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白 その3

かじかんだ手をこすりつつファンヒーターしゃがんでぬくめる息白くして


今朝の息やたらに白く吐いては自動車には霜がおりてる


寝坊して頭を掻いて伸びをして欠伸をしてから白湯を飲んで


冬曇り朝刊を取るポストから吐く息白い首をすくませ


冬の朝朝読む経の白い息線香の煙崩れ落ちる灰


今朝は放射冷却白い息暖房つける上がらぬ気温


冬晴れになって空見て白い息雪はあっても少し前向き


雑穀を買い忘れていて白米を炊こうか迷い買い物急ぐ


一軒の世界の窓は白く光り手を差し伸べる幻の手


春めいた晴天の空白い息ぐんと背伸びし予感ときめく



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