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雑詠 その13
まどろみもまぼろしもこの夢の中会えたのだから会えたからこそ
白い窓外には雪が積もっているその明かりでも見えないのかな
風前の灯火のような詠む声は風に消えるか風で届くか
風呂入るため息みたいな吐息する歓声みたいな二つ目の息
鼻かもう白いウレタンマスクに染みランチのパスタ拭いたのだけど
磯辺行く凝らさず海の岩の青隆起したのか沈降したのか
カニがいたドラッグストアの白い床海川ないのにどっから来たのか
世界地図点を住みかとする者の声は描けぬ都市の図象に
忘れずにいられる心地よさとかチクンとか忘れて……だな
金星と火星の点と線軌道のちょっとそこで会えるね




