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ひより日和

作者: 福田 きな

恋愛小説なのですかね、一応。書いてみました!!★

わたしゎほんわかした小説が好きなのです(゜∀☆)そんな作品を目指してますが、どうなんでしょう*笑


俺が日和と出会ったのは、なんでもない普通の合コン。日和は可愛い顔で、俺の好みだった。他の男たちも日和を気にしていたみたいだけど、俺が運よく仲良くなれちゃったわけだ。


日和とは普通にアドレスを交換した。合コンで気が合った話題は、また王道な音楽の話。あのグループが良いとか、あれは微妙だとか。

日和は声も話し方もほんわかしていて可愛くて、話の内容よりそっちに気をとられていた不束者な俺です。

電車の中で「楽しかったね」メールをして、次の朝「おはよう」メールと共に返事がきた。

普通の出会いと普通の進展。

でも日和の存在が俺の中の特別になるにつれて、その出会いや進展の過程も特別になっていくわけです。恋ってこういうものだって悟ってみたりするわけです。


まぁつまり日和とは程なく結ばれ、彼氏と彼女っていう普通の関係に突入した。

2人ともフリーターで、フラフラと夢追っているみたいな感じだったから、デートは夜部屋で、っていうのが大半だった。

だから割かしエッチも早かったかな。

まぁ2人の大事なことだから、早いとか遅いとかって基準なんてないと俺は思いたい。

まぁエッチも無事して、隠居夫婦みたいになるのも早かったわけです。


このままだとマンネリも早いと思うだろ?

でもマンネリなんて俺の持論だと、相手の存在に感謝出来なくなったカップルが陥る危機だと思う。それで、俺は日和が大事で、日和は多分俺の事大事に思ってくれているから、(多分)俺らはマンネリなんてしてない。


それに付き合い始めて2ヶ月経って、やっと知ったことだけど、俺ら夢が同じだったらしい。

俺の夢はミュージシャン。

今組んでいるバンドで食っていきたい。それが夢。

じゃぁ日和もバンドやっていたり路上やっていたりするのかっていったら、それは違う。日和も歌手になりたいらしいけど、それを知ったのは2人でカラオケに行った時。

日和は顔も可愛いし声も可愛いし最高な奴だけど、歌はどうなのかなって少し思っていた。そしたら歌も上手いじゃないか!ビックリしたわけだ。

甘い声で歌うわけだ。

俺はまた惚れ直しちゃって、思わず聞いちゃった。

「デビューしたくない?」って。

そしたら「したいよ。」って返事が返ってきて、俺は頑張れば、こいつなら出来るって思った。

でも日和は言った。


「したい…したかった。」


「え?」

勿論「過去形!?」と思って聞きなおした。

そしたら日和は言ったんだ。

「今もね、出来たら嬉しいけどね、良いんだ別に。」


「日和ね、ボーカリストのお嫁さんの方がなりたくなったの。」


ニコニコと言うその横顔を、俺は泣きそうになりながら見ていた。

それってさ。それってさ。


「それって。」

え?冗談?だってそんなニコニコしながら言っちゃってさ。俺どうしたら良いのさ!俺のこと?ボーカリストって未来の?日和ってたしかに不思議ちゃんなとこあるけどさ!意味わかんないってさすがにー!


うふふと含んで笑って、日和は新しい曲を探し始めた。

もう俺の疑問を口には出来なくて、俺も渋々、でもドキドキしながら歌本を開いた。



俺と結婚したくなったって思って良いのかな。

俺に頑張れって言ってくれたの?


日和の歌うバラードをぼんやり聞きながら、俺はもやもや考えた。歌よりも、歌詞よりも、日和の声だけを抜き出して聞きながら。


俺、これでも恥ずかしがりだしさ、頭悪くてさ、わかんないんだよ。

そりゃ、いつも恥ずかしくらい陳腐な歌ばっかり書いてるけどさ、こう実際陳腐なセリフ言われると、わかんないんだよ。

日和、俺の事、好き?

俺、日和が好き。

めっちゃ好き。

好き。好き。



「歌わないの?」

日和が覗き込んできて、ビックリして我に帰った。

「あ。」

「あは。ボーっとしてたねぇ。疲れた?」

考え疲れた!

「日和、めっちゃ勝手に歌ってるよ?」

「うん!」

「聞いててくれてるの?」

「うん!」

「あは。じゃぁ歌う。」

「うん!」

うんしか言ってないじゃないか自分!駄目だ!俺明るいところでたら絶対顔赤い…。


帰ってエッチしなきゃ。

男ってどうしようもないって言われてもしなきゃ。



「ねぇ、電話鳴ったよ。」

「え?」

「…日和とカラオケ嫌だった?つまんなかった?ゴメンね?」

泣きそうな顔で日和が聞く。あぁ俺、本当に駄目な奴…。

「違う!ゴメン!日和の声綺麗で、ずっと聞いてたんだよ!」

これ、本当。

「ほんと?大丈夫?」

「うん!出よう!帰って…、」

帰って。

「なに?」

帰って。


「帰ろう。」


「うん。」

優しく笑って日和が頷いた。



まぁ結局、その日は俺の部屋で酒飲んで、エッチして、一緒に寝たわけだけど。

あの日和の言葉の意味は、多分純粋に受け取って良かった。勿論どうしようもない俺はまだ聞けてないのだけどさ。


あれからまた何ヶ月も経って、俺はインディーズから初アルバムを出してもらって、日和は相変わらずフワフワした空気を連れて生きている。

普通にそのうち、俺がもっと落ち着いたら結婚するんだろうな。子供ができて、多分日和みたいな可愛い女の子で、次は男の子。俺に似てどうしようもない男の子。

俺らは相変わらず、夜バイト終わって、帰ったら日和のご飯食べて、酒飲んで、エッチして、話して生きてる。


普通すぎて特別な生活が俺は大事だ。普通に出会って、普通に進展してきた俺らが、凄く大事。そんな日々を提供してくれた日和が大事。俺が挫けない理由も、自殺しない理由も、歌う理由も、バイトする理由も、全部日和。

日和は相変わらず可愛くて、人形みたいな顔で、声は甘くて。大好き。

日和って名前がピッタリな、あったかい女の子。

日が差し込む部屋がとても似合う女の子。

いつかもっと俺が成長できたら、絶対そんな歌を作って歌うんだ。ミリオンセラーだ。


青空で、白い雲が浮かんでいて、日が差していて、あったかい日。俺の部屋でおそろいのマグカップ持って座って、空見ながら歌ってる。ひとりなのにニコニコあったかい笑顔で、掃除と洗濯と買い物にご飯作ってる。俺のパンツ洗ってくれる。ご飯は美味しくて、栄養バランスも良くて。

そうやって生きてる女の子。どうしようもない俺の帰りを待っていてくれる女の子。駄目な俺を好きだと言ってくれる優しい女の子。


そんな女の子の歌を書くんだ。

これはデビュー曲が出来そうだ!


タイトルは…そうだ。

『ひより日和』


退屈な事が大好きなわたしでした。

退屈な話でおもしろなかったでしょう♪

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― 新着の感想 ―
[一言] 作品拝見しました。 最近の携帯小説に近いものを感じました。 若い女性なら共感できる部分が多々あって楽しめると思いますが、僕では無理でした。 ごめんなさい。
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