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06話:朝飯を食べに出かける

 俺はミリアが泣き止むまで、頭を優しく撫で続けていった。


「落ち着いたか?」

「は、はい。その……ありがとうございました……」

「おう」


 それからしばらくして、ミリアの涙は止まって落ち着きを取り戻した。俺はそんな落ち着いたミリアの表情を見てホっと安心した。


「よし。それじゃあミリアも落ち着いたようだし、そろそろ朝飯にするか。そういやお前、食欲はどうなんだ? ちゃんと戻ってきたのか?」

「あ、は、はい。そうですね。食欲はだいぶ戻ってきたかと思います」

「そうか。それなら良かったな。食欲が戻って来てるなら体調も良くなってるって事だしな。それじゃあさっさと朝飯を食おうぜ。まぁ家には食材なんて何もねぇから外で食う事になるけど、別にそれでも良いか?」

「は、はい。あ、でも私……お金を持ってないんですけど……」

「そんなの気にすんなって。朝飯にかかる金なんてたかがしれてるしな。よし。それじゃあさっさと出かけるぞ。ついてこい」

「わ、わかりました……」


 俺達はそれからすぐに自宅から出ていき、近くの露店通りに向かった。


◇◇◇◇


「よし。露店通りに到着したな。俺がいつも使ってる朝飯の店はあっちにあるんだ。それじゃあ行くぞ」

「は、はい、わかりました」


 俺はミリアを連れて近くの露店通りにやって来た。ここら辺には飲食系の露店が大量に開いている。


 そして今は朝だから仕事前に腹ごしらえをしていくヤツが多いので、どこもかしこも人で賑わっている。


 俺はそんな賑わっている露店通りの中にある小さな店を訪れた。


「お、良かった。まだ売り切れてないみたいだな。オッサンー。おいっす」

「んー? おう、ジークじゃねぇか。おはようさん。それとそっちのお嬢ちゃんは初めて見る顔だな。時々ジークが引き連れてるチビっ子たちとは全く違う雰囲気を感じるが……このお嬢ちゃんはジークの友達なのかい?」

「おう。そうだよ。俺のツレだ。ミリアってヤツだ」

「は、初めまして。ミリアと申します。以後お見知りおきの程よろしくお願いします」

「はは、こりゃあご丁寧にありがとう。そんな深々とお辞儀されちまうと照れちまうな。俺はグラバルっていうんだ。この串焼き屋のオーナーだ。こちらこそよろしくな。ミリア嬢」


 という事で目当ての露店に到着した俺はすぐに店主に向かって挨拶をした。このオッサンは串焼き屋の店主であるグラバルだ。


 ここの串焼きは安価でかなり美味いんだ。だから俺は結構な頻度で利用してるし、時々孤児院にいるガキ共を連れて来て一緒に食べさせたりもしている店だ。


「それじゃあオッサン。今日もいつもの大肉串を頼む。俺とミリアの分で2本な」

「わかった。大肉串なら丁度焼き立てが出来上がった所だからすぐに渡してやるよ。それじゃあ、ほらよ。出来立てだから口の中火傷しねぇようにな?」

「ありがとう、オッサン。それじゃあ大肉串2本でお代の銀貨1枚だ」

「おう。丁度だな。毎度あり。またいつでも来てくれよ。それじゃあまたな」


 そう言ってグラバルとは露店前で別れていき、そこから近くに置かれてるベンチに俺達は座っていった。


 そして今買ってきた大肉串をミリアに手渡した。


「ほらよ。これが俺のオススメの大肉串だ。マジで最高に美味いんだぜ。俺の身内のガキ共もこの肉串が大好きでバクバク食うからな。だからミリアも食ってみな」

「あ、ありがとうございます。で、でも私……こういう串焼きという物を食べるの初めてでして……ど、どうやって食べれば良いんでしょうか? ナイフやフォークなどは……?」

「ナイフ? フォーク? そんなの使わねぇよ。このままガブっと食らうんだよ。こうやってな……バクッ! モグモグッ! はは、やっぱり焼き立ては凄くうめぇな!」


 俺は大きく口を広げていき、豪快に大肉串を食べ始めていった。今日の大肉串も凄く美味しくて最高だ。


 そしてそんな豪快な食べ方をしている俺の様子を観察していたミリアも……。


「な、なるほど。そうやって食べるんですね。わ、わかりました……それじゃあ私も……パクッ……もぐもぐ……ん、んんっ!?」


 ミリアもそれからすぐに大肉串を一口食べていったんだけど、そしたら一変してかなり驚いた表情を浮かべ始めた。


 そしてそれからすぐに俺の方に顔を向けながらこう言ってきた。


「わ、わわっ! ジ、ジークさんっ!! こ、この肉串、すっごく美味しいですよ!」

「はは、そうだろ。俺もここの肉串は凄く大好きなんだ。だからミリアの口に合ったようで何よりだ」

「は、はいっ! 本当に……本当に凄く美味しいですっ! もぐもぐ……もぐもぐ……!」


 そう言ってミリアは目をキラキラと輝かせながら、凄く美味しそうに大肉串をパクパクと食べ進めていった。

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