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03話:女がいきなり服を脱ぎだす

 それから程なくして。


 俺達は街中を駆け抜けていって、俺が住んでる貸部屋に到着した。


―― ガチャッ


「ほら。ここが俺の住んでる貸部屋だ。さっさと入れよ」

「……はい……失礼します……」


 ボロボロになってる女を俺の住んでる貸部屋に招き入れた。そして窓から外を眺めていくと急に雨が本降りになっていった。


「おいおい、急にどしゃ降りになって来てるじゃねぇか。はは、小雨だった時にここまで来れて良かったな?」

「……はい、ありがとうございます……それではすぐに用意しますね……」

「ん? すぐに用意するって何の話だ……って、なっ?」


―― シュルシュル……シュルシュル……ストン……


 そう言うと女はいきなり自分の着ていたドレスやタイツ、下着類を全部脱いで床に置いていった。


 そして俺の目の前には全身素っ裸の状態になった女が立っていた。


「……無事に準備出来ました……多少汚れてるかもしれませんが……どうぞお好きに使って下さい……」

「は、はぁ? いや待て待て。何してんだよお前?」

「……雨宿りをさせて頂く対価です……今の私には……身体以外に差し出すものは何もありませんので……」


 女は素っ裸の状態でそんな事を言ってきた。雨宿りの対価を身体で支払うと言ってきた。俺はそんな言葉を聞いて……。


「おい。お前。何歳だ?」

「……16です……」

「はん。やっぱりな。俺より年下のガキじゃねぇかよ。ガキの身体なんて興味ねぇし要らねぇよ。ガキのクセにそんなませた事言ってんじゃねぇよな。ってかそんな事よりもお前……ちょっとそのまま立ってろ」

「……え……?」


 俺はそれからすぐに素っ裸になってる女の身体をグルりと見渡していった。全身くまなく見ていった。


 いやもちろんだけど欲情して女の素っ裸を見渡してる訳じゃねぇからな。


 孤児院に居た頃は毎日風呂嫌いのクソガキ共を無理やり風呂場に連れて行ってたから、ガキの女の身体なんてもう見飽きてるしな。


 だから俺は年下のクソガキ女の身体なんて見た所で別に欲情もしねぇよ。そんな事よりも俺は……。


「ふん、脇腹に怪我してるみてぇだな。こりゃ切り傷か。他に怪我は……まぁ擦り傷がちょっとあるくらいか」


 という事で俺は女の身体を見渡しながら怪我の確認をしていった。丁度良くコイツは素っ裸になってくれたから怪我の確認がしやすくて良かったぜ。


「まぁ擦り傷くらいなら唾でも付けときゃ治るから別に良いけど、こっちの脇腹の怪我はちゃんと手当しといた方が良いな。ってか何で脇腹を怪我したんだよ?」

「……それは、少し前に走っていた時に転んでしまいまして……そしてその転んだ地面の先に尖った石があったようで、それが偶然にも私の脇腹に当たって傷になってしまったのです……」

「ふぅん。走っていた時に転んだのか。なるほどな。だから所々に擦り傷があったのか。それじゃあちょっと待ってろ。今から消毒液と薬草を持ってくるからよ」

「……え……?」


 俺は部屋の棚に置いてた救急箱を取り出していき、そこから手当をするための道具一式を手に持って女に近づいた。


「まずは消毒液からだ。染みるけど我慢しろよ」

「えっ……あう、うぐっ……!」

「消毒液を塗り終えたぞ。よく我慢したな。それじゃあ次は薬草を患部に塗ってやって……あとは包帯を巻いていけば……これでよしと」

「……え……あ……」


 俺は手際よく患部に薬草を塗っていき、そのまま包帯で脇腹をグルグル巻きに固定していった。


「大丈夫か? 包帯きつくねぇか?」

「は、はい……きつくはありません……その……ありがとうございます……」

「おう。それなら良かった。薬草の効能が効いたら一日で脇腹の怪我は治るだろうよ。だから今日はここで寝てゆっくりと休んでいけよ」

「えっ? ここで寝てって……い、いいんですか? 雨宿りさせて頂くだけでなく、一泊までさせて頂いても良いのですか……?」

「んなの良いに決まってんだろ。このまま怪我人を放っておいたら目覚め悪いしな。だから今日はゆっくりと寝て休んで怪我を治せ。それとほらよ。服はこれを着とけ。俺の服だけど洗濯してるから汚くはねぇからな。そのまま素っ裸のままだと風邪引いちまうかもしれねぇしさっさと服を着とけ」

「え……あ、ありがとうございます……そ、それではお言葉に甘えて……お借りしますね……」

「おうよ」


 そう言って女は俺の服を着始めていった。俺の服だから少し大きいようだけど、まぁ何も着ていない状態よりは遥かにマシだ。


「よし。それじゃあ手当も済んで服も着せた事だし……そういやお前、飯は食ったのか? 食欲はどうだ? あるのか?」

「え……食欲ですか? い、いえ……今日はその……朝からずっと疲れる事がありまして……今も疲れが残っているので……それで食欲は特には……」

「そうか。まぁそういう事なら別に良い。それじゃあ今日はこのままさっさと寝とけ。脇腹の怪我を治すには沢山睡眠を取るのが一番だからよ」

「え、えっと、本当にいいんですか? と、というか私はまだアナタに自己紹介も何もしてないのに……それなのに見ず知らずの女を泊めてもいいのですか……?」

「自己紹介なんて別に後でいいだろ。怪我が治った後で教えてくれればそれでいい。とりあえず今日は疲れてるんだろ? だったらさっさと寝ろよ。ほら、俺のベッドを貸してやるからよ。今日はそこで寝とけ」

「え……えぇっ!? ベ、ベッドまでも私に貸して頂けるのですか……? そ、それは流石に申し訳ないですよ……わ、私は床の上で十分ですから……」

「はん。年下のガキのクセに何遠慮してんだ。年下のガキはこういう時は年上の言う事に素直に従っとけばそれで良いんだよ。というか怪我してんだから床で寝ようとしてんじゃねぇよ。お前の怪我が悪化したらどうするんだよ馬鹿かよ。だから今日は大人しく俺の言う事を聞いてベッドで寝とけ」

「あ……は、はい……わかりました……そ、その……それじゃあ……ありがとうございます……ベッドお借りしますね……」

「おうよ。そんじゃあ俺もさっさと寝る事にするわ。そんじゃあまた明日な。おやすみ」

「は、はい……それじゃあ……その……おやすみなさい……」


 という事で今日はこのまま寝る事になった。女にはベッドを使わせて、俺は部屋の端っこ置いてたソファをベッド代わりにして寝ていった。

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