浜南編
浜崎南高校との合同練習編です。
3ヶ月目に突っ込もうと思っていましたが、量が多いので諦めました。
どうぞお楽しみください。
「浜南、チューバパートのナスです。もちろん、ナスは、
あだ名ですよ。今、2年生です。」
浜崎南高校に到着し、点呼を取ったあと、パート練習が始まった。
浜南のパート分けは、チューバとユーフォニアムとが一緒で梅山とは、少し違った。
「ユーフォの3年生、フィーです。ナスと同様、あだ名で
す。うちは、全員にあだ名をつける習慣があって…。こ
んな感じに変なあだ名がついてます。」
へえ~。まだ3年生がいるんだ〜。うちは、私たちが、入部する前に引退していたからな〜。なんか…いいなぁ。
「そういうことなので、皆さんにも、今日限定のあだ名をつ
けたいと思います!!!!」
ナス先輩が言った。ま・じ・で?
―数分後―
「発表します!えーと……、皐月ちゃんは、たくちゃん。理由は、好きな食べ物がたくわんだからです。」
なるほど、そんな単純な感じなんだ。
「続いて、秋音ちゃん。えーと秋音ちゃんは…、メンマ!理
由は、たくちゃんと同じく好きな食べ物がラーメンだか
らです。」
そんなこんなで私のあだ名は、メンマで決まってしまった。
「じゃあ、今からパート練習します。」
『はいっ!』
……きっつー。
パート練習が始まって少ししたら、すぐ合奏の時間になった。
そして!この浜南は!移動で走るのだ!正確には小走りだが、チューバと譜面台とチューバ椅子を持って小走りは、キツイ、危ない、効率悪い?の3コンボだ。
「では、合奏を始めます。」
浜南の部長が言った。
『はいっ!』
「………はぁ〜い…。」
今日、合奏する曲は、今年のコンクールの課題曲。浜南も梅山も同じ、Ⅲ番を選んでいる。この曲は今年一番人気の曲らしい。
「ではまず始めに皆さんの音を教えていただきたいわ~。」
浜南のコーチの先生が、言った。
「………いきますよ〜、1,2,3,4!」
うぅ、この曲苦手なんだよね。しかもナス先輩スゴい音量で…、私いらないんじゃ…。
まぁ、目立たないから、気ままに吹けばいっか。
「……なるほど。」
一曲吹き終わって浜南の先生が言った。
「もっと、全体の音を聴いてくださいね。でも音の処理はこ
のままきれいに処理して下さい。あぁ、時間がないのが
惜しいです。もう一回でラストになってしまうので集中し
て。」
もうそんな時間だったのか~。
「いきますよ!1,2,3,4!」
「お疲れさまでした。」
『お疲れさまでした。』
やっと終わった〜。辛い。疲れた。片付けだるい。
早く帰りたい。
「では、浜南に来てくれたお礼に一曲演奏をプレゼントし
ます。浜南生は準備して。」
『はいっ!』
へっ?帰れるんじゃ…。
「心をこめて演奏します。聞いてください。」
その曲は、静かに始まった。でも……、
待て待て待て待て!この曲は。私達がこの間1年生だけで練習して、来週、先輩方に発表するつもりの曲では?
嘘でしよ。こんな、1,2,3,年生揃っての演奏を見せられたあとじゃ、私達の成果が霞んでしまう。
本っ当ーにやめてくれ……………。
『今日は浜南にお越し下さり本当にありがとうございまし
た。』
演奏が終わったあと、浜南生が言った。
「こちらこそ、ありがとうございました。」
『ありがとうございました。』
あぁ、来週の発表が辛い。