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換喩 その2
この生の不在連絡票手元にまだ小さいか詠むこの声は
「あけましておめでとうございます」雨が降ろうと雪が降ろうと
吾輩は見ておりますぞご主人よ別れを惜しむその人の涙
扇風機七枚の羽根回転し柔らかき風風呂上りに
鼻毛切る引っ張り出さねば目立たぬが見えない闇を整えていく
かりあげをさっそく撫でる冬の風ニット帽でも持ってきてたら
裸眼ではぼやけてしまう素の顔も装飾品で視界くっきり
昼食を作っている最中着信がこのタイミングタップ間に合わず
とりあえず新発売のカップ麺味見せずにはいられない秋
クイックルワイパーでとる汚れは拭くからこそ目に見えてしまって