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葉
どう読むの? いつも言葉を綴る時あなたの息遣いを思う
出棺の雨は葬儀に晴れになり挨拶の言葉天候に触れ
神棚の榊の水を日々換える八月七日葉がちらほらと
冬晴れに濡れた落ち葉の掃き掃除塵取り重い葉っぱなのに
肩肘で瞑目しつつじっと待つ言葉の宇宙三十一音
本当の夢はそうそう簡単に漏らせぬとしても言葉にしては
瞑目し言葉の空を手探りで掴んだかと思えば掌にはなし
雪になる言葉一つも交わさずにただじっとする瞑目する身は
木枯らしや我が身も木の葉吹き飛ばせ飛ばぬは思い残れるものか
「映像の世紀」の将校の故郷思う言葉は凉しそれを奪った




