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雲 その1
さえずりの影はすりガラスの向こう雪の雲が晴れて
降りそうで曇っていたら降って来た雲の中から降って行く先
うららかな春の午後にも小雨降る雲はなくとも傘はなくとも
雨の音雲は流れて君の空想いの代わり旋律の歌・音
雲流る秋の雷もうあそこここで鳴る時永遠のごとくに
午前晴れ午後に広がる春の雲洗濯物を慌てて入れて
雨の跡雲が広がりお社の掃除をしてはさえずりを聞く
午後から雲が広がる夏日には脱いだ上着を羽織って腕まくり
五月雲一日あれば乾いた洗濯物は風がなくとも
徐々に日差しは雲に覆われる雲の上には太陽はある
日差しが雲に覆われる気持ちが沈むただそれだけで
雨上がり窓から見える白い空その雲の向う太陽がある




