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雲 その2
晴れててもどんよりとした雲を見てなんだかこころどんよりとして
小暑だと言うのに雲が広がってこの湿度かなべたつく肌
夏の空雲一つなく澄み渡る思い出すのはハルビンの空
冬の雲今にも降りそう何度も見上げて一息こらえている
冬晴れの雲はちらちら光ありコートを着ても出て行けたなら
公園の外灯照らす煌々と冬の夜空の雲しか見えぬ
昼過ぎてすっかり雲が幅しめるうつむくような気分になって
春の雲くしゃみ二回のにぎやかさ雨の予報の雷のごとく
遮られ光はどこか春の雲うずくまったまま仰げもできず
雲じゃない稜線ぐずる視界にはこれぞ黄砂の影響と知る
予報とは違うけれども春の雲白い光も室内干しへ
朝からの雨で室内干しにすりゃすっかり晴れるどんより雲あり




