいじゃないですか。おかげで生きて還れたんですから」
銀玉「………お前さあ、時効だと思ったとか言ってたけど……やっぱそうなの?」
チアキ「……………何がです?」
銀玉「お前はちょっとした事故とか言ったけど、実際カンナは別次元に吹っ飛ばされたわけじゃん? タイミング的に、ぜってーあれってお前のせいだよな?」
チアキ「私のせいですって!? あなたがダダをこねたから時空移動の制御を失ったんじゃないですか!」
銀玉「チアキが余所見してたからだろ」
チアキ「いいえ、あれはあなたのせいです! そもそもあなた、目的の指標もちゃんと覚えていなかったでしょうが! おかげで見知らぬ世界に何百年もとどまるはめに」
銀玉「うっ……んだよー。何百年ったって、ちょこちょこ時間移動して横着したくせに」
チアキ「あの世界の指標を割りだすのに十年単位の計測が必要だったんですよっ。それをばか真面目に全部待てって言うんですか? あなたは待てたんですか?」
銀玉「俺はべつに~? あそこの一年はこっちの一年より短いみたいだったし」
チアキ「ほんとに減らず口ですねあなたは!」
銀玉「なんにせよ、カンナには知られなくてよかったな」
チアキ「…………っっ…」