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恋 その三十三

言うなればやんごとなき人一度書き君の引く顔よぎって止める


言い過ぎはむしろひんしゅくはしたない言葉の宇宙そらを漂いながら


リアクション思わず絶句その後は腹を抱えて笑い止まらず


いつまでも「さん」付けだけは解けずに他人行儀が並ぶ隙間に


ささくれを無理やりちぎってにじむ血のような言葉がちくりと刻まれ


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